特集 「通信制高校」でキャリアの道を切り拓く。通信制高校サポート校「TAC高等学院」開校!

氏
Profile

(写真左)学校法人国際学園 星槎国際高等学校 教育連携室

原田 隆幸(はらだ たかゆき)氏

新卒で星槎国際高等学校に入社。「星槎国際高等学校 郡山学習センター」にて担任などを務める。一度退社し、公立中学校に10年間勤務したのち星槎国際高等学校に戻り、現在は教育連携室に所属。
メッセージ:「私立と公立、両方のよさをTAC高等学院にフィードバックしていきます」

(写真中央)TAC高等学院 渋谷校担任

島 悌彦(しま よしひこ)氏

大学卒業後、SE(システムエンジニア)を経てTAC株式会社に入社。以降30年にわたりTACの様々な部署を歴任。
メッセージ:「楽しく学習できる学校にしていきます」

(写真右)TAC高等学院 スクール長

児玉 晋(こだま すすむ)氏

多くの高校で金融教育のインストラクターを務め、子どもたちの将来プランに必要な知識を的確に提供するライフプランナー。日本FP協会認定 CFP、日本FP協会 評議員。
メッセージ:「一人ひとりの夢にじっくり寄り添い、その実現のお手伝いをします」

 2023年4月、資格取得を通じて多様な専門人材を輩出してきた資格の学校TACと、通信制高校で実績を重ねてきた星槎国際高等学校の教育提携で、高校卒業サポート、大学進学サポート、将来の仕事や生活に役立つ資格取得サポートという新しい教育課程を実現していく「TAC高等学院」が誕生した。通信制高校の現状やキャリア形成におけるメリット、TAC高等学院の教育課程やその魅力などについて、星槎国際高等学校・教育連携室の原田隆幸氏と、TAC高等学院スクール長の児玉晋、同渋谷校担任の島悌彦に話をうかがった。

めざす未来のために。広がる「通信制高校」の選択肢

――近年、通信制高校を利用する学生が増えていると聞きます。そもそも、高等学校の課程にはどのような種類があるのでしょうか。

原田 高等学校の課程には、「全日制課程」「定時制課程」「通信制課程」の3種類あります。
 1つ目の全日制課程は、多くの方が卒業される1日6時間目までの授業に週5日、3年間通って卒業するものです。2つ目の定時制課程は1日4時間目までの授業で、従来は夜間定時制高校が中心でしたが、現在では午前・午後・夜間の3部制となっています。卒業までの期間は4年間が一般的ですが、午後と夜間の併用などにより3年間での卒業もできるようになっています。
 全日制高校と定時制高校は、どちらも1単位を取るために年間35単位時間の授業への出席が必要です。「年間35単位時間」を時間割で考えると、概ね週1回の授業になります。例えば日本史Aは卒業に必要な単位数が2単位のため、だいたい週2回授業があるイメージです。

――3つ目の通信制課程はいかがですか。

原田 通信制課程の高校は自学自習を基本として進みます。レポートと言われる添削指導、スクーリングと言われる面接指導、そしてテストの3つをクリアすることで単位を取得します。家庭で取り組む自学のレポート学習が中心になるので、学校に通う回数が全日制や定時制に比べてかなり少ないのが特徴です。例えば日本史Aを2単位取る場合は、1単位につき1単位時間の面接指導が必要と定められているため、年2回授業を受ければOKというしくみになっています。
 通信制課程といえば、以前は日中働いているため通学できない方が自宅で学習して単位を取るというケースが大半でした。しかし、昨今は中学時代に不登校だった生徒が「登校に自信がない」「学力に自信がない」といった際の進路の選択肢として選ぶケースが増えています。
 とはいえ自学自習はなかなか難しい部分もあります。以前は通信制高校に籍を置きながらも、結局卒業単位の取得に至らない生徒も多くいました。
 そこを補うために現れたのが「通信制高校サポート校」です。サポート校を活用して普段の学習をフォローするしくみや、星槎国際高等学校のように通って学習することもできる通信制高校ができて、約20年になります。

――他にも、アスリートとしてスポーツに打ち込んだり、音楽や芸能活動を行ったりするために通信制高校を選ぶ方も増えているようですね。通信制高校という選択肢がメジャーになったイメージがあります。

