兵庫で公務員になる!神戸市の仕事、試験、対策について解説

神戸市

神戸市は、兵庫県の南部に位置している政令指定都市です。
政令指定都市として、様々な施策に取り組んでおり、神戸市独自の部局も少なくありません。

そこで本記事では、神戸市の仕事や求める人材像、さらに平均年収や広島市職員採用試験の内容、試験の対策について解説します。

1.神戸市職員の仕事、キャリア

神戸市は、兵庫県の南部に位置している政令指定都市です。大都市ながら、交通の便が非常によく、また六甲山などの自然も豊かな都市となっています。

主な部局 業務内容
こども家庭局 児童福祉、青少年施策の企画・立案、児童手当・児童扶養手当などに関する業務を行っています。
経済観光局 観光・MICEの推進、商工業・農漁業の振興、中小企業の支援勤労者福祉などに関する業務を行っています。
企画調整局 政策の企画・立案、重要施策の調整、総合基本政策、神戸医療産業都市の推進、デジタル施策の推進などに関する業務を行っています。
地域協働局 地域活動の推進・支援、社会貢献活動の支援、NPOの証認・認定、区役所との連絡、男女共同参画などに関する業務を行っています。

また、原則3~5年程度を目安に異動があり、異なる分野の仕事をしていくため、異動はまさに転職のようなイメージです。公務員の仕事はつまらないのではと思っている方もいるかもしれませんが、そんなことは全くありません。社会貢献しつつ、幅広いキャリアを通じて自己成長も実現できる魅力的な仕事なのです。

2.神戸市の「めざす職員像」

神戸市では、以下のような職員像が目標とされています。

1

チャレンジ精神


社会を変えようという意欲をもち、困難な仕事にも怯まず、最後までやり切る人。

2

リーダーシップ


自ら考え、周囲に働きかけながら、積極的に仕事を進めることができる人。

3

デザイン力(創造力)


豊かな発想や工夫により、仕事をデザイン(創造)できる人。

3.神戸市職員の平均年収

神戸市職員の平均年収は約730万円!?

公務員は法律により身分を強力に保障されており、短期的な業績や経済動向に左右されることなく、長期的な視点に立ってじっくりと職務にあたることができます。
神戸市の場合、平均年収729万円(平均年齢42.6歳)※1で、民間企業の平均443万円(男性545万円/女性302万円)※2と比べて高い水準となっています。

※1 神戸市職員の平均年収はTACが独自に算出した行政事務職の推定額です。 平均年収=「月額支給される給料及び手当」×12+「年額支給される手当(期末手当・勤勉手当(ボーナス等)」/「月額支給される給料及び手当」=給料+各種手当(扶養手当、通勤手当等)
[参考資料]総務省 地方公務員の給与実態調査(令和3年度)
※2 [参考資料]国税庁民間給与実態統計調査(令和3年度)

4.神戸市職員採用試験

神戸市職員採用試験は、年齢によって採用区分が変わります。ここでは大学生、大学院生の方で総合事務職を受験する場合について解説していきます。

総合事務の試験では、基礎的能力試験、専門試験、面接試験、グループワーク、論文試験が実施されます。

総合事務 受験資格・試験内容・スケジュール

総合事務は大卒レベルの事務職を想定した試験です。受験資格、試験について詳しくみていきましょう。

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例)令和5年度

受験資格:日本国籍を有する人で、採用年度の4月1日時点で、24歳以下(大学院・6年制大学卒業の場合、26歳以下)の人

内容 実施時期 詳細
出願

4月20日(木)

~5月19日(金)

1次試験

基礎的能力試験

及び専門試験

6月18日(日)

 

   適性検査 

  6月8日(木)

 ~6月18日(日) 

・基礎的能力試験(択一式、150分、45問中40問解答)

…基礎的能力について択一式の試験を実施。

・専門試験(択一式、80分、25問解答)
…試験区分に対応する専門的知識について択一式の試験を実施。

 

・適性審査〈性格審査〉(配点なし) 

…職務遂行 に必要な適性について検査を実施。

 面接試験の参考とします。 

 (自宅受験) 

1次試験合格発表 6月28日(水)
2次試験

7月11日(火)

~7月14日(金) 

・面接試験
…個別面接により行います。

2次試験合格発表 8月上旬
3次試験

8月7日(月)

~8月10日(木) 

・面接試験
…個別面接により行います。

・グループワーク
…神戸市を含む基礎的自治体が抱える課題について、グループで議論し、提案・発表を行います。テーマについては、試験当日に発表します。

・論文試験
…論文題については、試験当日に提示します。

最終合格発表 8月下旬

(注) 試験日程等の詳細については必ず「神戸市職員 採用試験案内」を必ずご確認ください。

試験内容
  • 1次試験
    基礎的能力試験

    150分45問中40問の択一式問題を解答する形式です。出題分野は以下の通りです。
    【出題分野】
    知能分野(25問必須解答):文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈
    知識分野(20問中15問解答):社会事情(政治・法律、経済、社会・一般事情、時事)


  • 1次試験
    専門試験

    80分25の択一式問題を解答する形式です。大学で学習するような分野が出題されます。
    出題分野は以下の通りです。
    【出題分野】
    〈憲法〉〈行政法〉〈民法①〉〈民法②〉〈政治学、行政学、労働法〉〈経済原論①〉〈経済原論②〉〈経済原論③〉〈財政学、経済事情〉〈経済政策、経済事情〉〈経営学〉〈会計学①〉〈会計学②〉〈マーケティング論①〉〈マーケティング論②〉〈英語①〉〈英語②〉〈国際関係論〉〈国際経済学〉〈国際経営論〉〈教育学〉〈数学、物理〉
    以上22分野の科目から、5分野を選択して解答する形式です。出題分野の①、②、③は、例えば民法では物権、債権、経済原論ではミクロ経済学、マクロ経済学のように範囲で分けるものではありません。  



