公務員試験の勉強スケジュールの立て方!
必要な勉強時間を把握しよう
公務員試験の勉強スケジュールは、自分が確保できる時間や試験までの日数などによって調整するのがポイントです。計画的に合格を勝ち取るためのコツや注意点などを分かりやすくご紹介します。
公務員試験の勉強を効果的に進められるようにしましょう。
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公務員試験に必要な勉強時間目安
公務員試験に必要な勉強時間の目安は、約1,000~1,500時間です。期間にすると7~12ヵ月程度とされています。
公務員試験の構成は一般的に第1次試験が筆記、第2次試験が面接です。1,000時間を越える勉強時間の中で、まずは筆記試験をクリアできる実力を付ける必要があります。
公務員試験の勉強に時間がかかるのは、試験科目数が多いからです。教養科目だけでも約15科目あり、専門科目まで合わせると30科目にものぼります。
また、目安となる勉強時間は、国家公務員試験と地方公務員試験で大きな差はないようです。
公務員筆記試験は大きく分けて2つ
公務員試験の勉強スケジュールを立てるには、まず公務員試験合格の最初の関門となる筆記試験について知っておきましょう。筆記試験の内容は、主に次の2つに分けられます。
- 教養科目と専門科目
- 論文試験(小論文)
科目数が多く、幅広い知識が求められる公務員試験の筆記対策は、それぞれの科目の特徴をしっかり押さえておくことが大事です。筆記試験の各科目の特徴を解説します。
教養科目と専門科目
教養科目はほとんどの公務員試験で出題される科目で、大学入試レベルの難易度です。数的処理や文章理解、時事、社会科学などの科目があります。
一方の専門科目は、大学専攻と同じレベルの難易度であり、受験する採用区分や職種によって出題内容が大きく異なるのが特徴です。技術職であれば関連の科目から出題され、行政職であれば経済や法律からの出題がメインとなります。
また、東京都Ⅰ類B、国税専門官、裁判所事務官などの一部の試験では専門科目が記述式で出題されることがあります。
国税専門官や裁判所事務官などの専門科目では、択一試験に加えて記述式の試験も行われます。例えば、国税専門官は5科目から1科目を選択して記述します。他方で、東京都Ⅰ類B(一般方式・行政)の専門科目では、択一試験は行われず、10科目から3科目を選択して記述します。
論文試験(小論文)
論文試験は、多くの公務員試験で取り入れられています。
一般的に小論文と呼ばれることが多い形式の試験ですが、公務員試験においては論文と定義されているため、本記事の中では論文と表記します。
論文試験で問われるのは、文章作成能力と読解力です。出題意図を的確に理解し、論理的で分かりやすい文章を作り上げなければなりません。
出題される論文のテーマは社会問題や環境問題、IT、グローバル社会などと幅広いです。普段から各ジャンルのニュースをチェックし、自分なりの認識を持っておくとよいでしょう。
試験種別の試験科目・配点比率
令和6年度 国家一般職(行政区分)
解答題数・解答時間 | 配点比率 | |
---|---|---|
基礎能力試験 | 30題 1時間50分 |
2/9 |
専門試験 | 40題 3時間 |
4/9 |
一般論文試験 | 1題 1時間 |
1/9 |
人物試験 | ー | 2/9 |
専門科目の特徴としては、基礎能力試験に比べて配点比率が高いことがあげられます。
令和6年度 特別区(事務)
解答題数・解答時間 | |
---|---|
教養試験 | 48題中40題 2時間 |
専門試験 | 55題中40題 1時間30分 |
一般論文試験 | 2題中1題 1時間20分 |
人物試験 | ー |
特別区の試験の特徴としては、1問1問自由に選択できることがあげられます。
難易度が低いものや自分の得意科目から解答するのがポイントです。
公務員試験の勉強スケジュールを立てる手順
公務員試験についての知識を整理できたら、実際に試験勉強のスケジュールを立てましょう。ここからは、公務員試験の勉強スケジュールを立てる前に、確認しておきたい3つのステップをご紹介します。
- 受験する職種を決める
- 試験概要を確認する
- 必要な勉強時間を把握する
公務員試験の内容は、受験する職種や採用区分によっても異なります。自分に合った勉強スケジュールを立てられるかがポイントになります。
1.受験する職種を決める
勉強スケジュールを立てる手順の1つ目は、受験先の決定です。公務員試験は受験する職種によって、試験制度にも差が出てきます。
選択した受験先によって、筆記試験が教養科目のみで済む場合もあれば、専門科目に重点が置かれている場合もあるからです。しっかりと方向性を定めて、効率的に勉強を進められるようにしましょう。
2.試験概要を確認する
