税理士ブログ 第71回税理士試験合格者の「会計科目学習法」①

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「税理士試験の合格者は、どのように簿記論や財務諸表論の学習をしたのか?」について知りたい方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、今回は第71回税理士試験で見事合格を勝ちとられた方々が実践した「簿記論・財務諸表論の学習法」「TACを受講された感想」等について、3回に分けてご紹介します。

■TACの教材で解答パターンを定着させる
福田 優次郎さん

簿記論の平均学習時間(平日一日2時間/週末5時間/週15時間)

簿記論は、如何に数多くの計算問題をこなすかにかかってくると思います。その点、TACの教材は、トレーニング(問題集)や演習の数が豊富なので、TACの教材を一通りこなすだけで試験の範囲はほぼすべて網羅できます。
あとは、繰り返し何度も同じ問題を解き、解答のパターンを定着させるだけです。TAC以外の教材にまで手を出して練習をするという必要性はあまりないと思います。


財務諸表論の平均学習時間(平日一日2時間/週末5時間/週15時間※そのうち暗記に5時間)

財務諸表論の計算問題は、簿記論との同時学習で理解のスピードを早めました。簿記論の計算問題は、財務諸表論と似たようなものなので、財務諸表論と並行して学習すると良いと思いますし、私は実際そのようにしました。
財務諸表論の計算問題は、ひねった問題はあまり出ないと講師から聞いていたので、周りの受験生が正解できる問題を如何に得点できるかに重点を置き、トレーニングの問題を繰り返し解き、正確さに磨きをかけました。

■学習を習慣化するために心掛けたこと
鶴岡 康幸さん

簿記論の平均学習時間(平日一日2時間/週末20時間/週25~30時間)

簿記論はスキマ時間で学習するのが難しいと感じており、なるべくまとまった時間(4時間以上)をとれるようにまずは工夫しました。まとめてとった時間の中で、講義視聴、トレーニング(問題集)を解く、チェックして見直し、テキストを見て間違えたところや曖昧だったところを見直します。
また、次に同じ問題や類似の問題が出たときにどうやって解くかの練り直し、次にやる問題を準備するという一連の作業を行いました。さらに、間違えたところや間違えるリスクが高いと感じたところは、個別にノートにまとめて夜の散歩のときに眺めていました。
あとは、簿記の感覚が鈍るといけないのでどんな状況でも一日1問は必ず問題を解くことを続けるようにしていました。


財務諸表論の平均学習時間(平日一日3時間/週末10時間/週25時間※そのうち暗記に10時間)

財務諸表論は簿記論との同時受験だったため、簿記論の計算問題でカバーできていた部分が多く、最初はつらかった計算問題も、直前期には楽しくなっていました。
理論は国税徴収法で試行錯誤して身につけた暗記方法(法の趣旨や語句の意味を何回も確認して理解し、紙やパソコンで書き出す。録音して耳で復習する。移動時間はインプットした理論の書き出しを習慣化する)を活用し、安定した記述ができていたので、成績は比較的上位を維持できていました。

■規則的にインプットとアウトプットの訓練を積む
辛 昇龍さん

簿記論の平均学習時間(平日1時間/週末5時間/週10時間)

簿記論の学習において最も大事にしていたことは、基礎力と問題への対応力です。実力テストも点数そのものにこだわらず、外してはならない基礎論点をしっかり答えられたかどうかを中心に対応しました。足りない論点についてはトレーニング(問題集)に戻り、スムーズにできるまで繰り返し学習しました。直前期では、ほとんどの受験生はインプットが完成しているはずなので、あと一歩前に出るために、徹底的に取捨選択の判断と解答スピードを意識して答練(直前期の答案練習)を受けました。


財務諸表論の平均学習時間(平日1時間/週末5時間/週10時間※そのうち暗記に6時間)

財務諸表論の計算は簿記論をしっかり学習していれば問題なく対応ができると思います。
理論については、理論テキストをしっかり読み込み、基準の趣旨を理解するようにしました。補助教材として、「会計法規集」を購入して、読み物として日頃から読んでいました。特に各会計基準の「結論の背景」は、趣旨や考え方を理解するのに非常に役に立ちました。

