弁理士合格体験記|N.Yさん

底辺受験生の合格の軌跡

N.Yさん

N.Yさん
(34歳)
日本大学大学院
知的財産研究科
修了

DATA BANK

受験回数 8回
2021年度 論文・口述合格
受講講座 上級本科生、松宮ゼミ(第2期応用編)、
松宮ゼミ(論文直前特訓編)、口述模試
得意科目とその理由 四法
各法域をリンクさせて、万遍なく勉強したため
不得意科目とその理由 著作権法
例外が多く、ゴチャゴチャしているため
ズバリ合格の秘訣 有限にして高い完成度を意識すること
1日の平均学習時間 入門期~基礎期 平日0.5~2時間 休日8時間
直前期 平日0.5時間 休日8時間
弁理士を目指した理由

 大学の講義で特許法等、知的財産に関する講義がありました。教えにきて下さっていた弁理士の先生から勧められたことが弁理士を目指した理由です。大学で勉強したので初学者でもないし、と独学で挑み続けた結果、短答を一度も突破できず、2016年に一度受験をやめました。その後、色々な事情があり、2019年度の弁理士試験から再挑戦しました。

TACを選んだ理由

 恥ずかしながら、独学時代は短答で20点取ることもままならない状態で、基本から勉強し直す必要がありました。受験機関は通学でと決めており、仕事と勉強の両立が必須でした。
 TACを選んだ理由は、週1回2コマ、土日のみの講義なので、仕事と両立しながら通学できると判断しました。また、休んでも別の校舎で受講できる振替制度、Webフォロー、自習室の面で他の受験機関より充実していました。加えて、齋藤先生の講座説明会に参加した際、先生の人柄に触れ、この人の下でなら合格できると感じたことも決め手でした。

モチベーション維持の方法

 私は映画等を観るのが好きで、動画配信サービスに複数加入し、同じ映画等を何度も繰り返し観ます。過去問等を解くときは、PCで動画を流しながら問題を解いていました。何度も観た作品を流すので、内容も気になりませんし、「今日はこれを流しながらしよー」とか楽しみながら勉強してました。ふざけてるのかと思われるかもしれませんが、本当です(汗。
 アニメは23分です。邦画は2時間以内のものを選んで勉強の内容ごとに分けました。短答、論文構成、知識の書き出しならアニメ、論文の全文書きをする場合は邦画と分けていました。話が終わるまでに、終わらせるという時間管理の側面もあり、普通にやると無味乾燥な勉強もこれにより楽しくできたと感じています。

TACの講師、教材、カリキュラムで良かった点、活用したフォロー制度

(1)講師について
①齋藤先生
 条文をグルーピングして、同じ法域、他の法域に広げて講義して下さいます。また、先生は講義に抑揚をつけられるので、知識のポイントが捉えやすいです。さらには短答、論文、口述でどういう出題がされたかまで講義で触れて下さるので、最終合格を意識した知識の習得ができました。質問も真摯に対応して下さいますし、嚙み砕いて解説して下さるので、基礎力を完成する上で、齋藤先生の講座はお薦めです。私の知識の骨格は齋藤先生のお陰で形成されたと思っています。
②松宮先生
 先生には論文突破に必要なことは何かを教えていただきました。先生は一文ごとに短く区切って説明して下さるので、頭に残りやすいです。質問にも的確に回答して下さり、合格に不要な質問は容赦なく切って下さるので、悩まずに前に進めます。2019年度の答練・模試は全部未完成にするほど、論文は苦手で私にとっては鬼門でした。松宮先生の指導がなければ、私が論文突破することはなかったです。論文が苦手な方は松宮先生の指導を受けることを薦めます。ゼミは厳しいですが、手厚くフォローして下さいます。
③田畑先生
 身近な例を挙げ、図式化して講義して下さり、理解し易いです。また、常にテーマ、論点をA、B、Cでランク付けして下さるので知識の優先順位が把握できます。ランク付けは田畑先生が本試の問題を分析されて毎年、変わるもので信頼できますよ。民法対策で悩まれている方は、田畑先生の講義を受けることをお薦めします。

(2)教材について
 教材で良かったのは「短⇔論ハイブリッドテキスト(現::基本講義テキスト逐条編)」です。短答、論文に突破するのに必要な知識が1冊に詰まっています。私は口述までこのテキストを使い続けました。私の戦友と言える存在です。

活用したフォロー制度について

(1)自習室
 自習室が平日だと21時まで、本科生やパック生ならどの校舎でも利用できます。たまに帰宅途中に自宅から近い校舎に立ち寄り、自習室を利用していました。窓際に座り、夜景を見ながら自習することで気分転換ができました。

(2)Webフォロー
 ありきたりですが、利点としては自分に必要な講義、必要な部分のみを選択して視聴できることです。2021年度の試験は、短い準備期間でしたが、Webフォローにより、疎かになっていた知識に限定して効率的にインプットすることができたのは大きなメリットでした。

効果的学習法

(1)短答・論文・口述で共通した対策
①講師の指示に従う
 講義で覚えろと言われた箇所は覚える。試験的に関係ないと言われた箇所は踏み込まない。私は独学で失敗した経験から、この点を徹底して気をつけました。
②知識の一元化と整理
 私は上述した「基本講義テキスト逐条編」に書き込みました。私はオリジナルノート等は作りませんでした。先生が重要だと仰ったこと、板書、過去問で何をどう間違えたかのメモを全てをテキストに集約しました。また、マーカーで主体、客体等の情報を色分けすることで知識を整理していました。
③目次を使用したアウトプット
 「エレメンツ」「基本講義テキスト逐条編」の目次をB4サイズにコピーして常に持ち歩いていました。それで、条文番号を見て、内容の想起をしていました。想起できない部分は後でまとめてテキストを見直す。これの繰り返しです。私はアプトプットを重点におき、インプットをしていました。

