宅建士は就職に有利！プラスに働く業界や理由、おすすめする人の特徴

宅建資格は不動産業界では入社後にほぼ全員が必須となります。また、金融業、建設業をはじめ、小売業、保険業界など幅広い業種で就職の際に有利になります。それは、宅建士だけにおこなえる独占業務があること、不動産の知識は様々な業種で必要とされていることが大きな理由です。大学生のうちに取っておく資格としてもおすすめできます。

この記事では、宅建士の就職に関する内容を解説します。 有利になる理由や取得をおすすめする人の特徴までチェックしましょう。

宅建士の資格取得を目指している人にとって、資格を取得することで実際にどのような就職先があるのか気になるところです。宅建士の資格を取得すると有利になる業界は幅広く、さまざまな就職先が考えられます。 資格があると採用時に高評価を受けられるほか、昇格の条件となっている場合もあります。また、資格手当が付くなど、就職時以外にも取得によるメリットがあるのです。

不動産業界では入社後にほぼ必須となる│宅建士の就職先・有利な業界

宅建士は不動産取引に関する知識があることを証明できる資格です。そのため、もちろん不動産業界は宅建士の資格をいかせる就職先として人気があります。 採用試験を受ける時点では、不動産業界であっても宅建士の資格を持っていなくても就職は可能です。ただし、不動産業界では入社後に宅建士の資格が必須となる企業が多いため、就職前に資格があると良いでしょう。

不動産業界以外にも幅広い業界での就職に有利│宅建士の就職先・有利な業界

不動産取引に関するエキスパートである宅建士ですが、不動産業界以外にも幅広い業界での就職に有利になります。宅建士の資格を取得するために学ぶ不動産や法律に関する知識を活用できる業界はとても多いです。
宅建士試験合格者の職業別割合をデータで見ると、とくに多いのは不動産業界の割合で36.8％をしめ、そのほかにも金融業が10.1％、建設業が9.9％と続きます。また、不動産や金融、建設以外の業種に勤めている人は5人に1人以上の割合です。

不動産に関連した融資をおこなう金融業界│宅建士の就職先・有利な業界

宅建士試験合格者の職業別割合でも、金融業界はとくに多いというデータが出ています。金融業界は住宅ローンや不動産に関連した融資をおこなうため、不動産取引に関する深い知識が必要です。
不動産を担保にした融資で近年注目を集めているのは「リバースモーゲージ」で、この場合は融資を受けた人が亡くなってから不動産を売却し返済します。担保の不動産を評価する際などに知識が必要なため、今後さらに宅建士の資格が求められると考えられるでしょう。

不動産の販売や賃貸まで総合的な業務をおこなう建設業界 （デベロッパーなど）│宅建士の就職先・有利な業界

不動産の販売や賃貸をおこないたい場合は、宅建士がいないとできません。デベロッパーなど、不動産を建設するだけではなく販売や賃貸まで総合的な業務をおこなう建設業界の企業では、宅建士の資格が有利に働きます。 このような大手の企業では、宅建業の免許を取得して宅建士を雇用し、自社で建設した建物を販売できるようにしている企業が多いです。

小売業や保険業界、そのほかの一般企業まで│宅建士の就職先・有利な業界

このほかに、小売業や保険業界も宅建士の資格が有利に働きます。小売業では物件管理や立地決めの際に役立ち、保険業界では住宅ローンが保険契約に関係するなど不動産に関する知識が必要なためです。 そのほかの一般企業でも、法律知識が一定以上ある、向上心の高い人材だというように評価してもらえるため、就職に有利に働きます。

先述のとおり、さまざまな業界で宅建士の資格が有利に働きます。宅建士の資格があることで就職の際にプラスに評価されるのは、主に以下のような理由です。

・ 宅建士だけがおこなえる独占業務があるため
・ 不動産業界には宅建士の設置義務があるため
・ 不動産の知識はさまざまな業界に必要なため

これらの理由について、それぞれ詳しくチェックしていきましょう。

宅建士だけがおこなえる独占業務があるため │宅建が就職に役立つ理由

就職に有利に働く大きな要因のひとつは、宅建士だけがおこなえる独占業務があるためです。宅建士にしかできない独占業務は以下の3つがあります。

・ 重要事項の説明
・ 重要事項説明書への記名
・ 契約書への記名

これらは、不動産取引をするうえでなくてはならない業務です。そのため、宅建士の資格がある人材は今後も企業から必要とされ続けると考えられます。

不動産業界には宅建士の設置義務があるため│宅建が就職に役立つ理由

就職の際にプラスに働く理由には、不動産業界には宅建士の設置義務があることも大きいです。不動産業界ではひとつの事務所で業務に従事する者のうち、5人に1人以上の割合で宅建士の資格を持っている人がいる必要があります。このため、開業する際や事務所を増やす際、従業員を増やす際などに、宅建資格保持者を採用しなければならないケースがあるのです。

