愛知で公務員になる!愛知県庁の仕事、試験、対策について解説

愛知県

愛知県は、地方自治体として様々な施策に取り組んでいます。
そうした取り組みから、愛知県独自の部局も少なくありません。

そこで本記事では、愛知県の仕事やめざす職員像、さらに平均年収や愛知県職員採用試験の内容、試験対策について解説します。

1. 愛知県職員の仕事、キャリア

愛知県は、市区町村単位で解決できないような広域的な行政サービスや行政課題、社会問題について担っています。
主なものとしては都市・交通、防災、環境、農林水産、福祉・労働、観光などがあげられます。

主な部局 業務内容
政策企画局 県の重要な政策の企画調整、国際化や広報などの仕事をします。
防災安全局 地震などの防災対策や、国民保護対策、消防、防犯、交通安全対策などの仕事をします。
労働局 産業人材の育成、就業促進、労働者の支援などの仕事をします。
観光コンベンション局 観光や国際会議の誘致などの仕事をします。

また、3年~4年程度を目安に異動があり、異なる分野の仕事をしていくため、異動はまさに転職のようなイメージです。公務員の仕事はつまらないのではと思っている方もいるかもしれませんが、そんなことは全くありません。社会貢献しつつ、幅広いキャリアを通じて自己成長も実現できる魅力的な仕事なのです。

2. 愛知県の「めざす職員像」

愛知県では、以下の3つのような職員像が目標とされています。

自律的で、スピーディーかつスマートに行動する職員

県民ニーズを的確に把握し、幅広い視野と高い課題解決能力を備え、自ら考え、スピード感を持って、県民目線を大切にしながら効率的・効果的に行動する職員

行政のプロ意識と高い専門能力をもって行動する職員

公務を担う責任感と使命感を備え、行政のプロ意識と高い専門能力を持って行動する職員

サスティナブルな県庁を目指し、組織一体となって、いきいきと活躍する職員

将来を見据え、安定的かつ持続的に県民サービスを提供できるよう、組織の一員としての役割を認識し、仕事と人づくりに 取り組み、いきいきと活躍する職員

3. 愛知県職員の平均年収

愛知県職員の平均年収は約680万円!?

公務員は法律により身分を強力に保障されており、短期的な業績や経済動向に左右されることなく、長期的な視点に立ってじっくりと職務にあたることができます。
愛知県の場合、平均年収682万円(平均年齢41.5歳)※1で、民間企業の平均443万円(男性545万円/女性302万円)※2と比べて高い水準となっています。

※1 愛知県職員の平均年収はTACが独自に算出した一般行政職の推定額です。
平均年収=「月額支給される給料及び手当」×12+「年額支給される手当(期末手当・勤勉手当(ボーナス等)」/「月額支給される給料及び手当」=給料+各種手当(扶養手当、通勤手当等)[参考資料]特別区職員 給与等実態調査報告書(令和4年度)
※2 [参考資料]国税庁民間給与実態統計調査(令和3年度)

4. 愛知県職員の採用試験

愛知県職員採用試験は、年齢によって採用区分が変わります。ここでは大学生、大学院生の方で行政で受験する場合について解説していきます。
大卒以上のレベルの採用区分としては、行政Ⅰと行政Ⅱがあり、それぞれ試験内容が異なります。まずは受験者の多い行政Ⅰについて解説します。
行政Ⅰの試験では、教養試験、専門試験、論文試験、口述試験、適性試験が実施されます。

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行政Ⅰ 受験資格・試験内容・スケジュール

行政Ⅰは大卒レベルの事務職を想定した試験です。受験資格、試験について詳しくみていきましょう。

令和5年度

受験資格:日本国籍を有する人で、採用年度の4月1日時点で、22歳~29歳の人

行政Ⅰ 試験内容 

          
内容 実施時期 詳細
出願

3月29日(水)

~4月21日(金)

第1次試験 5月21日(日) ・教養試験(多肢選択式、120分、40題必須解答)
…職員として必要な一般的な知識及び知能について、大学卒業程度の択一式による筆記試験

・専門試験(択一式、120分、40題必須解答)
…専門的な知識及び能力について、大学卒業程度の筆記試験
第1次合格発表 6月9日(金)
第2次試験

1日目:6月18日(日)

2日目:7月3日(月)

