千葉で公務員になる!千葉市の仕事、試験、対策について解説

千葉市

千葉市は、千葉県の県庁所在地です。また、政令指定都市であることから千葉市独自の部局も少なくありません。

そこで本記事では、千葉市の仕事やめざす職員像、さらに平均年収や千葉市職員採用試験の内容、試験対策について解説します。

1.千葉市職員の仕事、キャリア

千葉市は、基礎自治体として、市民の声や暮らしを反映した仕事のほか、政令市ならではの大きな財源を元に他の基礎自治体とは異なり、幅広い業務に携わっています。主なものとしては都市整備・計画、下水道整備、防災、環境、健康福祉、教育などがあげられます。

主な部局 業務内容
議会事務局 市議会などの開催、会議録・委員会記録の作成など、市議会の円滑な運営を進めます。また、市民からの請願や陳情の受付を行います。
総務局 市長の秘書、国際交流のほか、危機管理・防災対策、条例等の審査、情報公開、行政組織、人事、福利厚生、研修、行政改革、情報化の推進や情報システムの管理等を行っています。
保健福祉局 安心して暮らせる健康福祉のまちを創るため、保健衛生、食品衛生等の事務、また、生活保護、国民年金、国民健康保険、介護保険等のほか、高齢者・障害者福祉等の事務を行います。
こども未来局 少子化対策、児童・青少年の健全育成、児童虐待の防止、子育て支援、保育所の整備などを行います。

また、採用後10年を目安として、3~4年ごとに異動を行うジョブローテーション制度を導入しています。異なる分野の仕事をしていくため、異動はまさに転職のようなイメージです。公務員の仕事はつまらないのではと思っている方もいるかもしれませんが、そんなことは全くありません。様々な部署を経験することで、自らの能力や適性を発見し、それを伸ばすことができる環境に身を置くことができるのです。

2.千葉市が求める人材像

千葉市では、以下の4つのような人材が求められています。

1

千葉市への愛着と誇りを持ち、市民に信頼される職員

・千葉市に愛着や誇りをもって、千葉市のまちづくりを進めるとともに、魅力を発信していくことが求められます。
・市政を担うプロフェッショナルとして高い倫理観をもって、全力で職務に取り組むことで、市民との信頼関係を築くことが求められます。

2

多様な主体と連携し、共創する職員

・市民、企業、市民団体など多様な主体と、目標設定の段階から連携し、異なる視点や価値観のもとで、ともに課題解決策を創り上げていくこと(共創)が求められます。
・良好なコミュニケーションに基づき、多様な主体と協力関係を築き、まちづくりを進めていくことが求められます。

3

変化をとらえ、改革・改善に取り組む職員

・変化を的確にとらえ、千葉市をよりよくするためのチャレンジを楽しみ、改革・改善に取り組むことが求められます。

4

自ら成長し、組織目標達成に貢献する職員

・自らのキャリアを考え、自主的・自律的な取組によって能力を高めることが求められます。
・組織における自分の役割や担当業務の位置づけを的確に理解し、自らの能力を最大限に発揮して、組織目標の達成に貢献することが求められます。

3.千葉市職員の平均年収

千葉市職員の平均年収は約720万円!?

公務員は法律により身分を強力に保障されており、短期的な業績や経済動向に左右されることなく、長期的な視点に立ってじっくりと職務にあたることができます。
千葉市職員の場合、平均年収715万円(平均年齢40.4歳)※1で、民間企業の平均443万円(男性545万円/女性302万円)※2と比べて高い水準となっています。

※1 千葉市職員の平均年収はTACが独自に算出した一般行政職の推定額です。 平均年収=「月額支給される給料及び手当」×12+「年額支給される手当(期末手当・勤勉手当(ボーナス等)」/「月額支給される給料及び手当」=給料+各種手当(扶養手当、通勤手当等)
[参考資料]総務省 地方公務員の給与実態調査(令和3年度)
※2 [参考資料]国税庁民間給与実態統計調査(令和3年度)

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4.千葉市職員採用試験

千葉市職員採用試験は、年齢によって採用区分が変わります。ここでは大学生、大学院生の方で事務・行政で受験する場合について解説していきます。

大卒以上のレベルの採用区分としては、行政Aと行政Bがあり、それぞれ試験の内容が異なります。
まずは受験者数の多い行政Aから解説していきます。
行政Aの試験は、教養択一試験、専門択一試験、面談試験、論文試験、面接試験を実施します。

行政Aは大卒レベルを想定した試験です。受験資格、試験について詳しくみていきましょう。

行政A 受験資格・試験内容・スケジュール

例 令和5年度

受験資格:日本国籍を有する人で、採用年度の4月1日時点で、22歳~29歳の人

内容 実施時期 詳細
出願

5月10日(水)

~5月23日(火) 

第1次試験

6月18日(日)

・教養試験(多肢選択式、150分、55題中45題選択解答)
…公務員として必要な一般教養について、大学卒業程度の活字印刷文による筆記試験を実施します。

・専門試験(択一式、120分、50題中40題解答)
…試験区分に応じた専門的知識について、大学卒業程度の活字印刷文による筆記試験を実施します。
面談対象者の発表

6月23日(金)


