2018年(68回)税理士試験も

TACはズバリ的中!

TAC講師陣が徹底分析
税理士試験を振り返り、傾向を語る

第68回税理士試験を振り返る

本年も真夏の3 日間、税理士試験が行われました。TACでは今年度も対策を行った多くの論点で「ズバリ的中」を実現することができましたが、ここで今年度の本試験を振り返り、その特徴点や傾向についてTAC講師陣に伺いました。今回は簿記・財表・法人・所得・相続・消費の6科目の講師にインタビュー。税理士受験生の方は必見です!

【簿記論】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕問2 全国公開模試〔第一問〕
〔第一問〕問2⑸ 実力完成答練 第1回〔第二問〕3 解答要求①
〔第二問〕問1 直前予想答練 第3回〔第二問〕
〔第二問〕問2 実力完成答練 第4回〔第三問〕
〔第二問〕問3 実力完成答練 第6回〔第二問〕問4
〔第三問〕 実力完成答練 第5回〔第二問〕問4
直前予想答練 第1回〔第三問〕
全国公開模試〔第三問〕
実力完成答練 第2回〔第三問〕
実力完成答練 第1回〔第三問〕
実力完成答練 第6回〔第三問〕

【簿記論】坂根 正哉 講師 インタビューをチェック!

「全体の印象」

有我 それでは、簿記論について、坂根正哉先生に伺います。今年の本試験ですが、全体の印象はどうでしたか?

坂根 全体の印象ですが、ボリュームは多く、内容も比較的解きにくい問題がほとんどであったため、全体的に点数が伸びにくいという印象です。第一問・第二問は、すべてを解き切ることはできないため、取捨選択が必要でした。なお、TAC で学習した内容が多数出題されたので、難易度が高くない箇所は十分得点できたかと思います。第三問は、昨年の本試験と同様の出題形式でしたが、素直に得点に結びつくところは少なく、各論点の中でも得点しやすい部分を探しながら解き進めることができたかがポイントです。

「個々のポイント」

有我 各問についてですが、第一問はいかがでしたか?

坂根 第一問は個別問題2題の出題でした。問1は一般商品売買における会計処理の理解が問われました。推定部分は難しくなかったため積極的に得点したい箇所です。推定以外では問題文の指示の読み取りが難しい部分もありました。 問2は本支店会計が問われていました。見慣れない資料の与えられ方でしたが、丁寧に処理を進めていけば解答を得られます。差額で金額を算定するものも多かったため、時間のかかる問題でした。

有我 どちらもボリュームのある問題でしたね。では第二問はいかがでしたか?

坂根 第二問は個別問題3題の出題でした。問1は割賦販売、問2は転換社債型新株予約権付社債の相対問題、そして問3はのれんを含めた減損会計が問われていました。問1は全体的に基本的な内容が問われていました。問2や問3は会計処理の判断に迷う部分もありますが、問2では発行者側、問3では各資産グループの減損損失など基本的な内容も問われていたため、ここで基礎点を確保したいですね。

有我 問1を中心に正解出来たかがポイントですね。では、第三問はいかがでしたか?

坂根 第三問は、全体的なボリュームは多く、判断に迷う指示もかなりありました。今まで解答できていた論点で手が止まることもあったと思われます。また、答案用紙の記入方法が独特なことも特徴でした。今回は論点ごとに適切な取捨選択を行うことができれば、十分に解答時間は確保できるでしょう。特に賞与引当金勘定や投資有価証券売却損・売却益など、集計の少ない箇所を確実に得点することにより、合格点を積み上げていく必要がありました。

「合格ライン」

有我 では最後に、合格ラインをお聞きしたいと思います。今年の本試験においてはどの程度出来ていれば合格レベルに達していると考えられますか?