原田 スポーツに打ち込みたい生徒は、放課後だけでなく日中から練習時間を取りたいと考えます。そこで通信制高校を選択して学習時間を圧縮するわけです。またトップレベルのアスリートになると高校時代から海外遠征があり、毎日通学することが物理的に難しいため、通信制高校やサポート校を選ぶケースが増えています。自分で取り組みたい分野があって、そこに注力するための時間とゆとりを生み出すために通信制高校を選ぶという方は増えていますね。
 文部科学省のデータによると、高等学校の生徒数は全日制高校で徐々に減り、1990年度は全日制と定時制高校の生徒を合わせて560万人だったのが、2020年度は310万人弱になっています。対する通信制高校の生徒数は、1990年度に16万7000人だったのが、2020年度には20万人を超えました。特に、公立通信制高校の生徒数はほぼ半減している一方で、私立通信制高校は1990年度の生徒数が6万9715人に対して2020年度は15万1521人と、倍増しています。

――私立通信制高校の生徒数が急増したのには、どのような背景があるのでしょうか。

原田 公立通信制高校は、以前から変わらず「自学自習」という本人次第のスタンスが強く、指導内容はどうしても必要最低限になりがちです。対して私立通信制高校は、その課題点を補うためのサポート体制が手厚かったり、提携サポート校との組み合わせができたりする強みがあります。公立通信制高校とサポート校の組み合わせはほぼありませんので、「手厚さ」を魅力に感じて私立通信制高校へ入学される方が増えたのだと思われます。

――私立通信制高校そのものが増えたということもあるのでしょうか。

原田 そうですね。学校法人を作るのはかなり大変なので、当初は私立通信制高校はそれほどありませんでした。一方、法的な縛りがほぼないサポート校や技能教育施設という技能連携校は増えていました。それらのサポート校や技能教育施設が、自身で学校法人を立ち上げて通信制高校になっていくケースもかなりあったことが増加の背景にあります。
 実は星槎国際高等学校も、もともとは宮澤学園という技能教育施設で商業科目に関する指導をしていました。高校卒業に必要な単位に関しては、提携先の私立通信制高校のテストやスクーリングやレポートを通じて取得していたのです。しかし運営を続けていく中で、自前の高校があったほうがより生徒のためになる指導ができるはずとの思いが生まれ、星槎国際高等学校を立ち上げました。

得意分野を活かした通信制高校サポート校の指導

――星槎国際高等学校の教育方針について教えてください。

原田 第一は「生徒に寄り添うこと」。そして「共感理解教育」という理念を掲げています。様々なバックボーンを持った生徒たちが関わる中で、成長していってもらいたいのです。
 星槎国際高等学校の生徒は、大きく2つに分かれています。1つは個人生といって星槎国際高等学校に直接通ってくる生徒たちです。彼らは基本的に週3回の登校ですが、希望によって週4回、週5回の通学による学習もできます。
 もう1つはTAC高等学院のような提携のサポート校や技能連携校に所属して、普段はそちらの独自カリキュラムで学習し、そこに星槎国際高等学校が協力することによって高校卒業単位を取得する生徒です。こちらは集団生と呼んでいます。

――星槎国際高等学校に通う生徒とサポート校に通う生徒には、それぞれどのようなメリットがありますか。

原田 直接通って来る生徒には直接サービスを提供できるメリットがありますが、サポート校の生徒には、星槎国際高等学校では提供できない内容について指導してもらえるメリットがあります。TAC高等学院の場合は「資格取得指導」ですね。各サポート校の得意分野に興味を持ち、その分野にチャレンジしたいと思っている生徒には、サポート校が理想的な環境だと言えます。

――各サポート校にはそれぞれ特徴があるのですね。

原田 そのとおりです。例えばダンススクールが母体となっているサポート校ではダンスの指導が受けられるため、学校のある東京に全国から生徒が集まってきます。また、美容師やネイリスト、ヘアスタイリスト、モデルといった分野に進みたい高校生のためのサポート校もありますし、eスポーツに力を入れるサポート校もあります。発達障害があるために手厚いケアが必要な生徒には、福祉関係の就労も含めて手厚く指導するサポート校もあり、学べる内容は様々です。

