外交官(外務省専門)合格体験記
最後まで諦めない
谷澤 沙南さん
DATA BANK
研修語 | アラビア語 |
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出身校 | 筑波大学 社会・国際学群 (在学中合格) |
合格年度 | 2021年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 受験動機:アメリカ留学での気づきから
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高校時代にアメリカに1年間留学したことを機に、自分自身の生まれ育った国に対する思いに気づき、日本人として何か国際社会に貢献したいと漠然と考えるようになりました。大学では国際関係や開発学を学び、インドやカンボジアでボランティア活動や海外研修への参加を通して、国際社会のあらゆる国・地域と日本の架け橋になりたいと考えました。外務省専門職員を本格的に志したきっかけは、大学3年生のころ民間就職活動を始めた際に、外務省専門職の説明会に参加したことです。「これだ!」と電流が走り、次の瞬間には民間就職活動をほとんどやめ、受験を決意しました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由:圧倒的な合格実績
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圧倒定な合格実績から、TACへの入学を決意しました。また、試験科目である国際法、憲法ともに初学だったため、独学での受験に不安を感じたことも理由のひとつです。TACでは、講義の内容が難しくても、講師が要点を押さえて説明してくださるので、効率よく学習することができたと思います。担任講師によるカウンセリング制度や合格者アドバイザー制度も学習計画の調整やモチベーション維持のために活用しました。2次試験対策では、模擬面接や、他の受講生とグループを組んで練習することができることもTACの強みなのではないかと思います。地方に住んでいるため、基本的には通信で講義を受講していましたが、月に1回程度は教室講義を受講し、他の受験生から刺激を受けていました。
- 私の学習法
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【専門試験対策】
基本マスター講義テキストを何十周も読み、基礎を固めることに注力しました。秋から論文マスター講義が始まりますが、並行して何度も基本マスター講義テキストを復習しました。学習方法は、声に出したり、紙に書いたりと様々ありますが、私はマーカーで色分けし、全体を写真として記憶するようなイメージで、ひたすら読むという学習法を行っていました。
【基礎能力試験対策】
基礎能力試験対策も専門試験対策と同様に、基本的には問題演習はあまり行わず、テキストを何周も復習していました。数的処理については、1年間毎日最低5問は必ず解いていました。私はもともと極端に数学が苦手ですが、最終的には16問中10点くらい毎回得点できるようになりました。数学が苦手な人が数的処理で安定して得点できるようにするためには、講義の復習を抜かりなく行うことが大切だと思います。講義を受けた日には、その日のうちに、講義の中で解説された問題を全て解き直していました。それでも理解しきれていないと感じたときには、翌日も再度解き直しを行いました。
【語学試験対策】
冬までは、英検やTOEFLの対策を中心に行っていました。最もやってよかったことは、外交青書の英訳を読んだことです。前もってコツコツと専門用語を覚え、定着させたことで、2次試験での外国語面接のときにも役立ちました。
- モチベーション維持がカギ!
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外務省専門職試験の受験は長い戦いです。何度繰り返しても覚えられず国際法が嫌になることや、毎日図書館に籠って学習するという代わり映えしない日常を辛く感じることもありました。そこで、モチベーションを維持するために、あらゆる工夫をしました。担任カウンセリングや合格者アドバイザー制度を活用し、外務省主催のイベントに参加して刺激を受けていました。そのほかには、国際政治や世界史に関する映画を見たり、大学で国際法の講義を履修し理解を深めたりしていました。また、負担にならない程度に民間就活をするのも良いかもしれません。他の業界・職種を見てみることで、自分が外務省専門職員試験を受けたいと思う理由を再認識することができました。とはいえ、学習に疲れて何にもやる気が起きないときもあると思います。そんな時は、家族や友人と話したり、趣味に没頭したり、思いっきり息抜きをしましょう。パンクしてしまう前に、ストレスを発散することも、最後までやり遂げるために重要なことだと思います。
- 最後に:受験生の方へ
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外交官は夢のまた夢の職業だと思い、受験を決意するまで自分自身の将来として現実的に考えていませんでした。受験勉強を始めてからも、国際法や憲法の難しさに打ちひしがれて、無謀な挑戦なのではないかと不安に思ったこともあります。しかし、こうして最終合格できたのは、最後まで諦めずにコツコツ取り組んだからだと思います。決して簡単な試験ではありませんが、最後まで努力を続けることができれば、誰にでも合格の道は開かれています。今学習をしている皆さんの中には、私と同じように焦りや不安を感じている人も沢山いるのではないでしょうか。国際法や憲法に手ごたえを感じるようになるまでには長い時間を要すると思いますが、毎日少しずつ前進していると信じて、最後まで諦めずに頑張ってください!