  • 2・3次試験
    面接試験

    2次試験と3次試験では、個別面接を実施します。

  • 3次試験
    グループワーク

    神戸市が抱えている課題についてグループで議論し、発表します。
    過去には以下のような議題が出題されています。

  •  令和3年6月に育児・介護休業法が改正され、男女とも仕事と育児を両立できるように、産後パパ育休制度の創設や雇用環境整備、個別周知・意向確認の措置の義務化などが令和4年4月1日から3段階で施行されていきます。
     厚生労働省によると、令和2年度の男性の育休取得率は、12.65%と初めて10%を超えて過去最高だったものの、80%以上の女性と比べ圧倒的に低くなっています。
     神戸市では、育児に積極的な男性職員を増やそうと、令和3年3月に神戸市役所内で有志によるグループを立ち上げました。子育てに有益な情報や悩みを共有し、若手の育児休暇取得を後押ししつつ、庁内の理解促進を目指しています。
     そこで、今後さらに育休取得を推進していくためには、行政・企業それぞれの立場でどのような取り組みをすべきか、男性職員の育休取得率が低い原因を挙げたうえで、グループで議論し、具体策を提案してみてください。
  • 3次試験
    論文試験

    神戸市の論文試験では、神戸市が行っている施策や考え方を取り上げ、批評した上で新たな取組を提案するといった形で出題される傾向にあります。
    具体的な出題例は神戸市のホームページに記載がありますので、受験される方はそちらを確認しておきましょう。

5.神戸市職員採用試験の倍率、難易度

公務員試験の難易度を図る指標として倍率があります。全都道府県の事務系の試験倍率と比較することで神戸市職員採用試験の難易度を知ることができます。

総合事務/試験結果


採用予定数 受験者数 最終合格者数 倍率
2021年70 465 89 5.2
2022年 50 451 51 8.8
2023年 40 226 455.0

参考/2021年 都道府県・政令市 大卒事務系試験 実施状況

- 受験者数 最終合格者数 倍率
2021年合計 39,821 8,460 4.7

このように年によって倍率が異なることもありますが、過去の試験結果からおおよその「目安」は把握できます。一般的に公務員試験の合格ラインは、教養試験、専門試験ともに約6割とされています。

もちろん、この数字はあくまで目安です。受験者のレベルが高い年には、合格ラインがこれよりも高くなる可能性があります。しかし、このように目安の点数や合格ラインばかりを気にして、勉強に集中できないことは避けるべきです。

まずは集中して勉強を進めたうえで「あとどのくらい得点できれば合格の見込みがあるのか」などの目安にしてください。

6.神戸市職員採用試験の対策

ここまで試験の概要について解説してきました。「やることが多いな」という印象を持たれた方は多いのではないでしょうか。公務員試験はまさにその通りで、他の就職試験や資格試験と比べて科目が多いというところに特徴があります。しかし、科目によって出題数や配点ウェイトが異なることから学習にメリハリをつけることで効率的に合格を目指すことができます。
ここからは、神戸市の試験対策について解説していきます。

筆記試験

筆記

基礎的能力試験

基礎的能力試験は、主に高校で学習した分野が出題されます。知識分野では、人文科学や自然科学分野は出題されず、社会科学分野が問題の多くを占めている点がポイントです。しかし、知能分野も含め多岐にわたる科目が出題されるため、偏りなく勉強することがポイントとなるでしょう。

筆記

専門試験

神戸市では、22科目から5科目を選択して解答する形式を取っています。かなり選択肢が幅広いため、まずはご自身が大学で学習していた科目から勉強してみると良いでしょう。また、併願先で出題される科目を中心に選ぶのも良いかもしれません。

筆記

論文試験

神戸市の論文試験は実際の施策を取り上げて、課題点・改善案を提案するといった形式で出題されることが多いです。そのため、神戸市が実際にどのような施策を行っているのかは確認する必要があります。また、その施策の課題点等を普段から考えるようにしておくと良いでしょう。

人物試験

面接

面接試験

口述試験では、ガクチカと神戸市の政策研究はしっかりと進めるようにしていきましょう。また、申込時にエントリーシート兼自己紹介書Excelで記入して提出することとなっています。この書類は面接の際の参考資料に使われることが明記されていますので、エントリーシートに記入した内容と、面接試験で話す内容に矛盾が生じないように注意する必要があります。

討論

グループワーク

グループワークの議題例については上記で示した通りです。個別面接とは異なり、グループワークでは自分の役割を明確にした上で立ち回る必要があります。そのため、実際にグループワークを練習できる環境が必要となるでしょう。

7.まとめ 神戸市職員になるには?

いかがでしたか?神戸市職員になるための試験は、筆記試験対策、面接対策などいろいろなことを準備していく必要があります。その反面、他の公務員試験と重複する部分が多いことや教養試験対策は民間就活のSPI対策にもなり、将来の選択肢を広げることができますので、神戸市職員を目指してみませんか。

本記事を担当させていただいた私どもTAC公務員講座は、神戸市職員採用試験のみならず、他の試験種でも高い合格実績を誇っています。なぜこれだけ高い合格実績が出せるのか一度無料講座説明会や無料体験入学にご参加ください。しつこい勧誘など一切しませんのでお気軽にご参加いただけたらと思っています。

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