日本のプロフェッショナル 日本の弁護士|2017年8月号

村上真奈氏
Profile

村上真奈氏

弁護士法人とびら法律事務所
弁護士

村上 真奈(むらかみ まな)
1974年生まれ。広島県尾道市因島出身。広島大学教育学部卒業。卒業後、広島県職員として広島県教育委員会事務局に配属され、3年間、教育行政に従事。退職後、2年間ロンドン大学へ留学、ロンドン大学大学院修了。帰国後、国際交流協会、大手自動車部品メーカー等で、外国人への日本語指導、日本人への英語指導にあたる。2008年、司法試験合格をめざし千葉大学大学院専門法務研究科(法科大学院)入学。2010年、司法試験合格。司法修習後、千葉市内の法律事務所にて実務経験を積む。2014年、とびら法律事務所設立。

離婚に特化して弁護士業務に取り組む。
一度決めたらやり遂げる信念で困っている人を助けます。

 JR千葉駅から徒歩3分の立地にある「とびら法律事務所」は、離婚と離婚関連事件に特化した弁護士法人だ。創設者の弁護士・村上真奈さんは、子育てしながら司法試験の受験や勤務弁護士時代を過ごしてきた。「子育てと仕事の両立を女性だけが悩むこと自体が不自然。男性にも自分の問題としてとらえてほしい」と話す。一方で「女性士業従事者が男性に比べて少ないため、その需要は高く、むしろ圧倒的に仕事はある。子育てを悲観視せずに、ビジネスチャンスととらえて」と女性にエールを送る。村上さんは、なぜ弁護士となって、離婚専門の事務所を作ろうと思われたのか。その軌跡を語っていただこう。