受験先を決定できたら、試験概要を確認することが第2のステップです。専門科目からの出題があるかどうか、またそれが記述式なのかどうかもを確認しましょう。
応募職種の試験科目だけではなく、それぞれの配点や時間配分にも注目しておくと安心です。
3.必要な勉強時間を把握する
前述したとおり、公務員試験合格に必要な勉強時間の目安は1,000~1,500時間です。あくまで目安ですが、1年の準備期間で1,000時間の勉強をしようと思うと、毎日2.7時間程度の時間を確保しなければなりません。
公務員試験当日までの期間と試験概要把握のステップで確認した内容をもとに、1日の勉強時間を計算してみます。教養科目のみが課される場合は、比較的勉強時間が少なくて済みますが、多くの試験種を併願されたい場合には、専門科目も学習しておくと良いでしょう。
必要な勉強時間が分かれば、どの科目をどんな配分でどの期間に勉強するかを決めていきます。
タイプ別公務員試験の勉強スケジュールの立て方
基本的な公務員試験の勉強スケジュールを立てる手順が分かったところで、次はタイプ別により詳しく確認していきましょう。今回ご紹介するのは、以下の5つのタイプです。
- 働きながら合格を目指す場合
- 大学の学業と勉強を両立する場合
- 通学講座で合格を目指す場合
- 通信講座で合格を目指す場合
- 独学で合格を目指す場合
自分のスタイルに近いタイプ例を見つけて参考にしてみてください。
働きながら合格を目指す場合
まず社会人の場合は、採用枠が一般枠と経験者(社会人)採用枠に分けられます。経験者枠の試験内容は、年齢要件以外に一定の業務従事年数が受験資格として必要になりますが、教養科目と面接のみで構成されているケースが多いため、勉強時間が限られている社会人におすすめです。一般枠と比べ、採用人数が少ないのも特徴です。
仕事との両立が求められる社会人の場合は、出勤前や夕食後など1日の中で自分が集中しやすい時間に勉強をしましょう。通勤時間や寝る前の時間など、スキマ時間を有効活用するのも忘れてはいけません。
効率的に勉強を進めるには、予備校の利用も効果的です。TACでは採用枠や志望先に合わせた社会人用コースを利用でき、自分に合った勉強スケジュールを立てられます。
大学の学業と勉強を両立する場合
大学生の公務員試験の勉強は、進路が決まったら早めに始めることが重要です。余裕をもったスケジュールで対策できれば、授業やサークル活動をおろそかにせずに済みます。
大学入試レベルの問題が出される教養科目や、大学レベルの知識が必要な専門科目で高得点を取るためにも、日々の大学の授業以外でもしっかり各科目の対策をしなければなりません。
TACの大学生向けコースには2年生向けプランと3年生・4年生プランがあります。それぞれのタイミングで効果的な勉強方法を伝授してくれるため、大学の学業との両立も独学ほど無理なくできるはずです。
通学講座で合格を目指す場合
予備校に通って公務員試験の合格を目指す場合は、合格に必要な環境が確保ができるため、計画的に対策ができる点がメリットです。予備校の勉強スケジュールに沿って進めるため、スケジューリングの手間も省けます。
分からない部分があった場合も講師にすぐに質問でき、苦手科目への対策も心配ありません。同じ志を持った仲間との交流でモチベーションもアップするでしょう。
通信講座で合格を目指す場合
通信講座を利用すれば、自分の好きな時間に好きな場所から講座に参加できます。自分で勉強時間の確保とスケジューリングをしつつ、効率的に学びたい方におすすめです。
動画を視聴するタイプの講座であれば、理解が乏しい部分を繰り返し確認したり、スキマ時間で勉強できたりと、公務員試験に向けた勉強スケジュールの自由度が高まります。
TACでは、外出先でも講義が受けられるWeb通信講座があり、勉強するのに場所を選びません。そして、ただ勉強するだけでなく、学習フォロー制度もあるので安心です。
独学で合格を目指す場合
独学で公務員試験合格を目指す場合は、計画性とモチベーションの維持、情報収集力が欠かせません。試験日までのスケジュールをざっくりと立てた後に、期間ごとの目標や進度を設定しておくとよいでしょう。
試験範囲が広い公務員試験は、独学の難易度が高いといわれているのも事実です。効率的に勉強を進めるためには、予備校の利用も検討してみましょう。
公務員試験の勉強にはスケジュール管理が欠かせない!
公務員試験は科目数が多く、勉強を効率的に進めるにはスケジュール管理を徹底する必要があります。まずは自分が受験しようとしている採用枠や職種を検討し、試験内容や制度について確認してみましょう。
勉強時間が限られている場合やモチベーションの維持が難しい場合は、ノウハウをもった予備校の利用も効果的です。TACでは幅広い受講生の生活スタイルや、目標にあったコースをご用意しています。