面談試験

6月29日(木)

~7月5日(水) 

・面談試験
…主として人物、性格等についての個別面談による試験を行います。

第1次合格発表 7月10日(月)
第2次試験 7月17日(月)

・論文試験(60分、800字程度)
…与えられたテーマについて記述する筆記試験を行います。

面接試験

7月20日(木)

~8月4日(金)

・面接試験
…主として人物、性格等についての個別面接による試験を行います。

最終合格発表 8月中旬~下旬

(注) 試験日程等の詳細については必ず「千葉市職員採用情報」をご確認ください。

試験内容
  • 第1次試験
    教養試験

    150分55題中45題を選択して解答する形式で、知識分野のものと、知能分野のものに分かれ、主に高校まで学習した科目について幅広く出題されます。
    【出題範囲】
    知識分野(30問中20問選択解答)…社会科学、人文科学、自然科学
    知能分野(25問必須解答)…文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈

  • 第1次試験
    専門試験

    試験種に応じた専門的な知識を問う択一式の筆記試験で、解答時間は120分、以下の出題区分について50題出題されるので、そのうち40題を選択して解答します。
    【出題範囲】
    政治学、行政学、憲法、行政法、民法、労働法、経済学、財政学、社会政策、国際関係、経営学、教育学、社会福祉概論(社会保障を含む。)、社会学概論

  • 第1次試験
    面談試験

    人物や性格等についての個別面談が1回実施されます。この試験では、態度、表現力、積極性、協調性、ストレス耐性等の評価項目が設定されています。

  • 第2次試験
    論文試験

    解答時間が60分の論文試験です。過去には、少子高齢化やコミュニケーションツールの多様化といった、現代の日本で社会問題となっている事柄に関しての考えや、自治体職員として取り組むべきことなどが問われています。
    このように、社会問題に対する受験者自身の考えなどを一般的に論述させる傾向があります。
    令和4年度には以下のような問題が出題されていますので、是非参考にしてください。

  • 令和4年度

    2021年において、千葉市では人口の転入超過数が全国の市町村で6番目に多いものとなり、また、東京都との間での人口移動が転出超過から転入超過に転じました。今後も本市が「選ばれるまち」としてあり続けるために、行政として取り組むべきことについて、あなたの考えを述べなさい。

  • 第2次試験
    面接試験

    人物や性格等についての個別面接が1回実施されます。態度、表現力、積極性、協調性、専門性、堅実性、ストレス耐性等の評価項目が設定されています。

各試験の配点比率

各試験の配点比率は以下の通りです。

                                   
第一次試験 第二次試験
教養試験専門試験面談試験論文試験面接試験
10010020050150

第一次試験の配点比率は、筆記試験(教養試験・専門試験)と面談試験の比率は1:1となっています。第一次試験突破のためには、筆記試験と面談試験のバランスの良い対策を行うことが重要です。

第二次試験の配点比率は、面接試験の比重が大きくなっています。人物重視の試験であるため、個別面接を実践的に練習できる環境が重要になるでしょう。 また、最終合格者は第二次試験の成績のみで決定されます。

行政B 受験資格・試験内容・スケジュール

行政Bの試験では、教養択一試験と集団討論試験、自己PR論文試験、面接試験が実施されます。
行政Aと異なり、専門試験が課されないという点が特徴です。

例)令和5年度

受験資格:日本国籍を有する人で、採用年度の4月1日時点で、22歳~60歳の人

内容 実施時期 詳細
出願

5月10日(水)

~5月23日(火) 

第1次試験

6月18日(日)

・教養試験(多肢選択式、75分、60問必須解答)
…社会についての関心や基礎的・常識的な知識、職務遂行に必要な基礎的な言語能力・論理的思考力について、高等学校卒業程度の活字印刷文による筆記試験を実施します。
集団討論対象者の発表

6月23日(金)


集団討論試験

6月29日(木)

~7月5日(水) 

・集団討論試験
…与えられたテーマに対する討論形式での口述試験を実施します。

第1次合格発表 7月10日(月)
第2次試験 7月17日(月)

・自己PR論文試験(60分、800字程度)
…自己PRできる経験や成果について記述する筆記試験

面接試験

7月20日(木)

~8月4日(金)

・面接試験
…主として人物、性格等についての個別面接による試験

最終合格発表 8月中旬~下旬

(注) 試験日程等の詳細については必ず「千葉市職員採用情報」をご確認ください。

試験内容
  • 第1次試験
    教養試験

    社会についての関心や基礎的・常識的な知識、職務遂行に必要な基礎的な言語能力・ 論理的思考力を問う問題が60題出題されます。

  • 第1次試験
    集団討論試験

    簡単な自己紹介の後、数名で与えられたテーマに対する討論形式での口述試験が実施されます。主に態度、表現力、積極性、協調性、専門性、堅実性、ストレス耐性等の評価項目が設定されています。

