弁理士合格体験記|宮佐 英紀さん

学習挫折後の再挑戦で合格を果たす

宮佐 英紀さん

宮佐 英紀さん(37歳)
早稲田大学
理工学部
物理学科 卒業

DATA BANK

受験回数 5回
2021年度 論文・口述合格
受講講座 論文答練パックB、論文ファイナルチェック
口述重要論点整理、口述模試
得意科目とその理由 条約
PCTなど実務でも扱いがあったので、覚えやすかったため
不得意科目とその理由 商標
特許との違いが大きく、慣れにくかったため
ズバリ合格の秘訣 手を広げず、答練や過去問の復習を繰り返したこと
1日の平均学習時間 入門期~基礎期 平日1時間 休日5時間
直前期 平日1時間 休日5時間
弁理士を目指した理由・TACを選んだ理由

 企業部の知財部に所属していることから周囲に弁理士の方も多く、資格取得を自然に考える環境にありました。受験勉強自体は過去に複数年にわたって断続的に行ったことがあるのですが、毎回学習を途中で投げ出してしまっており、記念受験を繰り返していた状態でした。
 心機一転、真剣に合格を目指そうと、TACで、2020年合格目標の講座から本格的に学習を再開しました。過去の学習経験や、実務知識があったので、学習経験者向けの「上級本科生」のコースやその他の直前講座を受講し、無事その年の短答試験に合格することができました。残念ながら論文試験は大きなミスもあって不合格だったのですが、点数的にもう一歩のところまでは手が届き、実力はついていると実感できました。そこで2021年合格目標の講座として、引き続きTACで「論文答練パックB」、「口述重要論点整理」などを受講することで、論文試験および口述試験に合格して最終合格を果たすことができました。
 TACを選んだ理由は次の通りです。長期にわたって弁理士試験対策講座を開講されている大手予備校であり安心感があったこと、通学講座があって緊張感をもって授業を受講できること、欠席時に対するWebフォローの制度が整っていること、原則、週末1日、授業に出席するだけでカリキュラムを終わらせることができ消化不良を起こしにくそうだったこと、教育訓練給付金制度などの活用もでき費用が比較的手ごろであったこと、です。

TACの講師、教材、カリキュラムで良かった点、活用したフォロー制度

 2年続けて、主に通学講座で小松先生のクラスのお世話になりました。毎回の授業の後は、授業内容やTACで配布された過去問題集についての質問を受け付けてくださり、その質疑応答でクラスが盛り上がることも多かったです。論文答練で作成した答案を見ていただいてご指導をいただいたり、勉強方法についても直接ご助言をいただいたりすることもできました。
 2020年向けの講座では、特に「基本講義(逐条編)」で、試験で出題されうる条文すべてを小松先生に解説いただけたので、膨大な試験範囲を網羅して合格するうえでの土台を築くことができました。
 また論文対策としての答練や模試は、2年間受講したのですが、本番同等レベルの問題が出願されていると感じました。論文の本試験は、時間がタイトなこともあって、実力を発揮することが難しい試験と感じるのですが、答練、模試を利用して予行演習を重ねていたおかげで本番も冷静に対処することができました。模範答案が配られるだけでなく、詳細な解説や講評も配布されることもありがたかったです。これらを読みこむことで、知識のアウトプットと同時にインプットを図ることもでき一石二鳥と感じました。
 時間的な制約もあって、あまり多くの時間を講義受講にあてることができなかったのですが、基本的にはTACの授業は週1回のペースであり、合格に必要な知識等を効率的に得られることができたのも助かりました。Webフォロー制度もよく活用しました。基本的に校舎の授業に出席してはいたのですが、復習を兼ねて移動時などに講義を聞き返すことはよく行っていました。