不動産の知識はさまざまな業界に必要なため│宅建が就職に役立つ理由

先述のとおり、不動産の知識は不動産業界以外にもさまざまな業界で必要になるケースがあります。また、宅建士試験では、不動産に関する知識だけではなく民法や税法に関する問題も出されるため、宅建士の資格を持っている人は法律についても一定以上の知識がある人材です。
また、宅建士の資格は合格率が低い難関な資格として知られているため、その試験に合格できるほど向上心の高い人材だと評価されます。

宅建士の資格取得をおすすめする人の特徴は、以下のとおりです。

・ 新卒で就職する予定の大学生
・ 不動産への興味・関心がある人
・ 自分がもつ法律知識を証明したい人
・ 土地や建物を相続する予定のある人
・ 不動産経営・不動産投資に興味のある人

また、不動産業界に就職する場合には接客をおこなう場合が多いでしょう。そのため、コミュニケーション能力が高い人や土日の仕事ができる人もおすすめです。それぞれの人の特徴について、おすすめする理由を詳しくチェックしていきましょう。

新卒で就職する予定の大学生│宅建をおすすめする人

先述のとおり、宅建士の資格はさまざまな業界の就職試験で有利に働きます。新卒で就職する予定の大学生は、事前に宅建士の資格を取得しておくことがおすすめです。
大学生であれば仕事を始めてからよりも時間の都合が付きやすいため、勉強に取り組みやすい点もメリットだといえます。とくに不動産業界を志望する場合には、就職後に取得を目指すよりも大学生のうちに取っておきたい資格でしょう。

不動産への興味・関心がある人│宅建をおすすめする人

不動産に関して興味や関心がある人も、宅建士の資格取得がおすすめです。宅建士試験を受ける際に、不動産に関するさまざまな知識を学習できます。
興味があることであれば勉強の意欲が湧きやすいため、不動産に関して興味や関心がある人は宅建士の資格取得に有利です。その後の仕事でも、不動産への関心があれば物件ごとの特徴をよくとらえて営業できるでしょう。

自分がもつ法律知識を証明したい人│宅建をおすすめする人

先述のとおり宅建士の資格を取得すると、一定以上の法律の知識があるというように採用試験で評価してもらえます。そのため、自分がもつ法律知識を証明したい人にとっても、宅建士の資格取得がおすすめです。
一定以上の法律の知識がある人でも、法律に関するなんらかの資格を持っていないと正しい知識があると証明しにくいでしょう。宅建士の資格を取得し、法律の知識を証明しましょう。

土地や建物を相続する予定のある人│宅建をおすすめする人

宅建士試験に向けた勉強では、不動産に関する知識や民法、税法が学べます。このうち、税法は相続税や固定資産税などに関するものが出題されることから、土地や建物を相続する予定のある人にとっては今後必要となる知識を仕入れておけるためおすすめです。
また、お金のトラブルに関する民法の知識も理解でき、今後相続する際などに安心できるでしょう。

不動産経営・不動産投資に興味のある人│宅建をおすすめする人

宅建士は不動産業界で働く人が取得するケースが多い資格ですが、不動産経営や不動産投資に興味のある人にとってもおすすめの資格です。不動産経営や不動産投資などをおこなう際に直接的なかかわりがある資格ではないものの、不動産の契約に関連する法律などを理解できるというメリットがあります。
不動産経営などに興味があり、関連する知識を学習したい人は、宅建士試験に挑戦してみると良いでしょう。

宅建士の資格取得は入社前からチャレンジすることがおすすめです。先述のとおり、事前に資格を持っていれば就職の際に有利になること、学生のうちであれば勉強時間をとりやすいことなどの理由があります。
また、宅建士の資格取得は年1回しかチャンスがないため逃すと時期が遅くなってしまうこと、誰でも受験が可能なため周りや後輩も取得済みで入社してくる可能性があることなども、入社前の取得をおすすめする理由です。

宅建士の資格を取得すると採用時に高評価を受けられる業界は幅広く、さまざまな就職先が考えられます。また、昇格の条件となっていたり資格手当が付いたりなど、就職時以外にも取得によるメリットが多いです。

入社後に会社の資格取得補助がある場合もありますが、あてにせず就職・転職活動前に自分の意志で取得を目指しておくという意識を持つことをおすすめします。宅建士の資格を取り、就職を有利にしましょう。