「一度決めたことは絶対にやり遂げる」

 物腰柔らかく、わかりやすさを意識した言葉遣いが印象的な村上真奈さんは、常に依頼者の人生についてストイックに考える、離婚専門の女性弁護士だ。
 弁護士は、その役割を「基本的人権の擁護と社会正義の実現」と規定されている。わかりやすく言えば、依頼人の法的トラブルを解決するサポートが使命。守備範囲は、一般的な民事事件では、身近な問題から会社関係などの大きな問題まで幅広く、過払金返還、被害者側保険請求、個人の破産・再生、家事(離婚や相続など)、消費者問題、労働問題などがある。
 ただし、離婚問題ひとつ取っても、離婚そのものだけでなく、親権、監護権、面会交流、子どもの引き渡しなどの子どもの問題、財産分与、慰謝料、養育費、年金分割、婚姻費用などの離婚にからむ金銭の問題、そして不貞相手に対する慰謝料請求といった様々な事件があって、掘り下げれば掘り下げるほど、事件の幅は広がっていく。何でも手広く、よろず相談で引き受けていると、知識も経験も足りずに依頼者の満足する解決策にたどり着けなくなる可能性すらある。
 そこで離婚問題だけに絞り込み、深く専門性を追求しているのが、千葉市にある「とびら法律事務所」だ。創設以来、離婚問題に特化し、現在も離婚関連事件が取り扱い事件の95%を占める。村上さんは、このとびら法律事務所の創設者のひとり。「弁護士と依頼者という関係を超えた人と人との信頼関係を作っていきたい」と強い信念を持ち、女性ならではの包容力と弁護士として貫く信念で、柔軟に粘り強く問題解決に当たる。
 村上さんが弁護士をめざすまでには、紆余曲折があった。瀬戸内海の島で育った村上さんには、幼い頃からずっと「女性でも一生働ける仕事がしたい」という思いがあった。高校時代は日本語教師に憧れ、当時日本語学科のあった広島大学教育学部日本語教育学科に入学して日本語教師をめざした。ところが、入学してみると周りは英語堪能、中国語までできる同級生ばかり。それまで英語が得意と言ってきたが、周囲の同級生のように話せるレベルではない。「みんなこんなにできるんだ。私は英語からやらなきゃ」と痛感した。
 そこで、大学2年の夏休み、カナダに3週間ホームステイし、語学勉強に励んでみた。しかし、そこでもまた挫折を味わうことになる。まず、恥ずかしくてうまく話せない。積極性もなく、全然周りとコミュニケーションがとれない。自分から声をかけられないどころか、相手が話しかけてくれても言葉を返すこともできなかった。
「私には日本語教師の道は無理だな…」。暗澹たる思いで帰国した村上さんは、日本語教師よりも安定的な収入を得られ、生涯働ける仕事を模索した。
 当時の就職事情は女性に厳しく、また、一生働ける環境が用意されている企業は決して多くなかった。特に文系の四大卒女子となると、100社に履歴書を送っても、書類選考に通るのは2〜3社という状況だった。
「仮に一般企業に就職しても、一生働くことはできないかもしれない。それなら給与が安定していて、男女平等の行政職員、公務員がいいかもしれない」
 仕事内容よりも安定を優先。村上さんは、民間企業の就職活動は一切せずに、公務員試験に絞って集中的に勉強し、広島県の職員となった。
 広島県の行政職は、当時、一般行政職、教育行政職、警察行政職の3職に分かれ、合格時点で自動的に配属先が決められていた。村上さんが配属されたのは、教育行政職の中の教育委員会文化課。芸術文化の振興、文化財や埋蔵文化財の保護などを担当する部署であった。行政の仕事はすべて予算ややり方が決められていて、個人の裁量で決められる部分はほとんどなかった。「安定性や長く続けられること、男女平等を優先して公務員を選んだけれど、自分で好きなことをやったほうが、人生が楽しいんじゃないかな」と考えるようになった。結局、3年後に退職した。
「公務員時代の自分は本当にダメでしたね。仕事ができる先輩がいて、常に叱られてました。仕事内容に不満もありましたが、結局は、自分の仕事に対する考え方が間違っていたのだと思います。人のためではなく、自分のために働いていたからやりがいを見出せなかった。社会人失格でした」と当時を振り返る。
 広島県行政職を退職した村上さんは、イギリスに留学した。
「留学は、小学生の頃からの夢。公務員を辞めると決めた時、先のことは考えずに思い切って行ってしまおうと思えたんです」
 といっても、学生時代、カナダ留学で挫折した経験がある。同じ轍は踏みたくない。それでも留学を決めたのは、ある思いからだった。
「あの時、あきらめて努力を怠ったという挫折体験がずっと残っていました。そんな思いが残るくらいなら、なりふり構わず体当たりしたほうがよかった。今度こそ、という思いで公務員時代の3年間はずっと英語の勉強をしていたんです。イギリスでは、公務員を退職してゼロからのスタート。もう逃げ道はないと背水の陣で臨んだのです」
 リベンジを果たすべく渡ったイギリスで、村上さんは見事に英語を克服。「お金もなかったし、大学院の寮で自炊暮らし。でも、日本にいた時には感じたことのない自由を体中で感じました。どんな生き方をしても批判されない、個々人の自由が尊重される社会。世界中の人と語り合える環境。質素な生活でも最高に贅沢な2年間でした」
 一度決めたら絶対にやり遂げたい。強い信念と自由を愛する心はこの時からゆるぎないものとなった。それは、その後の人生のバックボーンとなっていった。

子育てしながら弁護士をめざす!