効果的学習法

 過去問を重視して学習するように小松先生からアドバイスを受けていたので、過去問を繰り返すように心がけていました。
 TACでは短答試験の過去問集が2種類出版されています。「枝別過去問題集(赤い表紙)」は、選別された過去問が条文の順序に沿って並び変えられていたので、授業の復習に活用し、1回通して解きました。
 また「過去5年過去問集(青い表紙)」は、直近5年の問題が掲載されているので、最近の出題傾向に慣れておくためにも、試験が行われる年の初めから繰り返し解きました。3回目以降からは間違えた問題を中心に解くこととし、最終的に5回繰り返しました。間違えた問題や、自身がない問題に印をつけておくと、復習に便利と思います。
 短答試験の過去問を解くことに併せてTACの「四法横断法文集」を活用して関連条文をその都度確認するようにしていました。TACの法文集は、条文事にその条文に関する短答試験の出題番号が記載されています。したがって過去、多くの問題で問われている条文は繰り返し読み込んだり、あるいは、気になる条文に関する過去問を探したりするうえで、便利でした。
 論文試験については、過去問の答案構成を繰り返す勉強法を小松先生に教えていただきました。そこで、2020年および2021年ともに、過去10年の過去問を利用して答案構成を2回から3回繰り返しました。試験時間の4分の1程度を答案構成に当てて、残りの時間で答案を書ききることを目安にしていたので、過去問の答案構成でもその時間に合わせて取り組みました。 また前述したようにTACの論文答練、模試は、近年の本試験の出題傾向に沿ったものでしたので、こちらも復習を繰り返しました。講義直後、答案返却後、その後時間を空けてもう一回、というように3回は答練の復習を行いました。模範解答を全文書き写すなどして、合格基準に届く論文の書き方を真似るよう心がけていました。

直前期の学習方法

 短答試験、論文試験ともに直前期は、あまり新しいことには取り組まず、上述したように過去問や答練の復習を繰り返し、他の受験生が解いてくるだろう基礎的な事項で競り負けないことを心がけていました。
 そのほかには、TACの直前模試や、直前講座の受講も行いました。「短答語呂合わせ講座」や、「論文ファイナルチェック」で小松先生に教えていただいた語呂合わせは、本番前に知識の整理をするのに役立ちました。特に論文本試験では答案構成時にゴロをかき出し、書くべき項目を落としていないか確認するのに利用しました。2021年の意匠法の試験では、職務意匠に関する事項を書き落としている受験生が多かった印象を受けているのですが、直前に語呂合わせを覚えていたおかげか、書くべき事項として気づくことができました。
 口述試験は、直前まで論文試験に合格しているかどうかわからないので、早めに試験対策を始めることが気分的に難しかったです。
 そこで、直前期に、齋藤先生の「口述重要論点整理」をWeb受講しつつ、TACや弁理士会諸会派で開催している模試を数多く受講することで、必要な知識の詰め込みと、予行演習を突貫で行いました。過去問もあわてて過去10年分解いたのですが、口述試験は出題範囲を過去10年分だけでは網羅できないです。したがって、「口述重要論点整理」のテキスト(口述試験バイブル)や、TACの口述模試受験生限定で配られた予想問題集が役に立ちました。実際、本試験では過去10年では出題されていない出願公開について問われたので、これらで対策をとっていなければ答えられなかったかもしれません。
 口述試験は、論文試験を突破したにもかかわらず、10%弱も落とされてしまう試験なので、見かけ上の合格率の高さとは裏腹に非常に厳しいです。あまり直前期の学習に頼らず、できるだけ早めに準備が必要であると思います。

参考図書

 基本的にTACの講義テキストや出版物を中心に学習を進めました。ただ特許庁から発行されている「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説(通称、青本)」は、必要に応じて参照するようにしていました。冊子版も出版されているのですが、重く持ち運びに適さないので、私は特許庁のWebページで公開されているPDF版をスマートフォンに保存してそちらを見ていました。
 そのほか、茶園成樹先生が編者になっている有斐閣の書籍は、時折読んでいました。私は、「意匠法」、「商標法」、「知的財産関係条約」の3冊を所有しているのですが、弁理士試験で出題されるその他の法域についても書籍が出版されています。弁理士試験に直接対応した書籍ではないので、より詳しく知りたい事項があるときに参考にする程度がよいと思います。

これから受験する人へのアドバイス

 弁理士試験は、試験範囲が広く、働きながら受験する方が多い試験なので、合格までに時間が必要になる場合も多いと思います。過去に受験勉強をしたことがあるものの、途中でやめてしまった方もいると思います。TACは、2年で合格を目指すコース、1年目は短答試験を突破することを目標とするコース、学習経験者向けコースなどいろいろ選択肢があるので、必ずしも1年でスムーズに合格することにこだわらず、自身の状況に合わせて、受験計画を立てるとよいと思います。
 また他の合格者の話を聞いた印象や自分自身の経験から判断すると、合格者の論文試験の答案も完璧とは程遠く、基本的な事項もボロボロと記載を落としている中で合格基準に到達しています。変に完璧にこだわって学習範囲を広げたり、厳密さを求めたりするのではなく、TACの授業や過去問で繰り返される基本的な事項に集中して効率的に合格基準を超えるのが受験期間を短縮するコツだろうと思います。

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