坂根 第一問は6 ~ 8 箇所程度、第二問は8 ~ 11 箇所程度、第三問は9 ~ 12 箇所程度正解すると、TAC 予想配点での個々の合格ラインは第一問が12 ~ 15 点、第二問が14 ~ 18 点、第三問が18 ~ 22点となります。これを基準にすると合格ラインが44 ~ 54 点、合格確実ラインが55 点になるかと思います。

【財務諸表論】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕1⑶ 全国公開模試 〔第二問〕問2
〔第一問〕2⑷ 実力完成答練 第6回〔第二問〕2 
〔第二問〕1 全国公開模試 〔第一問〕問3
〔第二問〕3 実力完成答練 第2回〔第一問〕1⑶
〔第三問〕1⑴ 実力完成答練 第2回〔第三問〕1⑴
〔第三問〕1⑶ 直前予想答練 第2回〔第三問〕1⑷②
〔第三問〕3 直前予想答練 第1回〔第三問〕4
〔第三問〕4 実力完成答練 第2回〔第三問〕6
〔第三問〕5 実力完成答練 第5回〔第三問〕7
〔第三問〕6 実力完成答練 第3回〔第三問〕8
〔第三問〕7 実力完成答練 第2回〔第三問〕10
〔第三問〕8 全国公開模試 〔第三問〕10
〔第三問〕9 実力完成答練 第3回〔第三問〕11⑶
〔第三問〕11 実力完成答練 第5回〔第三問〕16

【財務諸表論】大久保 友理 講師 インタビューをチェック!

「全体の印象」

有我 本試験問題の難易度とボリュームはいかがだったでしょうか?

大久保 本年度の問題は、第一問、第二問の理論問題が6枚、第三問の計算問題が9枚となりますので、理論のボリュームがやや多かったといえます。 第一問は、「純資産及び連結会計」からの出題でした。全体として難易度の高い問題が多く出題されていましたが、記号選択問題等である程度得点を伸ばすことができると思います。 記号選択などの基本問題を確実に解答し、記述問題で部分点が拾える問題を確実に得点に繋げられたかどうかがポイントになります。 第二問では、「割引計算」からの出題でした。当該論点については十分な対策ができていた受験生も多かったと思います。具体的には、キャッシュ・フローの見積り、割引率、保有目的別評価、負債のパラドックス、退職給付債務の期間帰属方法が出題されていました。 記号選択や用語記入等の基本問題を確実に解答し、期間定額基準の説明等の部分点が拾える問題を得点に繋げられたかどうかがポイントになります。 第三問は、商業が出題されましたが、ボリューム・難易度ともに標準的な内容だったといえます。基本論点からの出題も多かったため、そのような論点を確実に解答することができたかがポイントとなるでしょう。

有我 理論問題・計算問題の出題は、どのような傾向となっていたでしょうか?

大久保 理論問題は、全体として難易度が高く、得点できる箇所が限られていました。得点可能な箇所を確実に得点し、論述問題については、解答スペースを無理に埋めようとはせずに、端的に解答し、計算問題に十分な時間を確保することが重要であったと思います。 計算問題は、商業及び注記が出題されました。基本論点が多く出題された問題でしたが、解答スペースから表示科目を推定する必要があるため解答しづらい問題でした。 ケアレスミスを防ぎ得点可能な部分を確実に解答できたかどうかがポイントになります。

「個々のポイント」

有我 具体的な出題論点は、次の表のようになるわけですが、各論点のポイント について簡単に説明してください。

大久保 第一問については、1⑴から⑸及び2⑴から⑶は、記号選択であったため、5箇所くらいは得点出来た受験生が多かったようです。1⑹及び2⑷は、部分点が拾えていた受験生も多かったようです。 第二問については、1の空欄補充は、3箇所くらいは得点出来た受験生が多かったようです。2は、得点できた受験生が少なかったようです。3は、部分点が拾えていた受験生も多かったようです。4の記号選択は、得点できた受験生が多かったようです。5及び6は部分点を確保出来た受講生が多かったようです。 第三問については、基本論点が多く出題されており、十分に得点を伸ばすことができる問題でした。特に、現金及び預金、金銭債権に関する事項、有形固定資産に関する事項、借入金に関する事項、諸税金に関する事項、注記は平易な問題であったため、解答出来ている受験生が多かったようです。

「合格ライン」

有我 受験生の方の出来具合を考慮した上で、合格ラインをお聞きしたいと思います。先ほど挙げて頂いた論点のうち、どの程度出来ていれば合格レベルに達していると考えられるでしょうか?