――幅広い選択肢の中から選べるのは、サポート校を利用するメリットですね。

原田 そうですね。TAC高等学院にも、TAC が培ってきた資格取得メソッドがあります。簿記や会計のみならず、様々なジャンルの資格の指導を受けられることが提携の一番の理由でした。
 世の中では、勉強も集団生活も人並みにできない子どもは「才能がない」「あれもこれもできないじゃないか」と否定されがちです。でも、一部の能力だけが飛び抜けて優れている人もいるのです。例えば国語や人付き合いは苦手だけれど、数字や計算はずば抜けて得意という子もいます。そうした子が、例えば資格の勉強に興味を持っているなら、その子の得意な分野を資格の勉強を通じてどんどん伸ばしていけます。そうやって、個々人の尖っているところをさらに尖らせ続けていくことが、明るい未来につながるのではないかと考えています。

――どのような指導方法で生徒の尖った才能を発掘するのですか。

原田 相談に来られる時点で保護者と本人が自分の特性を把握しておられるケースが多いので、それをベースに伸ばしていくパターンが多いです。
 あとは入学後の生活の中で「こんなことが得意だよね」と教員からフィードバックしてあげたり、「これができるようになったら、これもやってみようか」と提案したり、日々の関わりを通して発掘していきます。

資格の学校TACの「プロフェッション教育」を活かしたTAC高等学院

――ここからは、サポート校であるTAC高等学院について聞かせてください。

児玉 TAC高等学院は、「高校卒業資格」と「各種資格の取得」を両立させる通信制高校サポート校として、星槎国際高等学校と提携しました。TAC高等学院自体は通信制高校ではありませんので、高校卒業単位を取得するためには、TAC高等学院と星槎国際高等学校の両方に入学する必要がある点は押さえていただけたらと思います。
 今、日本全国の高校生の約14~15人に1人が通信制高校に通っています。通信制高校に通う理由は、学習形態の多様化であったり、職業選択の多様化であったり、様々です。星槎国際高等学校と提携している他のサポート校を見ていても、学びの多様化にいち早く対応した美容学校やダンススクールなどのサポート校があります。早い段階で将来の目標を決めているお子さんたちを受け入れる環境が揃っているということです。
 しかしながら、これまで各種資格取得のためのコンテンツを提供するサポート校はほぼありませんでした。早い段階から簿記、公認会計士(以下、会計士)、税理士などの会計分野をめざしたい。あるいは家業の不動産業を継ぐために宅地建物取引士(以下、宅建士)や不動産関連資格を取得したい。そうした希望にも応える必要があると考えました。
 星槎国際高等学校で高校卒業単位を取りつつ、TAC高等学院で資格を取得する。きちんと高校を卒業した上で、資格取得もめざせる。そんな一挙両得のしくみが受け入れてもらえるのではないかと考え、今回、渋谷に通学制のTAC高等学院を開校しました。

――すでに取得したい資格を決めている生徒を対象にしているのでしょうか。

児玉 取りたい資格ありきということではありません。まずは高校卒業が最優先ですから、基礎5教科は星槎国際高等学校のプログラムを活用して、しっかりと高校卒業までサポートしていきます。
 そこにプラスアルファとして簿記、FP、ITパスポートという、生活にも仕事にも役立つ基本的な3つの資格を同時に勉強していきます。この3つは、将来どのような仕事に就いても、どの企業に就職しても、共通の基礎知識として役立つ知識が学べます。せっかくTAC高等学院に入学したのなら、まずはこの3資格を取得して社会人となるベースを築いてほしいと考えています。そのあとは、得意分野をさらに伸ばしていくために、3年間を通してTACで開講している資格の中から自分自身の興味・関心に応じて自由に学ぶことができます。

「やりたい」を叶えるために好きな資格を自由に選択

――TAC高等学院の必須科目から選択科目まで、授業内容を教えていただけますか。

 週5日通学する時間割(下図参照)で説明しますと、月曜日と水曜日の1・2限は国語・数学・理科・社会・英語の「基礎学力授業」があり、金曜日午前中の「基礎学力演習」で星槎国際高等学校のテスト対策とレポート指導をします。この月・水・金の午前中が高校卒業のための授業です。
 月・水の3限は簿記、FP、ITパスポートを学ぶ「ライフデザイン科目」を履修します。高校生のうちは、どの資格が実社会でどう役立つのか、どう利用されるかがわからないと思いますので、そこを具体的な事例を挙げて説明します。ここまでは集合形式のライブ授業です。
 次に、資格取得につながる授業が4・5限の「パーソナル科目」です。ここで会計士や税理士など、TACの講座から好きな科目を選んで、オンデマンドで自由に受けていただきます。教室内で各自がパソコンを使い、各人各様の授業を受けることになります。
 そして火・木の「趣味・教養」の授業は、TACとTACの子会社が運営する「オンスク.JP」の授業を自由に選んでいただけます。「料理」や「ドローン操縦」など、様々な授業を通じて、趣味・教養を広げていただきます。
 金曜日の3限は、職業研究や職業体験など「キャリアデザイン」を学ぶ授業です。TAC法人事業部のネットワークを活用して様々な職業を紹介するとともに、ゆくゆくは会社見学も予定しています。金融系、IT系、不動産系に幅広い企業と繋がりのあるTACの強みを活かした授業です。

