特集
女性のために行政書士ができること
〜実体験をもとにきめ細かくサポート〜

赤池 純圭さん
ASUNA行政書士法務事務所 代表 行政書士
赤池 純圭(あかいけ すみか)
1982年、長野県に生まれる。立教大学文学部文学科に進学し、フランス文学を専攻する。大学在学中に長女を妊娠、産前と産後にFP3級と2級を取得する。復学後は長女を保育園に預けながら学業、子育て、就職活動を両立し、大学卒業後は保険代理店に勤務。その後、大手損害保険会社、プラスチック製品メーカーへの転職を経て、2012年に行政書士試験に合格。2014年10月よりASUNA行政書士法務事務所を開業。女性の起業支援と許認可手続きを行っている。現在、小学校5年生、2年生、保育園年長クラスの3人の女の子のお母さんでもある。また、東京都行政書士会豊島支部副支部長、女性士業の会 assemble+代表、ミューズの相談会事務局も努める。
20代で3人のお子さんの妊娠・出産を経験。2度にわたる保育園退園危機や乳幼児を抱えての就職・転職活動を乗り越え、2014年に行政書士としての独立開業を果たした赤池純圭さん。ご自身の実体験をもとに、「女性のための起業支援」を軸としてさまざまなフィールドで活動されています。
そんな赤池さんに、現在の活動に力を入れるようになったきっかけや、女性の士業同士で助け合うメリット、子育てをしながら働き続けるために大切な「覚悟」など、詳しくお聞きしました。
第1子の産休・育休期間にFP2・3級を取得。
行政書士の勉強は第3子妊娠中にスタート
──赤池さんが行政書士の勉強を始めたきっかけは何ですか。
赤池 最初から「行政書士になりたい」と思って勉強を始めたわけではありません。実は、3人目の子どもの妊娠発覚の際、子宮内に出血が見られたことで出産までの安静を余儀なくされました。正常な妊娠経過でしたら2年の産休・育休が認められたのですが、妊娠初期のことでしたので傷病扱いです。当時はパート社員として働いていましたが、その会社の規程では、パート社員は1ヵ月までしか傷病休暇を取ることができず、会社を退職せざるを得なくなりました。でも自宅で最低限の家事・育児をするだけでは悪いことばかり考えてしまうので、せっかくできた時間を活かして資格の勉強をしてみようと思い、選んだのがたまたま行政書士でした。
──大変な時期に、落ち着かない気持ちを紛らわすために勉強を始められたのですね。
赤池 長女の妊娠中もFP(ファイナンシャル・プランナー)の勉強をして3・2級に合格していたので、それを思い出したのも理由の一つです。また、実家の母が行政書士の仕事をしていたので、「母がやっているのだから自分にもできるのでは?」という気持ちもありました(笑)。当時はまだ行政書士の業務内容については、想像できていませんでした。
──第1子の妊娠の時にも資格の勉強をされていたのですね。
赤池 長女の妊娠が発覚したのは大学4年生の2月で、休学して実家に戻っていたため時間がたっぷりあったのです。つわりが終わった頃に運転免許を取得し、出産まで夕方に塾講師のアルバイトをしていたのですが、昼間の時間がもったいないので近くの短大で行われていたFPの講座に母と一緒に通っていました。そして妊娠中の9月に3級に合格、10月に出産して1週間くらい休んでから赤ちゃんを抱えて授業に戻り、1月には2級に合格しました。そこから、大学5年生の4月に復学。長女を保育園に預けて残りの単位を取得し、就職活動を行ったのです。
子どもを持ちながらの就職活動に苦戦。
FPの資格を武器に保険代理店の内定を得る
