弁理士合格体験記|M.Aさん

受験期間が長くなった人へ

増金勲さん

M.Aさん(57歳)
神戸大学工学部
計測工学科 卒業

DATA BANK

受験回数 13回
※2018年度 短答合格 2020年度 論文・口述合格
受講講座 上級論文本科生
得意科目とその理由 特許・実用新案
一番長時間勉強しているため
不得意科目とその理由 意匠
法改正部分が理解できているか不安なため
ズバリ合格の秘訣 週20時間の勉強を継続すること
1日の平均学習時間 入門期~基礎期 平日1.5時間 休日3時間
直前期 平日3時間 休日8時間
弁理士を目指した理由

 商品開発の仕事をしていたため弁理士のことは以前から知っていました。弁理士は難関国家資格であり、持っていて損はないし、いずれはこういう仕事もしてみたいと思っていたため受験することにしました。これくらいの緩い動機で始めたため、合格まで13年もかかってしまったのだと今は思っています。

TACを選んだ理由

 勉強を開始した2008年当時はまず2年以内に短答合格、翌年に論文合格で3年計画でした。しかし、当時は平日2時間の勉強時間が確保できず、休日も疲れてせいぜい3時間くらいで週10時間程度の勉強時間でした。地方在住のため受験仲間はおらず、わからないことを聞ける人が周りにいないこともあり、それがいいのかどうかも当時はわかっていませんでした。 このような調子ですから、受験できなかった2009年を除き3回連続で短答式試験は32~33点で不合格が続きました。 そこで、2012年の試験に向けて短答だけに集中し、短答答練、短答過去問など短答問題を解きまくることにしました。特に過去問10年分は全問解けるようになるまで繰り返しやりました。 その甲斐あって2012年は初めて短答式試験に合格できましたが、論文式試験対策は全くできておらず、翌年以降も有効な手段が打てないまま三振してしまいました。さらに、再び短答からとなる2015年以降、モチベーションも大きく下がり15、16、17年と短答式試験不合格が続きました。もともとすぐに合格したいという強い思いで始めた試験勉強ではないですが、さすがにもうやめようかという気持ちも出てきました。
 転機が訪れたのは2018年でした。原点に戻って短答対策をしっかりやるべきだと考えたため、それまで活用していた予備校をやめ、TACの「上級短答本科生Web通信」を受講することにしました。このコースは小松先生の短⇔論ハイブリッド講義(現:基本講義(逐条編))と短答答練が毎週セットで回せるところが自分にピッタリだと考えたたからです。また、このころになって初めて弁理士試験の勉強時間は週20時間必要である。とか、勉強時間を管理できるスマホアプリの存在などを知ります。一方、仕事も以前に比べ時間的に余裕ができるようになりました。 そして、スマホアプリも活用しながら勉強時間を週20時間以上確保し、その中で短⇔論ハイブリッド講義と短答答練を回し、その復習をするというリズムで勉強をするようにしました。すると、成績が上がり始め、3回の短答式全国公開模試ではすべて合格点がとれ、さらにその年の短答式試験は予定通り合格できました。TACの「上級短答本科生Web通信」を受講するというこの年の作戦で、ここまではうまくいきました。

TACの講師、教材、カリキュラムでよかった点

 短答式試験に合格した2018年の勉強方法は短⇔論ハイブリッド講義と短答答練の演習を1週間(20時間)単位で回すことを基本にしました。そして、そのサイクルを継続できたことが実力アップに最も効果があったと思います。膨大な量を覚えてナンボの短答式試験の勉強は毎日少しづつ覚えていくしかないのですが、いくら覚えても忘れての繰り返しです。私の場合、週に20時間以上やらないと覚える量より忘れる量の方が多く、これに気づかせてくれた小松先生に本当に感謝しています。 短答式試験では条約と不競・著作も実は悩みの種でした。しかし、「上級短答本科生web通信」に含まれている「条約・不著攻略講義」で結構あっさり解決しました。短答式試験では合わせて20点中17点取れました。この科目は小松先生が講義で言われていた通りにするだけで十分だと思います。具体的には短答答練+過去問5年分を3回くらい回しただけで、パリ条約とPCTのところは講義を3回以上繰り返し聞いたと思います。
 2018年の論文式試験対策は短答式試験後から開始し、論文式全国公開模試を2回受けました。しかし、思うように成績が伸びず、本試験でも題意把握ミスを多発し不合格でした。 2019年は最終合格に向けTACの「論文集中本科生Web通信」を受講しました。身に付けた短答知識を落とさないことと勉強のペースメーカーとして小松先生の短⇔論ハイブリッド講義を2年連続で受講しました。ほとんど昨年と同じ講義だろうと思って始めたのですが、法改正や前年に気づかなかった点など新たな発見が毎回あり、条文の要件効果の理解が深まって有効でした。講義の合間の余談も前年とは違う話が多数含まれていて、小松先生は私のように2年連続で聞いている受講生を飽きさせない工夫をされているのかなと思いました。
 また、論文解法マスター講義(現:基本講義(論文編))ではこれまで10年間論文の書き方をわからずにやっていたことを知りました。 論文式試験に向けた具体的な1週間(20時間)の勉強法としては、毎週の短⇔論ハイブリッド講義の受講と答練を本番と思って受け、その復習、翌週の答練の予習、そして、勉強の合間に論文解法マスター講義補助レジュメの趣旨や判例を覚えることを1サイクルとして回しました。 しかし、論文基礎答練、論文応用答練まではよかったのですが、論文的中答練から論文式全国公開模試では合格点はほとんど取れず、題意把握ミスは依然として頻発する状態で、論文式試験では特許法の解きなれた問題について題意把握ミスによる重要項目漏れが響き不合格でした。