TACでは、講義回と毎月の実力テスト(定期テスト)、直前期の講義、答練が規則正しく進められますが、規則的にインプットとアウトプットの訓練を積むことで、自然に体と頭が本試験に慣れていくような感覚でした。主に初学者向けのコースを受講しましたが、社会人として程よい進度で、問題なくついていくことができました。



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■どんな難しい問題も基礎力で対応できる
久能 義貴さん

簿記論の平均学習時間(平日一日2時間/週末10時間/週20時間)

簿記論の学習方法については、とにかくトレーニング(問題集)を繰り返し解いていました。個別の問題をたくさん解くことで、後半の答練(直前期の答案練習)の問題にも対応できるようになると思ったからです。やはり、どんな難しい問題も基礎をしっかり学習することで、対応できるようになります。答練が始まってからは、答練の問題を何度も解いて、計算のスピードを上げていました。


財務諸表論の平均学習時間(平日一日2時間/週末10時間週/20時間※そのうち暗記に15時間)

財務諸表論については、自分で理論問題や応用理論を作り、それを暗記するようにしていました。これは最初に受講した財務諸表論の講師に教えていただいた方法です。自分で理論集を作ることで、覚えやすい文章にできたり、応用理論の対策に役立ちました。計算については、計算用紙に補助的な財務諸表を作り、それを解答用紙に転記する方法をとっていました。これを使うことで、計算のスピードが格段に上がったと思います。

本試験までのスケジュールとして、「全国公開模試」までに一度学習を仕上げるように努力をしていました。「全国公開模試」については、その段階での自分の現状が把握できたため、その後の学習内容の修正に非常に役に立ちました。また、オプション講座の「ファイナルチェック」は、直前期の不安を解消するツールとして活用していました。直前期はどうしても今までの学習内容を復習するスタイルになっているため、「ファイナルチェック」で基本論点の確認と新しい情報を取り入れていました。

■簿記の知識ゼロからのスタート
阿部 浩明さん

簿記論の平均学習時間(平日1.5時間/週末5時間/週12.5時間)

計算は得意なので、とにかく読み間違い、読み飛ばしが無いように注意しました。それでも簿記の知識はゼロからのスタートだったため、合格まで3年かかりました。本試験は問題量が多く時間が少ないため、自分なりに勘定の省略形を考え、売掛金→UK、受取手形→U手等として、仕訳を切る時間を極力減らすようにしたことを今でも覚えています。又、計算が中心であるため、頭が冴える早朝の時間を一番有効活用しました。早朝に計算などの演習問題を解いてから、通勤していました。


財務諸表論の平均学習時間(平日1.5時間/週末5時間週12.5時間そのうち理論暗記3時間)

財務諸表論の学習では、初めて暗記が出てきて戸惑いましたが、内容については、簿記論と学習範囲が重なるため取り組みやすかったです。初年度の試験は不合格でしたが、2回目の試験で合格できました。

TACの教材は文字と表・グラフがバランスよくまとめられて分かりやすかったです。また、トレーニング(問題集)も解説が細かく記載されているので、自分が間違えた点や正解したとしても気をつけなければいけない点が浮き彫りにされ、自分の頭の整理ができて大変良かったです。

■他の受験生の良い勉強方法を取り込むべき
大久保 雄哉さん

簿記論の平均学習時間(週10時間)

簿記論と財務諸表論が税理士試験の最初の受験科目でした。簿記未学習での学習開始だったので、慣れることに苦労しました。未学習のビハインドを埋めるためにたくさんトレーニング(問題集)を解きました。問題を解くことに疲れたときはテキストを読み返したり、財務諸表論の勉強に切り替えたりしました。総合問題は、冊子から問題用紙を切り取って各問の近くに置いて書き間違いを防いでいました。


財務諸表論の平均学習時間(週10時間※そのうち暗記に5時間)

財務諸表論の理論学習では、当時は学習に専念できた期間だったので時間があり書いて覚えていましたが、効率の悪いやり方だったと今は反省しています。

様々なご年齢の方が様々な理由で税理士試験を受験していると思いますが、勉強時間を確保することと、効率のいい勉強方法を確立することに全力を注いでいただきたいと思います。また、効率よく勉強するためには他の受験生の良い勉強方法を取り込むべきです。税理士として働く、働かないは問わず、この受験経験は一生の宝になります。皆さん頑張ってください。

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「会計科目学習法」②はこちら

「会計科目学習法」③はこちら

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