~7月25日(火) 

・論文試験(90分)
…職員として必要な思考力・表現力等をみるため、一定の課題による筆記試験を行います。

・口述試験
…人物についての、面接による試験
最終合格発表 8月3日(木)

 

 試験日程等の詳細については、「愛知県職員採用試験 受験案内」を必ずご確認ください。

試験内容
  • 第1次試験
    教養試験

    120分40題の選択式問題を解答する形です。愛知県が公開している例題によれば、時事的な話題や高校までに学習した内容が出題されています。

  • 第1次試験
    専門試験

    試験区分に応じた専門的な知識を問う択一式の筆記試験で、解答時間は120分、以下の出題区分について40題の出題があります。
    【出題範囲】
    憲法、行政法、民法、経済学、財政学、政治学、行政学、社会政策、国際関係等

  • 第2次試験
    論文試験

    解答時間が90分の論文試験です。過去には、愛知県をよりよくするための施策を考えさせる問題や、デジタル化を推進させる分野とそれに関連する施策を考えさせる問題など、政策を立案する形で論述させるものが多く出題される傾向にあります。
    過去には以下のような問題が出題されています。


  • 令和4年度

    あなたの考える「危機に強い愛知」とはどのような県か。また、それを実現するために、どのような方法で地域づくりを行うべきかを一つ述べよ。

    令和3年度

    本県において、今後、5年間にデジタル化を最も推進すべき分野を一つ挙げ、そのように考える理由と、どのような施策を実施することができるかを述べよ。


  • 第2次試験
    口述試験

    面接による試験を行います。

各試験の配点比率

各試験の配点比率は以下の通りです。

                                   
第一次試験 第二次試験
教養試験専門試験論文試験口述試験
15301045

愛知県職員採用試験は、第二次試験の口述試験の配点が概ね半分を占めています。
そのため、実際の本番を意識した面接対策が必須となります。

行政Ⅱ 受験資格・試験内容・スケジュール

行政Ⅱは行政Ⅰと同様に、大卒レベルの事務職を想定した試験ですが、行政Ⅰと異なり、専門択一試験の実施がなく、教養択一試験と論文試験、口述試験で受験が可能な試験種となっているのが特徴です。

令和5年度

受験資格:日本国籍を有する人で、採用年度の4月1日時点で、22歳~29歳の人

行政Ⅱ 試験内容 

          
内容 実施時期 詳細
出願

3月29日(水)

~4月21日(金)

第1次試験 5月21日(日) ・教養試験(多肢選択式、120分、40題必須解答)
…職員として必要な一般的な知識及び知能について、大学卒業程度の択一式による筆記試験

・論文試験(120分)
…職員として必要な思考力・表現力等をみるため、一定の課題による筆記試験を行います。
第1次合格発表 6月9日(金)
第2次試験
1日目:6月18日(日)

2日目:7月3日~

7月25日(火) 

・口述試験
…人物についての、面接及び集団討論による試験
最終合格発表 8月3日(木)

 

(注) 試験日程等の詳細については、「愛知県職員採用試験 受験案内」を必ずご確認ください。

試験内容
  • 第1次試験
    教養試験

    120分40題の選択式問題を解答する形式です。愛知県が公開している例題によれば、時事的な話題や高校までに学習した内容が出題されています。

  • 第1次試験
    論文試験

    解答時間が120分の論文試験です。過去には、「暮らし・経済・環境が調和した持続可能な社会」の実現のために必要な施策など、こちらも一般的に施策を提案する形で論述することが求められています。
    過去の出題例は以下の通りです。

  • 令和4年度

    あなたの考える「暮らし・経済・環境が調和した持続可能な社会とはどのようなものか。また、それを実現するために県としては何をすべきか述べよ。

    令和3年度

    愛知県において2040年頃に顕在化するであろう課題を一つ挙げ、そのように考える理由と、その課題を解決するために県が行っていくべき施策を述べよ。


  • 第2次試験
    口述試験

    面接と集団討論の計2回の口述試験が行われます。集団討論の過去の出題内容は以下の通りです。

  • 令和4年度

    県民に、愛知のことをもっと知ってもらい、これまで以上に愛着や誇りを持ってもらうためには、県としてどのような取組を行うのがよいか。

    令和3年度

    愛知県では、他の大都市圏に比べて「住みやすさ」の面で強みがあるとして、広くPRしているが、移住を検討している人に、一番のお勧めを挙げるとしたら何か。

    令和2年度

    「9月入学」についてどう考えるか。

各試験の配点比率

各試験の配点比率は以下の通りです。

                                   
第一次試験 第二次試験
教養試験論文試験口述試験
301555

行政Ⅰと同様、第二次試験の比重が大きくなっていることがわかります。行政Ⅰと比較すると、教養試験の配点が高くなっていることもわかります。そのため、面接・集団討論の対策はもちろん、筆記試験の対策も重要となってきます。