 2年後、ロンドン大学院から帰国してからは、英語力と以前学んだ日本語教育の知識を活かし、自動車部品メーカー等の大手企業で働く外国人従業員に日本語教育を行なった。一度は志した日本語教師をやってみようと思ったからだ。
 そこで日本語教師をしている時、ある出来事が起きた。生徒の中にペルーから出稼ぎに来ている女性がいて、会社で上司からセクシャルハラスメントを受けているというのだ。体を触られたりするので、怒って拒否したら解雇されたという。
 「彼女は『何でこんなことをされるのかわからない。触られたことに対して当然怒っていいはずなのに、なぜ怒ったらクビになるんだ』と言っていました。まったくその通りで、私も憤りを感じてしまって…。その時、『世の中の理不尽なことを正していきたい』という強い思いが湧き上がってきて、弁護士になろうと、ものすごく強く思ったんです」
「自分の人生で天職に巡り合った瞬間でした」と、村上さんは振り返る。
 こうして、司法試験合格をめざしての受験勉強が始まった。村上さんは当初、旧司法試験にチャレンジするために、日本語教師として働きながら通信教育で基礎講座を受講。2008年から千葉大学大学院専門法務研究科(法科大学院)に入学した。
 実は、法科大学院に入学した時、子どもはまだ11ヵ月だった。 「夕方決めた時間には帰るようにして、日中はできる限り集中して勉強するようにしていました。他の受験生のように勉強に専念できず、子育てとの両立はかなりきつかったです」
 それでも、2年後、法科大学院を修了した年の5月の司法試験で、見事合格を果たしたのである。
 合格後、司法修習を経て、千葉市内にある法科大学院時代の恩師の事務所に勤務させてもらうことにした。その事務所で、離婚を始め、交通事故や一般民事、労働事件など幅広い事件を経験。弁護士を志した時から「自分の事務所を持つ」と決めていた村上さんは、2年後、勤務していた事務所の仲間である鶴岡大輔氏と共に「とびら法律事務所」の看板を掲げた。

離婚特化の法律事務所

 「まず離婚特化でいって、軌道に乗れば他分野もやろうということでスタートしたのですが、やり始めてすぐ『ずっと離婚特化型でいこう』となりました」
 村上さんは、離婚に特化した経緯をそう話す。
 新たに独立開業し、生き残っていくためには事務所の特徴、業務への特化が必要だった。思い浮かんだ離婚、債務整理、交通事故、相続の4つの業務の中で、修習時代と法律事務所勤務時代のいろいろな経験を振り返り、「一番おもしろく人間味ある分野」が離婚・離婚関係問題だった。
「債務整理は、過払い金返還請求が今後増えることは難しいと感じました。
 交通事故は、弁護士が入ったら、裁判基準で弁償額などもある程度決まってしまう。それに交通事故を専門としている弁護士が多いのでライバルが多い。駆け出しの弁護士が2年で独立しようというのに、そんなライバルの多いマーケットで戦うのはちょっと厳しいと考えました。
 相続は経営上の観点からいって、報酬が入ってくるのがかなりあとになります。着手して何年もしないと解決しなかったり、タームがものすごく長いので、相続一本で開業から事務所を回すのは危険でした。
 一方、離婚問題は安定的な需要が見込まれる上に、どんどん件数も増えています。離婚だけでなく、離婚から派生して子どもをめぐるトラブルがとても増えていて、特に最近では離婚後に父親が子どもに会いたいという事件の件数は爆発的と言っていいほど増えています。離婚とその周辺でかなりの需要があるんですね」
 離婚問題は「依頼者とすごく関係が深くなるのでやりがいがあるし、自分の力で変えていける可能性がある」と村上さんは目を輝かせる。
 かつての公務員時代の自分とは違う。自分の力で変えたいという思いは強い。なおかつ、「これからの弁護士事務所は特化していかなければ生き残れない」という戦略的要素もあった。
 開業当初は、もちろん顧客はゼロからのスタートだ。立ち上がりはホームページからの集客に力を入れ、離婚専門であることをわかりやすく謳い、すべての文章を自分たちで思いを込めて書いた。すると、期待以上にホームページからの反響があり、すぐにたくさんの問い合わせが入り、かなり順調な滑り出しとなった。
 こうして、離婚に特化したとびら法律事務所の離婚事件の件数は、フタを開けてみるとかなりの数に上り、今日では受任している事件数も弁護士一人当たり20〜30件超、年間の離婚相談は600件を超える状態になっていった。
 とびら法律事務所は2016年10月に法人化を果たし、弁護士5名プラス事務スタッフ3名の組織として活動するようになった。

