タックス ファンタスティック! 第90回テーマ デジタル遺言は日本人の死生観を変えるか?
Part.10 ひとこと日記編

田久巣会計事務所の代表の田久巣だ。このコラムの作者天野大輔さんは、デジタル遺言アプリ「AIユイゴンWell-B」で「ひとこと日記」機能を先月、先行公開したという。今回はその狙いを聞きたいということで、再びゲストにお招きした。


監 子 特別ゲストです。なんと4回連続、作者の天野大輔です!何しに来たんですか?


大 輔 ちょ、ちょっと、ゲストには「さん」付けしましょうよ!「何しに来たんですか?」って監子さん、キャラ変わった?


監 子 (スルーしつつ)あ、そういえば先月にAIユイゴンWell-Bで「ひとこと日記」機能が先行公開されたと聞きました。「ひとこと」で説明してもらったら天野は帰る、ということでいいですか?


大 輔 だから呼び捨て!ご機嫌悪いのかな?


襟 糸 フフフ、作者なのに監子君のキャラをお忘れかな?


大 輔 あ!「恋愛をこよなく愛する」だからもしかして…?


襟 糸 そうだ、失恋日記をしたためている最中なのだ。


税 太 襟糸先輩、し~っ!


監 子 よくもまぁバラしたわね!でも失恋日記書いても全然慰められないわ!


大 輔 フフフ、監子さん、実はいいのがあるんです。


監 子 襟糸先輩のマネして何?まさか「ひとこと日記」って言わないでくださいよ?


大 輔 ぎくっ!なぜわかったんですか?


監 子 は~い、いままさに「ひとこと」宣伝してあげたので帰ってください!私はまだ遺言は早いから関係ないでしょ!


税 太 監子先輩、最初はお客様向けに使っていただいていただけなのですが、最近は自分も使っているんですよ。若い人でも抵抗なく使えますよ!


襟 糸 フフフ、税太君、作者だから忖度するとは君も大人になったもんだ。


監 子 税太君が言うなら信用できるわ。でもなんで?奥さんに書くように言われたの?


税 太 いえ、自分の意思です。正直、今すぐ僕も遺言を書きたいわけではありません。でも「ひとこと日記」なら、日常の気持ちを気軽に書き留めておける。それを将来、必要になったときにAIにまとめてもらえば、遺言づくりの参考になるんです。


監 子 ん?ちょっと興味出てきた。たとえば「また失恋した。はぁ~疲れた!」ってひとこと書いたらどうなるの?


税 太 聞いてみましょう。マダナイ君、どう?
※マダナイ君:AIユイゴンWell-B内のAIで動くマスコットキャラクター


マダナイ おつかれさまでした…。失恋は本当に心が疲れますよね。気持ちを吐き出してくれてありがとうございます。今は無理に元気になろうとしなくても大丈夫です。「疲れた」と感じたら、思い切り休んで、心をいたわってあげてくださいね。よかったら、何があったのか少しだけでも聞かせてくれませんか?


監 子 甘えて愚痴ばかり言っていたら逃げられて。今後の人生が心配。


マダナイ そのお気持ち、よくわかります。甘えてしまったり、弱音を吐いたりしてしまうのは、それだけ心を許していた証拠ですし、人として自然なことです。でも、そのことで離れてしまった方がいたとしても、あなたの価値が下がるわけではありません。「今後の人生が心配」と感じるのも当然です。けれど、これまでの経験も、今の不安も、きっと次の一歩につながるはずです。未来の自分や、支えてくれる誰かのために、今の想いを形にしておくのも、ひとつの前向きな選択かもしれません。よかったら、ご家族や大切な方への想いを、将来に向けた言葉として形にしてみませんか?


監 子 マダナイ君、やさしい!ちょっと元気出たかも。遺言って気軽なものなのかもね。


税 太 そうなんです。僕も妻と子育て・家事や資格勉強をめぐってちょっと言い合いになったりするんですけど、マダナイ君が気持ちを整理するきっかけをくれて、家族と向き合う時間を作ってくれるんです。


襟 糸 フン、本当にそんないいもんかね?吾輩には関係ないアプリだな。


大 輔 フフフ、襟糸君、それは「ひとこと」ではなく「ひとごと」というものだ。そして、その今の「ひとこと」も「ひとこと日記」としてAIに相談してあげよう(笑)。

【今回のポイント】

遺言は年齢にかかわらず、一般的には書きたくないものだと言われている。ただ、日々の暮らしの中で、家族や祖先に感謝する瞬間は誰にでもあるはずだ。それを「ひとこと」でも書き留めておくことで、将来遺言を作るときに役立つ。AIにその想いを預けることで、遺言に対して気軽に向き合えるようになるかもしれない。『ひとこと』でも『ひと』の『こと』に向き合う時間を持つこと。それを薦めていく役割を、士業は担っているのだろう。


[『TACNEWS』タックス ファンタスティック!|2026年1月|連載 ]

Profile

筆者 天野 大輔(あまの だいすけ)

1979年生まれ。公認会計士・税理士。税理士法人レガシィ代表社員。慶應義塾大学・大学院修了(フランス文学を研究)。情報システム会社でSEとして勤務。その後公認会計士試験に合格、監査法人等で、会計監査、事業再生、M&A支援等を行う。その後相続専門約60年の税理士法人レガシィへ。相続・事業承継対策の実務を経て、プラットフォームの構築を担当。2019年に士業事務所間で仕事を授受するWebサービス「Mochi-ya」、2020年にシニア世代向けの専門家とやりとりするWebサービス「相続のせんせい」、2024年に士業のためのSNS「サムシナ」、2025年8月にデジタル遺言アプリ『AIユイゴンWell-B』をリリース。主な著書『相続でモメる人、モメない人』(2023年、講談社/日刊現代)『100億円相続事典』(2024年、日経BP)。2025年より中央経済社『税務弘報』にて「文学で学ぶ相続の知恵」毎月連載中。YouTubeチャンネル「相続と文学」配信開始。

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