オリジナル学習法

 2020年の課題は題意把握ミスをなくすこと、筆力をあげること、さらに意匠法の改正法対策と考えました。そこで、TACの「上級論文本科生Web通信」を受講しました。 論文試験に向けた具体的な1週間(20時間)の勉強法としては、昨年と同様、答練を本番と思って日曜日の午前10時から開始、その復習、翌週の答練の予習、そして、勉強の合間に論文要点集の趣旨や判例を覚えることを繰り返しました。また、次週の答練の科目をメインにして、その科目を1週間で一巡するようにしました。 週に20時間の勉強時間を確保することが習慣になってくると朝5時に起きて出勤までの時間に勉強することが多くなりました。頭が冴えて効率よく勉強ができる朝のうちに前日よくわからなかったことの復習をしたり、項目列挙型の問題を解くことに使いました。 あらかじめ論文要点集の趣旨などを音読してスマホに録音しておき、出勤途中に繰り返し聞いたりしましたが、移動中に集中して聴くのは私はあまり向いていないのか手間の割に効果は薄かったです。録音作業のために音読したことの方が効果があったようです。移動中は音楽などを聞いてリラックスした方がよかったみたいです。
 題意把握ミスの最大の要因はインプット不足です。これを失くすために取り組んだことは自分の知識の弱いところを見つけ出し集中的に補強することでした。これは週20時間の勉強時間の確保と並んで2020年の最も重要なテーマです。よくミスするところとしては私の場合、特許法では29条1項各号や、判例のインクタンク事件のあてはめ、意匠法の類比判断、商標法では3条と4条1項各号のあてはめ等です。これらは過去問で頻出ですし、2020年論文式試験にも出題されました。このようなよくミスをする条文の問題はどの方向から聞かれても書けるようになろうと、いろいろなパターンの問題を探して繰り返し解くようにしました。受験期間が長いため、こういう問題を探すのは苦労しませんでした。 インプットがしっかりできてくると自然に書くスピードも上がり結果として筆力が上がってきたのですが、私は答案構成に時間をかけないようにするため、答案構成用紙に書くのは時系列図くらいにし、下書きのような構成は極力書かないようにしました。インプットができてくると自然に下書きは必要なくなってくるという方が正確かもしれません。
 また、私はボールペンだと強い筆圧で書く癖があり、毎年論文試験が近づいてくると右手首の腱鞘炎の痛みとの戦いも発生していたのですが、筆記具を万年筆に替えることで腕の疲れや痛みが軽減され、筆力アップにもつなげることができました。

直前期の学習方法

 論文式試験の直前はひたすら過去問や答練の復習をやっていました。項目列挙型の問題なら「規範-あてはめ-結論」、趣旨系の問題なら「原則―しかしーそこで」の流れが正確に想起できるかを繰り返しました。判例は小松先生の事前の予想を信じインクタンク事件のみ抑えていたのですが、その通り的中でした。ありがとうございました。 また、意匠法の改正については条文と青本をいくら読んでも理解ができなかったため、特許庁のHP等で情報集めをしましたが、ぎりぎりまで十分な対策ができず困っていました。コロナで4ヵ月論文式試験が延期になってくれたおかげもあり、TACにわからないことを何度も質問メールをし、教えていただきました。その節はありがとうございました。本試験会場で意匠法1問目の改正法ずばりの問題を見た時は一瞬ぞっとしましたが、何とか解くことができました。
 口述試験対策は、論文の発表まではほとんど何もしていなかったため、残された期間でどんな対策をするのがいいのかわからずかなり焦りました。しかし、それほどあれこれできるわけもなく実際にやったのはTACの口述試験バイブルと口述試験過去問集の音読を繰り返すことでした。試験の1週間前の口述模試では結果はボロボロで惨憺たるものでしたが、試験官の先生方から励ましてもらい、当日の緊張感が和らいだと思いますが、やはり受験仲間が欲しかったです。

受験期間が長くなった人へ

 今、振り返ってみると、私の場合、2018年~2020年の3年間に行った勉強方法がすべてだったように思います。そして、私の場合「週20時間以上の勉強時間の確保が必須である」ということに気づけなかったことが受験期間が長期化した最大の要因かなと思います。 初めから週20時間の勉強時間を確保して取り組んでいたらもっと早く合格できていたのかもしれません。今さらですが・・・。 私のこの体験記が受験期間が伸びてどうすればいいか悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。

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