──1歳にもならないお子さんを育てながらの就職活動はとても大変だったと思います。
赤池 子どもがいる時点でいわゆる「普通」の新卒の就職は無理だとわかっていました。そこでFPの資格を活かせる仕事を探そうと考え、たまたま見つけた先が保険代理店で、面接を受けたところ採用してもらえました。内定後はすでに卒業に必要な単位を取得していたので、2月頃からアルバイトとして管理部門で総務や人事の業務を担当。本来なら正式入社の4月からはFPとして営業部門で働く予定だったのですが、営業という仕事がしっくりこなかったので、そのまま管理部門で働かせてもらいました。同時に、生命保険や損害保険関連の資格をいくつか取得しました。小さい会社だったので研修らしい研修はありませんでしたが、わからないことは先輩のやり方を真似る、インターネットで調べるなど、自分で解決する力を鍛えられましたね。
──子育てと仕事の両立はいかがでしたか。
赤池 やはり難しかったです。4月から正社員になると残業もあり、保育園のお迎えの時間に間に合わないこともしばしば。長女も1歳になったばかりでよく熱を出していたので、急に休むこともありました。仕事のペースもなかなか確立できず、結局8月に退社することに。しかし、すぐに次の働き口を見つけなければ長女が保育園にいられなくなってしまいます。幸い、当時はまだ24歳と年齢が若く、FPに加えて生命保険と損害保険関連の資格も持っていたので、それほど苦労することなく大手損害保険会社でのパートタイムの仕事を得ることができました。
──パートタイム勤務にすることで、仕事と子育ての両立をめざしたのですね。
赤池 はい。2社目では、正社員とパートで仕事がきっちり分かれていて、自分の仕事の最終形態が確認できないことを物足りなく感じましたが、それ以外は順調に働いていました。ところが、転職して3ヵ月の11月に、思いがけず次女の妊娠が発覚したのです。すでに妊娠5ヵ月目に入っており、転職してきたばかりなのに申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、ありがたいことに産休・育休をとらせてもらうことができました。そこで次の年の9月までお休みし、10月からまた職場に戻って2年ほど働きました。
三女の出産後に最初の退園危機勃発!
期限ギリギリで3人子持ちの転職活動に成功
──そこで冒頭にお伺いした、3人目のお子さんの妊娠が発覚するのですね。
赤池 はい。勤め先から「そろそろ正社員登用試験を受けては?」というお誘いが何度かあり、次女も2歳になっていたので心を決めつつあった2009年の11月でした。正社員にチャレンジする予定が退職せざるを得なくなり、絶対安静で体も動かせない。そんな中で上の子2人が保育園に行っている間、通信講座で行政書士試験の勉強をするのは、気分転換の効果もありました。
ただ、もう一つ大きな問題がありました。私たちが暮らす豊島区では、退職後2ヵ月以内に就職しない場合、保育園を退園しなければならないことになっています。私の場合は妊娠中に退職していましたが、産前は疾病ということで通園が継続できました。産後は、産後休暇2ヵ月に求職期間2ヵ月を加えた4ヵ月以内(出産した月の翌月から数えて)に就職しなければなりません。三女は7月に無事出産することができたのですが、そこから2ヵ月休んですぐに転職活動を始めました。保育園は、一度退園するともう一度入るのは至難の業。そのためにも期限内に転職を成功させなければと思いました。
──2回目の転職活動はいかがでしたか?