5.愛知県職員採用試験の倍率、難易度

公務員試験の難易度を図る指標として倍率があります。全都道府県の事務系の試験倍率と比較することで愛知県採用試験の難易度を知ることができます。
採用予定数に大きな変動はありませんが、受験者数が増加傾向にあるのに対し、最終合格者数がやや減少傾向にあるため、倍率が上がっています。

試験結果(行政Ⅰ)

- 採用予定数 受験者数 最終合格者数 倍率
2021年125 668 199 3.4
2022年 110 1184 170 7.0
2023年 100 1225 207 5.9

試験結果(行政Ⅱ)

- 採用予定数 受験者数 最終合格者数 倍率
2021年40 243 46 5.3
2022年 30 421 36 11.7
2023年 30 406 36 11.3

参考/2021年 都道府県・政令市 大卒事務系試験 実施状況

- 受験者数 最終合格者数 倍率
2021年合計 39,821 8,460 4.7

このように年によって倍率が異なることもありますが、過去の試験結果からおおよその「目安」は把握できます。一般的に公務員試験の合格ラインは、教養試験、専門試験ともに約6割とされています。

もちろん、この数字はあくまで目安です。受験者のレベルが高い年には、合格ラインがこれよりも高くなる可能性があります。しかし、このように目安の点数や合格ラインばかりを気にして、勉強に集中できないことは避けるべきです。

まずは集中して勉強を進めたうえで「あとどのくらい得点できれば合格の見込みがあるのか」などの目安にしてください。

6.愛知県職員採用試験の対策

ここまで試験について解説してきました。「やることが多いな」という印象を持たれた方は多いのではないでしょうか。

公務員試験はまさにその通りで、他の就職試験や資格試験と比べて科目が多いというところに特徴があります。しかし、科目によって出題数や配点ウエイトが異なることから学習にメリハリをつけることで効率的に合格を目指すことができます。

ここでは愛知県の試験対策について解説していきます。

筆記試験

択一

教養択一試験

教養択一試験は出題科目が多いため、出題数の多い科目から優先的に勉強を始めていきましょう。勉強時間は限られていますから、高校までに全く習ったことのない科目で出題数の少ないものについては勉強をせず、他の勉強に力を入れていくというもの一つのポイントです。

択一

専門択一試験

専門択一試験では、法律系・経済系・政治系といった大学で学習するようなレベルの問題が出題されます。特に、法律系では憲法・民法・行政法が、経済系ではミクロ経済学・マクロ経済学の出題数が多い傾向にあります。これらの科目は他の自治体を受験する場合でも出題数が多い傾向にありますから、重点的に対策する必要があります。

論述

論文試験

行政Ⅰと行政Ⅱに共通しているのは、政策を立案する形で論述させる形式の出題が多くなっています。そのため、愛知県のHPなどを中心に政策研究を行い、課題をまとめる対策が必要となってくるでしょう。また、ご自身で書いた論文を主観で評価するのではなく、第三者の視点で客観的に評価してもらえるような環境が必要になってくるでしょう。

人物試験

面接

口述試験

口述試験は面接が中心になりますのでガクチカと愛知県の政策研究はしっかりと進めるようにしていきましょう。また、面接と集団討論といった、種類の違う口述試験が実施されますので、それぞれの違いを把握しながら実践的な練習を行う環境が必要となってくるでしょう。

7.まとめ 愛知県職員になるには?

いかがでしたか?愛知県の職員になるための試験は、筆記試験対策、面接対策などいろいろなことを準備していく必要があります。その反面、他の公務員試験と重複する部分が多いことや教養試験対策は民間就活のSPI対策にもなり、将来の選択肢を広げることができますので、愛知県の採用試験を受験してみませんか。

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