男女そろって事件に臨むメリット

 財産分与、慰謝料、養育費、婚姻費用、面会交流、子の監護者指定、子の引き渡し、親子関係不存在、嫡出否認、認知…。離婚といっても子どもの問題等その周辺領域までカバーしていくと、かなり広範な問題がある。その事件を、協議で終わらせるか、調停にするか、訴訟まで持ち込ませるか。解決策には3段階がある。
 とびら法律事務所での解決までの時間は「イメージとしては、協議3ヵ月、調停半年、訴訟1年ほど」。「わずか2週間で解決した事件もある」と、かなりスピーディだ。水面下では、離婚に関する裁判例や裁判官の論文、離婚に関する専門書などの研究はもちろん、多数の事件を扱っているため最近の家庭裁判所(家裁)の動向や行政からの支援に関する知識や経験も豊富に蓄積されていることがある。そこが、とびら法律事務所の最大の強みと言っていいだろう。
 とびら法律事務所には、実際にはどのような解決があるのだろうか。  村上さんが担当した事例の一部を見てみると、他の事務所との相違点が浮き彫りになってきた。

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事件例
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・本人が離婚調停を複数回繰り返しても、夫が離婚に合意せず、不成立に終わっていたが、受任後すぐ訴訟を提起して、わずか3ヵ月で裁判上の和解により、離婚を成立させた。
・長年、夫からの暴力に悩まされてきた妻が、夫に一度も会わない形で離婚を成立させ、慰謝料350万円を得た。
・不成立直前だった離婚調停の依頼を受任。夫と密に連絡を取り合って条件を調整したことで、調停を不成立にせずに離婚を成立させた。
・夫婦間で、離婚以外にも、会社の持ち株や会社に対する債権に関して、多数の争いがあったが、離婚訴訟の中ですべてまとめて解決した。
・財産がないのに妻から過大な財産分与と算定表の額を超える養育費を請求されるとともに、父子間の面会交流を拒否されていたが、財産分与ゼロと適正な養育費の額、具体的な面会交流の条件を決めて離婚を成立させた。
・内縁関係の不当破棄を理由として慰謝料200万円を獲得した。

 つまり、他で解決できなかった課題をひも解き、依頼者の意向に沿って解決までもっていく。依頼者の真の望みを把握して、最後まであきらめずに徹底的に方法を考えている。
「事件はケースバイケース。ひとつとして同じものはない。それでもこれまでの経験から事件の見通しや落としどころの見極めは大体できます。協議で終わるか、裁判まで行くかなども、内容と相手の性格から、ほぼ予測はつきます。ただ、うちの事務所の場合、どのケースも何とか調停まででまとめようとするので、ほとんどのケースが調停で終わっています。裁判まで持ち越すケースはあまり多くないですね」
 依頼者の男女比を見ると女性55%、男性45%と若干女性が多い。在籍する5名の弁護士は男性3名、女性2名。離婚は男女それぞれの立場で解決ポイントが異なるため、双方の立場からの検討が必要だ。そこで所内の弁護士が情報を共有して男女の視点で意見を出し合い、方針を決定する。 「女性にとっては、女性弁護士がいることで安心感を持ってもらえます。もう一方では、男性の弁護士がいることで夫の考えが推測できるので、今後の方針を立てやすいというメリットがあります。
 DV被害に遭われている方の場合、女性弁護士と共に男性弁護士が担当することで、夫が新たなDVを行いにくくなり、身の安全を守れる良さもあります。
 男性にとっても、女性弁護士がいることで、妻の考えが予想しやすく、男性弁護士はよき理解者となってくれるというメリットがありますね」
 男女の弁護士がそろっていることは、離婚問題を最良の方法で解決する糸口なのである。 「ただ、どの弁護士も離婚事件を膨大に扱ってきたため、性別に関わらず相手の考えを推測できるようになってきました。事務所内でも男性心理・女性心理、職業別の心理など、みんなで話すこともあります」