赤池 前回3年前の転職活動はスムーズだったこと、当時まだ28歳と若かったことから、今回もうまくいくのではないかと楽観視していました。でも甘かった。書類選考は通るのですが、いざ面接に行き「子どもが3人いて、下の子は4ヵ月です」と伝えた途端、面接官の表情が変わり「お疲れ様でした。子育て頑張ってください」と…。パート社員で何十社と受けましたが全滅でした。退園の期限は迫ってくるし、どうしようと焦りが募る中、最後は割り切って「勤務地が池袋」という条件のみで探しました。すると、他にも子どもを持つパート社員の方が働いていて、ある程度の遅刻・早退は認めてもらえる理解のある会社に採用が決まり、なんとか退園を免れることができたのです。

裁量のある仕事にやりがいを感じて独立を決意。
まずは3年やってみようと行政書士事務所を開く
──転職先ではどのような仕事をされていたのですか。
赤池 プラスチック製品のメーカーで営業事務を担当していました。営業の方のサポートで、受発注や請求書などを作成する仕事です。その業務に加えて、全国のガソリンスタンドからの灯油缶の受発注も行っていました。こちらはシステムが少し特殊で、私一人で担当していたのですが、ある程度の裁量を持たせてもらえたので自分で判断して動けることに心地よさを感じていました。この会社には28歳の時に転職し4年間働いたのですが、30歳が近づいてくるうちに、この先の自分のキャリアを考えるようになりました。
まず考えたのが「正社員」としての転職。ただ、転職サイトに登録して受け取ったスカウトメールは、どれも3人の子どもを育てながら働き続けるには難しい条件ばかり。自分のライフスタイルには合わないと感じました。それならば「契約社員」はと考えましたが、3年ごとの契約を繰り返していく無限ループのように思え、かといって裁量のない「パート社員」を続けるのも納得がいかない…。色々と考えている中で「行政書士として自分でやってみよう」と思うに至りました。
──行政書士試験には、転職後に3回目で合格されたそうですね。
赤池 はい。話が前後してしまうのですが、28歳で3社目に転職した年に1回目の試験を受けて8点足りずに不合格。2回目は2点足りず、3回目にやっと合格することができました。30歳の時です。合格直後は「努力が報われた」と嬉しい気持ちだけで、開業は考えていなかったのですが、先々のことを考える中で行政書士としてやっていく決意が固まりました。廃業してもいいからまずは3年やってみよう、と。3年経てば三女も小学校に入るので、また状況も変わってくると考えたからです。
──行政書士事務所などには勤めず、最初から一人でやろうと思われたのですね。まわりの方には相談されましたか。
赤池 実家で行政書士をしている母に相談したところ、最初は反対されましたが今は応援してくれています。すぐに独立したのは、母の知り合いの行政書士の方から「行政書士はそもそも求人が少ない上、修行をしてもしなくても営業という意味ではスタート地点は同じ」とアドバイスをいただいたからです。もともと人と違う人生を歩むのに抵抗がないタイプですし、実家が自営業で「仕事の波」に合わせて生活するスタイルに馴染みがありましたので、自然と「自分でやる」という考えに落ち着きました。会社員の主人からは反対されることはなく「独立すると思っていたよ」と言われましたね(笑)。
独立後の退園危機は売上を確保して回避。
女性士業同士のネットワークも大きな味方に
──会社はどのようなタイミングで退職されたのですか。また、独立後に困ったことはありませんでしたか?
赤池 退職と独立を決意したのが2014年5月のこと。私が担当していた灯油缶の受発注の仕事は、毎年10月から繁忙期が始まりますので、7月初めに自分の意思を伝え、9月までの3ヵ月間で引き継ぎを十分に行ってから退職し、10月に開業しました。
ところが、ここで2度目の保育園退園危機がやってきます。豊島区では毎年12月に保育園通園継続のための書類が届き、2月1日までに提出しなければ翌年度通園を継続できません。開業前に勤めていた会社には10月初めまで在籍していたので、翌年度の継続はできるものと思っていました。しかし、通常の転職であれば給与所得があるので就労証明書を提出すれば問題ないのですが、私の場合には開業して自営業になったため「お給料」がありません。私が本当に働いているのかどうか証明できるのは、「売上」しかない。そこで、開業後一定期間内に再度就労証明書を提出し、それまでの売上実績と、その後数ヵ月の売上見込を区に報告する必要が出てきました。合計金額が要件を満たさない場合には退園になると言われてしまったのです。開業前にも経営について真剣に考えてはいましたが、これで一層火がつき、覚悟ができました。結果、途中の売上報告でも確定申告でもしっかりと要件を満たすことができ、退園は回避できました。