――TAC高等学院には週5日通う必要があるのでしょうか。

 週5日のカリキュラムから趣味・教養の時間をなくした週3日コースも用意しています。やはり高校卒業が第一目標ですから、基礎学力授業と演習は必ず出ていただきたいですね。そして、通うのは週1日だけにしたいという方は金曜日のみになります。
 日数の違いは、パーソナル科目で学べる授業時間数にあります。週5日であればパーソナル科目の視聴時間は最大1000時間ですので、会計士や税理士など難関資格をめざす方におすすめです。宅建士などの資格は週3日、600時間の枠でかなり学習できるはずです。週1日の方は簿記、FP、ITパスポートの基本的な3資格をきちんと勉強していただきたいですね。どの資格を学習したらよいかわからないという方も多いと思います。その際は我々パーソナルチューターが寄り添って、どのような分野に興味をひかれるのか、一緒に探していきます。

――自分が何に向いているのかわからない生徒には、どのような心理面のケアと進路指導を行っていますか。

 例えば「法律系に進みたいけど、向いていないのでは」と迷うときには違う資格に選択を変えることもできますし、その際も我々パーソナルチューターが一緒に考えていきます。

――高校卒業を最優先に、簿記、FP、ITパスポートという基本的部分も最低限押さえて、興味を持ってもっと深く学びたい科目はパーソナル科目で学ぶのですね。

 はい。簿記であれば最初は日商簿記検定3級からスタートして、興味を持ったら2級、1級や会計士、税理士に進めばいいですし、別の資格に興味があれば簿記3級を取得したあとに自由に選べます。自分の得意分野や興味関心に合わせて自由にTACの講座で学べることは、TAC高等学院の最大の特長であり、魅力です。

資格による優遇で大学総合型選抜の突破もめざせる

――どのような進路に進むのかは、高校3年間のどの時期までに決めるのですか。

 どのようなことに興味があるのか、どういった勉強をしていくといいのかは、できれば高校2年生までに見つけて、3年生に進級するときには決めていきたいと考えています。卒業後の進路については「どこでもいいから入れそうな大学に行きたい」という考え方ではなく、「大学で何を学びたいのか」を大事にしていきたいですね。
 大学進学に際しては、総合型選抜の活用をおすすめしています。実は総合型選抜による大学入学者は、ここ20年で10倍近くに増えています。令和4年度のデータでは、私立大学入学者の15.7%が総合型選抜、41.7%が学校推薦で、一般入試で入学した学生は50%を切っています(文部科学省「国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」より)。

――なぜ総合型選抜がおすすめなのですか。

 資格による優遇制度があるからです。例えば2023年8月現在、情報処理系資格を持っていると、全国240の大学で総合型選抜の優遇が受けられます。日商簿記検定に関しては、大学によっては1級を取得しないと優遇されない場合もありますが、2・3級で優遇する大学が大半ですので、2級まで取得しておくと入試を有利に進められる可能性が高まります。
 取得済の資格を得点化している大学もあります。1つ例を挙げますと、選抜方法が書類審査100点・資格取得100点・面接100点という配点になっていて、資格取得で得られる得点は、簿記検定1級100点、2級80点、3級40点、情報処理系では基本情報技術者100点、ITパスポート80点となっています。別分野の資格の点数は合算もできるので、簿記検定3級とITパスポートの2つを取得すれば、資格取得部分は100点満点になるのです。あとはしっかりとした志望理由書や学習計画書を提出して、面接に問題がなければ、入学試験を突破できる可能性は高いです。
 一般入試の場合は入試対策ばかりになりがちですが、資格を利用して総合型選抜で大学進学をめざす場合は、入学試験のための勉強が不要になります。その時間で資格取得の勉強をすれば、社会に出て生きていく上で、また求められる人材として仕事をしていく上で有効な知識が身につきますので、非常に効果的だと考えています。