大切なのは「相談者の気持ちに寄り添うこと」

 学生時代に挫折を味わった語学を、留学により見事克服して以来、村上さんは「一度決めたことは絶対にやり遂げる」ことにこだわってきた。そこに「困っている人を放っておけない」が加わって弁護士になった。だから不可能と思われる事件でも、絶対に妥協はしない。徹底的に考え、新しい可能性を見つける。そんな村上さんが弁護士になって良かったと思うのは、何といっても依頼者から感謝された時だ。
「正直言って嫌な思いをすることもあります。でも、『あなたに会えて良かった』、『事件が解決したのはすごくうれしいけど、もう会えなくなるのが寂しい』と言われるとうれしくなります。解決して時間が経ってから連絡をくださる方もいて、『今こうして幸せにしてます』なんて言われると、その方の人生に関われたことが本当にうれしく思えますね。依頼者の人生に寄り添い、重大な節目に立ち会うこと自体が、この仕事のやりがいなんです」
 依頼者から「村上さんほど親身に耳を傾け、膨大な資料作成もこなしながら、笑顔で対応してくれる弁護士は他にいないです」と太鼓判を押されることもある。
 村上さんのポリシーは「相談者の気持ちに寄り添うこと」。温かいサービスと話しやすい雰囲気を心がけ、リラックスして相談者との信頼関係が築けるように細やかな配慮を怠らない。その思いは所内すべての弁護士、事務スタッフに行き渡っている。
 年内にはオフィスを移動し、今の倍のスペースを確保する。規模の拡大というより、弁護士と事務スタッフが働きやすい事務所にしたい。村上さんには、そんな思いが強い。
「一緒に働いている仲間みんなに幸せになってほしいので、いろいろ整えていきたいんです。移転もそのため。今度の移転先には、スタッフみんなが使える託児スペースを作ろうと考えています。今、事務スタッフが1名育休中で、彼女が戻ってきたあと、あるいは女性弁護士が産休に入ったあと、男性弁護士でもパートナーが出産したら、いざという時、子どもを職場に連れて来られる環境を作りたい。弁護士は突発的に動かなければならないことがあるので、一般の保育園だけだと難しいんです。職場に連れてきたら、皆で歓迎するようにしたい」
 受験中も開業後も、勉強や仕事と育児を両輪で回してきた経験があるからこそ、「働き方」には人一倍こだわる。
「まず大事なのは、自分自身が会社や事務所から必要とされる人材になること。働き方はそのあとについてくる。子どもを育てながらフルタイムの仕事を継続するのは大変。特に弁護士は子どもを生後2〜3ヵ月頃から保育園に預けてベビーシッターと併用し、かつ、親御さんにも頼んで仕事をしています。でも、そんな無理をうちの事務所にいる弁護士にはさせたくない。私も他の弁護士や事務スタッフの協力があるから今までやってこられました。だから、今後もスタッフの働きやすさは追求していきたいと思っています。この思いは共同経営者の鶴岡も同じです。ただ、経営者がすべてを整えるのは限界があるので、スタッフ全員が他の人のために協力し合えるチームのような事務所でありたいと思っています。
 子育てはめちゃめちゃ楽しいですよ!体験したことのないような幸せな時間がたくさん訪れます。子どもと一緒に泣いたり笑ったり怒ったり、グチャグチャの中で毎日が過ぎていく。仕事も子育ても生きることそのもの。両立とか難しく考えず、仕事も子育ても今その時できることを周りの人と調整しながらやっていけばいい。それができる職場を探してください」
 お母さんだからこそわかる悩み。弁護士だからこそわかる苦労。そのすべてが村上さんにインプットされ、事務所内にアウトプットされていく。 「正直言って、離婚分野だけでもかなり広範で、私もまだまだわからない分野があります。事実は小説よりも奇なり。ドラマやワイドショーでやっているネタ以上に、もっとすごい事件が現実にはあります。
 私たちの事務所の方向性に共感し、離婚事件に熱意をもって取り組んでくれる人がいるならば、ぜひ一緒に仕事をしたいですね!
 今、司法試験の合格者数は縮小気味ですが、若干景気が良くなり、企業法務系の事務所が相当採用に力をいれて、早期に大量の内定者を出しています。弁護士の就職は今とても良い状況になってきているようなので、弁護士をめざすなら今がチャンスです」
 常に熱く語る村上さん。そこにはカナダ留学での挫折に悶々とする自信のない女性の姿はない。「一度決めたらやり遂げる信念」と「困っている人を放ってはおけない包容力」を兼ね備えた人間味豊かな弁護士。それでいて「弁護士っぽくない」柔らかさが、村上さんをさらに魅力的にしている。

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