──独立後はどのように業務を広げてこられたのでしょうか。
赤池 知り合いが誰もいない状態でしたので、まずはいろいろな士業の方が集まる交流会に参加しました。そこで知り合った方から仕事を紹介していただいたこともあります。ただ、予想はしていたことなのですが、交流会でお会いする方のほとんどが年上の男性なのです。「飲みに行きましょう」と言われても、夜は子どもがいるので難しい。業務で質問したいことがあっても、電話をするのは気がひける。調べてみると、全士業における女性の割合は約1割、最も多い社会保険労務士でも3割程度しかいないことがわかりました。この中で生き残るためには、女性士業同士が協力しあえるネットワークが必要だと痛感。2014年の12月に交流会で意気投合した弁護士の安藤文子さんに相談してみたところ、「いいですね、やりましょう!」と言われて2015年の2月から交流をメインとした食事会を定期的に開催するように。それが、「女性士業の会 assemble⁺(アセンブルプラス)」です。
──女性士業の会 assemble⁺では、現在どのような活動をされているのですか。
赤池 最初は安藤さんと私で知り合いを呼んで食事をしていたのですか、現在では公認会計士・税理士・司法書士・社会保険労務士も加わり、30代を中心とした女性士業6名のグループになりました。活動内容としては、月に1度、食事をしながらの交流会と勉強会を行うことに加え、セミナーや文部科学省主催イベントへの出展等、活動を広げていっています。交流会は女性士業の方ならどなたでも、都合のいい時だけでもOKという自由参加制です。毎回6〜10人と少人数でじっくり話せるので、仕事の紹介や相談はもちろんのこと、プライベートな話もリラックスして楽しむことができます。
──勉強会はどのような形式で、どんなことを学ぶのですか。
赤池 食事の前の1時間程度で、講師は参加者持ち回りのセミナー形式で行います。少人数なので途中で質問しても大丈夫です。これまでに「決算書の読み方」「登記簿の見方」「契約書のチェックポイント」などをテーマに取り上げました。最近では、探偵と行政書士を兼業している方に登壇していただきました。離婚案件を得意とされている方なのですが、尾行の方法や浮気の証拠を押さえるカメラの選び方など、探偵業の裏側も話してくださり非常に盛り上がりました。
──楽しみながらお仕事の情報も手に入れることができ、有意義な活動ですね。
赤池 一方的に教えてもらうのではなく、お互いに教え合う関係性なので質疑応答も活発ですし、業務提携も頻繁に行われています。だからと言って必ず仕事の話を持っていかなければいけないことはなく、仕事やプライベートの悩みを聞いてもらってスッキリするのがメインという日もありますよ(笑)。独立開業していると色々なことがありますが、同じ女性士業同士だと悩みも共感しやすいですね。
女性専門家集団の無料相談会を立ち上げ。
相談先に困っている女性たちの力に
──女性士業の会 assemble⁺の他に、「ミューズの相談会」という活動も行われていますね。こちらの活動を始めるきっかけを教えてください。
赤池 豊島区役所1階のとしまセンタースクエアで定期開催している無料相談会が「ミューズの相談会」です。こちらでは、弁護士・行政書士・税理士・司法書士・税理士といった士業だけでなく、医師・看護師・助産師といった師業も含む女性専門家集団が女性の悩みに答えています。立ち上げようと思ったのは、私自身が仕事に家事に子育てに奔走していた20代、専門家に相談したいと思うことが何度かあり、勇気を振り絞って相談したのですが事情をよく理解してもらえず悲しい思いをした経験から。当時の私のような女性たちが、困ったときに気軽に相談できる場所を作りたい。そう思っていたところ、一昨年から役員をさせていただいている東京都行政書士会豊島支部を通じてチャンスをいただき実現できました。
──利用者の方はどのようなことで悩まれているのでしょう。また、相談会の場はどのように活用されることが多いですか?