大久保 第一問については、1⑴から⑸で8点、1⑹で1~2点、2⑴から⑶で2~4点、2⑷で2点、合計で13 ~ 16点程度を得点することが必要と思われます。 第二問については、1で3~4点、2で0点、3で2点、4で1点、5で1点、6で3~4点、合計で10 ~ 12 点を得点することが必要と思われます。 第三問については、基本事項を確実に得点したうえで、34 点以上を確保することが必要でしょう。 上記内容を踏まえると、本試験問題での合格ラインは、第一問が13 ~ 16 点、第二問が10 ~ 12 点、第三問が34 ~ 37点程度になると思われます。ボーダーラインが57 ~ 65 点程度、合格確実ラインが66 点程度になると思います。

【法人税法】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕 理論ドクター
〔第二問〕 実力完成答練 第3回〔第二問〕
実力完成答練 第5回〔第二問〕
直前予想答練 第1回〔第二問〕
直前対策補助問題 第1回
直前対策補助問題 第7回
全国公開模試〔第二問〕

【法人税法】松田 好孝 講師 インタビューをチェック!

「全体の印象」

有我 法人税について松田先生に伺いましょう。本年度の問題のボリュームと難易度はどうでしたか?

松田 今年の本試験は近藤試験委員になって2回目の本試験となりましたが、前回の本試験と同様に理論・計算を合わせれば2時間の試験としては極端に多くも少なくもなく、かなり考えられたボリュームであるという印象を受けました。ボリュームで圧倒するのではなく、個々の論点を正確に覚えているか、理解しているかをしっかりと試験したいという試験委員の意図が込められていたように感じます。 そして理論の印象ですが、昨年の出題傾向と同様に個別理論が中心として出題されており、ボリューム的には多くはなく、また、難易度としても高くはないと思いますが、その分正確な記載が求められていると言えるでしょう。この出題傾向は2年連続となるので、今後もこの出題傾向が継続する可能性が高いと思います。計算についても昨年同様の個別問題の出題となっていますが、こちらは理論に比べるとボリュームもあり、また、問題文をよく精査したうえで個々の論点を正確に処理しなければならない、かなり難易度の高い問題となっています。したがって、難しい部分はある程度割り切って飛ばしたうえで、解答できるところをミスなく得点していくことが求められると言えるでしょう。

有我 そうですか、それでは今年の本試験の合否を分けるとすると、どのあたりがポイントとなりそうですか?

松田 そうですね、今年は理論が個別問題だったので、理論については満遍なく正確な記載をすることにより確実に得点をすることができたかがポイントになるでしょう。また、計算については問1の役員給与のうち同族会社や役員等の判定など得点をしやすいところ、問3の完全支配関係の判定や譲渡損益調整資産、問4の別表5(一)の記載などで、ミスなく得点できたかどうかがポイントになると思います。なお、問1~問3でそれぞれ部分的にかなり難易度が高い論点があるので、その部分は正解をしていなくても問題はないと思います。

「個々のポイント」

有我 では次に、個々の論点についてポイントを挙げながら伺いたいと思います。次頁の出題項目の表を参照しながら、説明をお願いします。

松田 まず理論ですが、今年は2題出題されましたが、問1、問2ともに個別理論が中心となるので、正確な記載が求められるでしょう。特に欠損金はAランク理論の中でも特に重要度が高い理論と位置付けられていた理論なので、かなり正確な記載が求められると思います。 計算については、問1の34 条1項の損金不算入額と34 条2項の損金不算入額、問3の完全支配関係の解消や圧縮記帳と譲渡損益調整資産の関係などの難しい論点にはあまり時間をかけずに他の論点でいかに得点できたかがポイントとなるでしょう。

有我 講師としてぜひ解答して欲しい論点と実際の受験生の解答で、異なっている論点はありますか。

松田 そうですね、理論の問1の評価損が認められる事実については物損等の事実に時間をかけるあまりに会社更生法等や民事再生法等などが手薄になってしまったという声や、逆に物損等の各資産の評価損計上事実を正確に記載できなかったという声を聞いています。また、青色欠損金の繰越控除については再編や解散などの応用理論対策に気を取られたあまりに、基本的な内容である損金算入限度額や適用要件について正確性に欠けてしまったとの声も聞いています。 計算についてはあまり相違がないように思いますが、問1の給与関連の資料に圧倒されてしまい、動揺して問2以降でいつもなら取れる論点を落としてしまったとの声を聞いています。

「合格ライン」

有我 では、最後に、合格ラインをお聞きしたいと思いますが、出題論点のうち、どの程度できていれば合格ラインに達しているといえるでしょうか?