(2)短答対策
①「知識の整理」を重視しました。齋藤先生の「短答突破5ヵ条」を守り、配布資料で知識を整理しました(齋藤先生は納付関係など覚えにくいものを整理した資料を用意してくれます)。
②過去問は10年分解きました。単に〇×ではなく、根拠条文と簡単に理由を書くことに注意しました。間違えた問題については、条文のどの部分が問われていたか、文言の解釈などをテキストに色付け、メモする等して整理しました。
 結果、TACに入って1年目の試験、2019年の短答に44点(うち、四法は32点)で合格することができました。

(3)論文必須対策
①2019年は特許・実案103点、意匠49点、意匠43点で不合格でした。
②2020年も特許・実案105点、意匠52点、意匠55点で不合格でした。
 上記①、②共通点する失敗は、問題文読み落とし、文言の意図が汲み取れないことから、結果ミスが多かったことです。加えて、①の方は原則・例外の「原則」部分が全く書けていない答案で、②のときには原則例外を意識することで点数は向上しました。
③転換期となったのは、2021年の直前ゼミです。よく松宮先生は「問題文は特許庁からのメッセージ」だと仰っていました。直前ゼミの1日目、松宮先生が本試の問題の文言、一つ一つどういうメッセージが込められているのか詳細に解説して下さいました。
④その後、論文対策の仕方を変え、過去問から特許庁のメッセージを汲み取るため、「逆算して解く」ことをしました(ゼミの先輩から教えていただきました)。
i)まず参考答案を読む、ii)次に答案構成する。答案構成のときに参考答案の内容に近づくために、文言の意味を考えながら構成しました。このように、過去問と徹底的に向き合いました。
⑤答練は、上記②以降は点数は気にせず、自分の問題文の読み方と構成の型を身に着けることを重視しました。その他、答練は狭いスペースで10分遅れて解き始める等、自分に負荷を課して受けました。2020年度は小さい机の席にあたってしまい、かなり動揺したので、この対策のために実践しました。これは齋藤先生の指示に従ったものです。あと、大半の方は悩まれると思いますが、答練・模試の点数は気にしなくて大丈夫です。最後の模試で、私は総合順位で一桁台でしたが、それでも本試は難しかったです。答練・模試は練習で、過去問から特許庁のメッセージを汲み取ることを重視された方が良いと思います。
⑥結果、2021年は特許・実案123点、意匠57点、意匠55点で合格しました(上位合格でないので、アレですが…)。

(4)論文選択対策
 私は文系でしたので、民法を選択しました。初学者でしたので田畑先生の民法の講座を受講しました。民法対策で工夫したことは、テキストの序盤に書いてある契約から法律効果の発生までのプロセスの流れにテキストの内容を自分で細かく並び替え、講義を視聴しながら勉強したことです。一連の流れに沿ってインプットできるので、条文の適用場面がイメージし易くなります。
 民法で一番悩まれるのは、答案の書き方ではないかと思います。これは田畑先生が1回目の基礎答練の解説で書き方について説明して下さいます。私はこれを何回もWebで視聴しました。 その他、田畑先生が講義で不動産鑑定士の過去問を薦めており、これを少しやりました(今年度は民法の過去問講座が別であるようですが・・・)。これは、TACから出版されている「もうだいじょうぶ!!シリーズ」がお薦めです。解説部分を見れば、何故薦めるか分かっていただけると思います。田畑先生の解説を聞いた後、平成13年の問題①を解くと、民法の書き方が具体的にイメージできると思います。
結果、2020年に81%で合格しました。

(5)口述対策
 テキストの他に、TACの口述模試で配布される「口述予想問題集」を読み込みました。青本のキーワード、審査基準の知識がコンパクトに盛り込まれています。問題集の内容を正確に解答できるまで読み込みました。アウトプットに関しては、松宮先生のゼミでの問答の機会があったのと、その他受験仲間の方との問答、・口述模試で対策しました。

直前期の学習方法

(1)必須科目は特に変えず、普段通りの内容をやりました。

(2)選択科目は田畑先生の答練の問題全てと民法ファイナルチェックを、何度もやりました。理解が足りない部分は講義を視聴しました。

これから受験する人へのアドバイス

 私にとって、弁理士試験は「鬼のすみか」でした。その中で、地頭の良くない私が合格できたのは、「有限にして高い完成度」を意識したからだと思います。
私の使ったものは①基本講義テキスト逐条編、②過去問です。①、②を講師の方の指示に従って、ボロボロになるまでやり込みました。あれこれ手を出さなくても、自分自身がやるべき事をやれば合格はできます。やるべき事は弁理士試験を熟知した講師の方が講義を通して伝えてくれます。それに従い、使うものを絞ってみて下さい。TACには合格できる環境が整っています。TACで弁理士試験に合格することを選択されたのでしたら、信じてついて行って下さい。
 拙い文章を最後まで読んで下さって、ありがとうございます。皆様が合格されること祈念致します。

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