赤池 女性が抱える悩みは、夫婦関係、子ども、仕事、お金、相続など、様々なものが絡み合っていることが多く、どこへ相談しに行けばいいのかはっきりしにくい傾向があります。仕事を続けるかどうか悩んでいるという方の話をよく聞いてみると、本当に問題なのは夫婦関係だった、というケースも珍しくありません。ミューズの相談会なら1件の相談に対して複数の専門家が対応するので、適切なジャンルのプロが見つかるまであちこちへ相談しに行く、といった必要がありません。
また、例えば相続問題一つをとっても弁護士と税理士、行政書士では見ているポイントが違うので、多角的な意見をもらうことができます。先日は労働関係で困っている友人から「弁護士さんに相談したほうがいいのかもしれないけれど、相談料が高いのではないか」と相談を受けました。その友人は他にもいくつかの悩みを持っていたのですが、複数の専門家を探すのは大変なのでミューズの相談会を紹介しました。女性が気軽に相談できない悩みを安心して解決できるように、これからも大切にしていきたい活動ですね。
判断基準は「自分がやりたいかどうか」。
覚悟と工夫次第で開業後の苦労も乗り切れるはず
──女性士業のネットワーク作りや、女性がプライベートな悩みを相談しやすい環境作りに力を入れられている赤池さんですが、行政書士としては主にどのようなお仕事をされていますか。
赤池 「許認可手続き」と「女性の起業サポート」の2つが行政書士としての活動の柱となっています。「許認可手続き」では、専門知識を活かしながら、建設業、経営事項審査、入札参加申請など、一般的には面倒や手間に感じてしまう手続きのお手伝いができ、やりがいを感じています。また「女性の起業サポート」では、同性だからこそ共感できるという強みを活かし、自分自身の経験に基づくきめ細かいアドバイスを心がけています。
──起業支援を「女性のため」に特化しているのはなぜですか。
赤池 女性士業の会もミューズの相談会も同じなのですが、起業してから様々な壁にぶつかった時に、私自身が信頼できる女性のパートナーが欲しかったからです。過去の自分が必要としていたものを、今の自分が作ってみたい。判断基準は「自分がやりたいかどうか」なんです。女性の起業は、男性の起業とは異なる点がたくさんあります。例えば会社の規模。男性の場合は、最初に大規模な設備投資をしたり、売上目標を高く設定したりするパターンも多いですが、女性の場合はひとり起業・小資本・小規模の場合がほとんど。また、結婚・出産などのライフイベントによって大きな影響を受けます。そのような傾向を踏まえて、無理のない規模・範囲で能力を最大限に発揮して働けるお手伝いをしています。個人事業を会社にすると、最低でも毎年7万円の法人税がかかります。それすら払えずに事業が先細りになることって、実は珍しくないんです。せっかく開業するのなら「10年継続できる会社」を作るサポートをしたい。そんな気持ちで日々お客様に向き合っています。
──お仕事やプライベートでのこれからの目標はありますか。
赤池 「3年続けること」を目標に、開業からもうすぐ2年が経ちます。おかげさまで、売上も初年度からまずまずでしたし、2年目の今も月によって業務量の波はありつつも着実に目標を達成できています。打合せや急ぎの作業がない日には、自宅で家事や事務作業をしながら子どもたちと過ごせるのも嬉しいですね。目標の3年に向けて、やりたい仕事とプライベートのバランスを取りつつ、進んでいけたらと思っています。
── 最後に、『TACNEWS』読者に向けて、メッセージをお願いいたします。
赤池 「行政書士は主婦にオススメ」などと言われますが、その言葉だけを鵜呑みにし、「資格を取った後」のことを考えないのは良くないかな、と思います。行政書士に限ったことではありませんが、独立開業するとなると、程度の差はあれ家族に何らかの影響が出ることは間違いありません。それでも本当に「やりたい」と思えるのか。体力的・精神的に大変になった時、どうリカバリーするのか。依頼された仕事に最後まで責任を持てるのか…。当たり前のことかもしれませんが、資格を取った後のことをしっかりイメージすることが必要だと思います。よく自問自答して「覚悟」さえ決めることができたなら、きっとみなさんも自分らしく、やりがいのある働き方ができると信じています。
[TACNEWS 2016年10月号|特集]