自分のペースで自分の目標に進もう

――TAC高等学院の3年間のスケジュールについて教えてください。

 高校1年生の初めは、まずは生活リズムを整えることと基礎学力をつけることが目標です。その上で高校卒業のための学力指導と簿記、FP、ITパスポートの基礎勉強に入り、簿記3級とFP3級の合格をめざしていきます。大人もそうだと思いますが、ゴールがないとなかなか継続して努力するのが難しいと思いますので、資格取得をひとつの目標として、先に進める方はどんどん進んでいただきたいと思っています。
 2年生になったら、進学準備や就職準備に向けて、自分が勉強したい学科、やりたい仕事を考える時間も入ってきます。資格については、年度目標として簿記2級とITパスポートの取得を掲げています。2年生のうちから準備を進めておくことで、大学進学をめざす場合に総合型選抜の資格の部分をクリアできるケースが多いからです。
 3年生になったらオープンキャンパスがあるので、必ず志望する大学のオープンキャンパスに行っていただきます。総合型選抜の場合は特に「この大学で勉強したい」という熱意を伝えることが大事ですから、私たちも生徒と一緒にオープンキャンパスに行きます。その後、志望理由書の書き方などの入試対策を行い、9月から面接対策を始めて、11月頃から始まる総合型選抜本番に向けて対策をしていきます。
 どの大学や学部が自分に向いているのか、TAC高等学院の総合型選抜対策で、皆で研究したり、我々パーソナルチューターが個別に進路指導に乗ったりしていきます。
 専門学校に進学する場合も同じように専門学校訪問をして、それぞれの進路を3年生の前半から中盤で見極めていきます。

原田 大学進学では、総合型選抜の他に、星槎国際高等学校の指定校推薦枠もあります。大学進学に際して、星槎国際高等学校のサポートとTAC高等学院のサポートの両方を享受できることは最大のメリットです。
 また、もし卒業後に就職する場合は、高卒求人に関してはすべて高校を通して活動するよう定められていますので、まずは高卒求人用のWebサービスで求人検索していただき、見学や応募は星槎国際高等学校の学習センターを通じて進めていきます。面接練習や応募書類の書き方についても、星槎国際高等学校の学習センターの進路指導担当がサポートします。

――日々の生徒のサポートについてはどのように対応しますか。

 週5日校舎に来る生徒とは、毎日朝の挨拶から帰るまで一緒に過ごします。午後のパーソナル学習は個々に勉強しますので、一人ひとりに声かけして、体調や心配事はないかを聞いたり、相談事があれば別室で話したりします。

――TAC高等学院で学んだあと、大学進学ではなくてさらに他の資格取得をめざすルートも用意されていますか。

 卒業後の進路に関わらず、必要な資格が見つかった場合は、またTACに通って勉強を続けていただきたいですね。

――最後に、TAC高等学院への進学を考えている方や保護者の方々に向けてメッセージをお願いします。

児玉 TAC高等学院は「資格の学校TAC」が運営する通信制高校サポート校なので、保護者の皆様は入学後に勉強ばかりさせられるイメージを持たれるかもしれませんが、決してそんなことはありません。まずは生活習慣をきちんと整えることから始めて、様子を見ながら少しずつ学習時間を取り入れ、その先に資格の勉強時間を作っていきます。私たちも一緒に子育てしていく心構えです。勉強以外の楽しさをたくさん取り入れていきますので、安心してお子さんを送り出していただきたいと思います。

 自分が将来何になりたいか、何をやりたいか、中学卒業時には描けない人がほとんどだと思います。TAC高等学院では、迷っている皆さんと一緒になって、自分がどんな分野に向いているのか、どんなことに興味があるのかといった、自分ひとりでは見つけにくいことを一緒に見つけていきたいと考えています。とにかく毎日学校に行くのが楽しい。そんな学校作りをめざしています。

原田 TAC高等学院は新しくできた学校なので、生徒の皆さんと一緒にこれから楽しい学校にしていきたいと考えています。皆さんが自分の人生を自分でデザインして、決めた目標、夢を実現できるお手伝いをしたいと思います。一緒に楽しい学校を作っていきましょう。

[『TACNEWS』 2023年10月号|特集]