  • 第2次試験
    自己PR論文試験

    自己PRできる経験や成果について記述する筆記試験を60分で実施します。受験者自身の成功体験や失敗体験などをもとに、そういった経験を実務にどのように活かせるかなどといったことが問われています。政策立案、課題の提示といった事例よりも、受験者自身の経験を論述させる傾向にあります。
    令和4年度には以下のような問題が出題されていますので、是非参考にしてください。

  • 令和4年度

    今後、予想される社会変化を一つ挙げ、千葉市職員としてどんなことに取り組みたいか述べなさい。また、その取り組みにおいて、あなたはどのように貢献したいのか、これまでに培ってきたセールスポイントを交えながら述べなさい。

  • 第2次試験
    面接試験

    面接試験では、主として人物、性格等についての個別面接が行われます。態度、表現力、積極性、協調性、専門性、堅実性、ストレス耐性等といった評価項目が設定されています。

各試験の配点比率

各試験の配点比率は以下の通りです。

                                   
第一次試験 第二次試験
教養試験集団討論試験自己PR論文試験面接試験
10020050150

行政Aとは異なり、第一次試験、第二次試験ともに人物試験の比重が大きいことがわかります。第一次試験で専門択一試験が実施されない分、人物試験の比重は行政Aよりも大きくなっています。また、自己PR論文試験は千葉市独自の試験であるため、集団討論や面接試験の対策とともに重点的に対策する必要があります。

5.千葉市職員採用試験の倍率、難易度

公務員試験の難易度を図る指標として倍率があります。全都道府県の事務系の試験倍率と比較することで千葉市職員採用試験の難易度を知ることができます。

2022年度は前年度と比較して、各試験種とも採用予定人数を増やしました。行政Aは前年度から20名増の計60名、行政Bは前年度から5名増の計10名の採用予定人数となりました。2021年度から2022年度にかけて倍率が低下しているのは、定員増加を行ったためだと考えられます。

行政A/試験結果


採用予定数 受験者数 最終合格者数 倍率
2021年40 515 72 7.2
2022年 60 487 101 4.8
2023年 55 420 112 3.8

行政B/試験結果


採用予定数 受験者数 最終合格者数 倍率
2021年5 169 10 16.9
2022年 10 164 15 10.9
2023年 5 134 11 12.2

参考/2021年 都道府県・政令市 大卒事務系試験 実施状況

- 受験者数 最終合格者数 倍率
2021年合計 39,821 8,460 4.7

このように年によって倍率が異なることもありますが、過去の試験結果からおおよその「目安」は把握できます。一般的に公務員試験の合格ラインは、教養試験、専門試験ともに約6割とされています。

もちろん、この数字はあくまで目安です。受験者のレベルが高い年には、合格ラインがこれよりも高くなる可能性があります。しかし、このように目安の点数や合格ラインばかりを気にして、勉強に集中できないことは避けるべきです。

まずは集中して勉強を進めたうえで「あとどのくらい得点できれば合格の見込みがあるのか」などの目安にしてください。

6.千葉市職員採用試験の対策

ここまで試験について解説してきました。「やることが多いな」という印象を持たれた方は多いのではないでしょうか。

公務員試験はまさにその通りで、他の就職試験や資格試験と比べて科目が多いというところに特徴があります。しかし、科目によって出題数や配点ウエイトが異なることから学習にメリハリをつけることで効率的に合格を目指すことができます。

ここでは千葉市職員の試験対策について解説していきます。

筆記試験

択一

教養択一試験

教養択一試験は出題科目が多いため、出題数の多い科目から優先的に勉強を始めていきましょう。高校までに全く習ったことのない科目で出題数の少ないものについては勉強をせず、他の勉強に力を入れていくというもの一つのポイントです。

択一

専門択一試験

専門択一試験では、法律系・経済系・政治系といった大学で学習するようなレベルの問題が出題されます。特に、法律系では憲法・民法・行政法が、経済系ではミクロ経済学・マクロ経済学の出題数が多い傾向にあります。これらの科目は他の自治体を受験する場合でも出題数が多い傾向にありますから、重点的に対策する必要があります。

論述

論文試験

行政Aの論文試験では、主に社会情勢に対する受験者自身の考えが問われます。千葉市のHPなどを中心に政策研究を行い、課題をまとめる対策が必要となってくるでしょう。
行政Bの論文試験では、自身の経験や成果を論述させる問題が出題されます。そのため、ご自身で書いた論文を主観で評価するのではなく、第三者の視点で客観的に評価してもらえるような環境が必要になってくるでしょう。

人物試験

面接

口述試験

口述試験は面接や集団討論が中心になりますのでガクチカと社会情勢の研究はしっかりと進めるようにしていきましょう。それぞれの試験種の違いを把握しながら実践的な練習を行う環境が必要となってくるでしょう。

7.まとめ 千葉市職員になるには?

いかがでしたか?千葉市の職員になるための試験は、筆記試験対策、面接対策などいろいろなことを準備していく必要があります。その反面、他の公務員試験と重複する部分が多いことや教養試験対策は民間就活のSPI対策にもなり、将来の選択肢を広げることができますので、千葉市の職員を目指してみませんか。

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