志垣 春花さん
DATA BANK
最終合格試験種 | 皇宮護衛官(大卒程度),神奈川県警 警察官A |
出身大学 | 日本大学 危機管理学部 在学中合格 |
きっかけは、母から「あなたには皇宮護衛官が合いそう」と言われたことでした。もともとは小学生のときに東日本大震災で親戚が被災した経験から警察官を目指していました。しかし、母のその一言で関心を持ち、皇宮護衛官について調べるようになりました。実際に皇居へ行って皇宮護衛官の姿を見たり、説明会に積極的に参加してお話を伺ったりしたことで、皇宮護衛官という仕事に魅了されました。上皇上皇后両陛下や天皇皇后両陛下が被災地訪問されている姿を報道で拝見し、また、大学での学びで天皇皇后両陛下の果たされる役割の大きさを知り、少しでもお支えしたいと思い、皇宮護衛官を志望しました。
試験を受験するにあたって効率よく学習を進めていきたいと考えていたので、私の中に独学という選択肢はありませんでした。予備校を探していた時にはまだ皇宮護衛官と警察官どちらも第一志望という状態でした。たまたまTACの警察官・消防官コースのパンフレットを手にしたときに「皇宮護衛官大卒程度試験にも対応」と書いてあったので説明会と体験講義へ参加しました。その結果、講師の熱意や論文と面接指導の手厚さ、担任制度などとても充実していたためTACに決めました。
どの科目の講師からも試験で1点でも多く点数を取って合格してほしいという熱意を強く感じました。質問しに行くと理解できるまで何度でも丁寧に教えてくださいました。担任講師とは腹を割って話すことができ、時に優しく、時に厳しく、夢が実現するその時まで熱心に支えてくださいました。
数的処理は生講義とweb講義を駆使して理解度を高めました。それでも分からない時には、できるだけ早いうちに講師に聞きに行くようにしていました。途中式は間違えた問題のものも全て保存しておくことで後々復習しやすくなりました。
人文科学などの知識系科目は、就寝前に頭に叩き込み、暗唱しながら寝て、翌朝起きた瞬間に昨晩覚えた内容が頭に入っているか確認・復習していました。この暗記法はかなりオススメです。また、問題集を解く際に、単に答えを探すだけではなく他の選択肢の間違っている箇所を訂正する作業も行うことで一つの問題から多くのことをアウトプットすることができました。
論文は、数をこなすことで自分にとって書きやすい構成を見つけ、どんなお題がきても大概その構成で応用できる状態にしました。皇宮護衛官の論文は少し特殊なのでTAC教材の論文・作文対策テキストに載っている論文を書き写してみることから始めました。良い文章を「書き写す」ことはとても効果的だったと思います。また、自分史を詳細に書き出しました。これは後に面接時にも大変役に立ちますし、暫くしてふと思い出すこともあるので早めに書き出し始めると良いと思います。
面接は色々な人と沢山練習しました。沢山練習して暗記するのではなく、その時の話の流れや雰囲気、面接官の質問の仕方に応じて、その時自分が一番伝えたいことが自分の言葉で自然と出てくるようにしました。皇居で行われる行事に積極的に参加して実際に希望職への理解を深めたことで、それが結果的に面接時に熱意へと変わり、面接官にしっかりと伝えることができました。
本番に何が起こるか分からないのが受験だと思っています。公開模試では高得点だった人が本番で上手くいかなかった、逆に公開模試で失敗続きだった人が本番は上手くいった、なんてことが起こります。後者ならいいのですが、そんな都合よく結果が出るものでもありません。そんな受験だからこそ、私は結果がどちらに転ぼうとも「過去を思い出して後悔するより未来で後悔しないように今を生きていたい」と試験本番までの時間を過ごしました。多くのことを犠牲にして勉強してきたのに本番に発揮できないというのはとても悔しいことです。しっかりと本番で実力が発揮できるよう、自分なりに工夫するのも大切かと思います。私は試験前のルーティンをつくって、毎度実践していました。試験時に冷静さを保てる有効な手段の一つだと思っています。
受験生活は辛いです。しかし、人生山あり谷あり。辛く苦しい急な坂道があれば下り坂も必ずやってくるものです。皆さんには最終合格という名の頂に向けて自分のペースで一歩一歩着実に前進していってほしいと思います。