松田 合格ラインの検討としては、理論については問1、問2ともに正確な解答が必要となります。なお、問1 の物損等の事実についても一語一句正確にとは言わないものの、各資産についてある程度正確に記載していることが求められでしょう。 計算については、毎年繰り返される話ではありますが、難しい部分にはあまり時間をかけず、それ以外で取れる部分をしっかりと見極め、ケアレスミスをなく確実に得点できたかどうかがポイントとなります。具体的には、次頁の表の◎、○を取れたかどうか、ということになるでしょう。 最終的には、理論はできる限り得点し、計算ではケアレスミスをできる限りしないで得点をすることで、合計点で68 点以上ならば合格可能性があり、82 点以上ならば合格可能性が高い、と考えます。

【所得税法】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕問1 実力完成答練 第5回〔第一問〕
〔第一問〕問2 全国公開模試〔第一問〕
〔第二問〕 実力完成答練 第6回〔第二問〕
実力完成答練 第3回〔第二問
直前予想答練 第1回〔第二問〕
全国公開模試〔第二問〕
実力完成答練 第2回〔第二問〕
実力完成答練 第4回〔第二問〕
全国公開模試〔第二問〕
実力完成答練 第5回〔第二問〕
実力完成答練 第4回〔第二問〕

【所得税法】信澤奈津美 講師 インタビューをチェック!

「全体の印象」

有我 所得税法につきまして、信澤先生にお話しいただきます。本年度の試験問題のボリュームと難易度はいかがでしたでしょうか?

信澤 まず、ボリュームについてですが、理論はボリュームが少なく、計算はボリュームが多く、全体的には標準的なボリュームの問題でした。 次に、難易度についてです。理論の挙げるべき解答の柱は、想定ができたのですが、思いのほか解答量が少なかったため、戸惑った受験生も多かったようです。 また、計算に関しては、2問形式で総合計算問題が2題出題されましたが、2問とも昨年と同様に難易度はやや高く、できるところをケアレスミスなく解答出来たかどうかがポイントになりそうです。

有我 ということは、全体的なボリュームは標準で、また、昨年と同様に難易度のやや高い問題であったということですね。 次に出題傾向の変化はあったのでしょうか。

信澤 理論に関しては、昨年とは違い、以前の2題形式に戻りましたので、昨年と比べて出題の形式には変化があったと言えます。解答の柱は、個別理論が中心ですので、出題傾向は昨年と大きな変化はないと言えます。 計算に関しては、総合計算問題が2題の出題でしたので、昨年と大きな変化はないと言えます。

「個々のポイント」

有我 では続きまして、個々のポイントについてお聞きします。実際に出題された論点は、次頁の表のようになるわけですが、その論点のポイントについて簡単に説明してください。

信澤 第一問の問1については、青色申告者の記帳義務、帳簿書類の保存義務、添付書類を問う内容でした。 この理論は、個別理論をベースに該当する箇所の柱を挙げていく必要がありました。 また、第一問の問2については、損益通算制度の概要と計算順序について問う内容でした。 この理論も、問1同様、個別理論をベースに該当する箇所の柱を挙げていく必要がありました。 但し、問題文で解答を要しない項目が列挙されていましたので、その項目を除外して解答する必要がありました。 次に、第二問については、2題とも判断が迷うような資料が多く与えられている問題で、難易度はやや高かったです。その上で、いかにケアレスミスをせず、基本項目でどれだけ得点を積み上げられたかがポイントになりそうです。

有我 理論の該当箇所を触れることができて、計算についてどれだけ確実に得点できたかがポイントになりそうですね。

「合格ライン」

有我 では、最後に、合格ラインをお聞きしたいと思いますが、どの位出来ていれば合格レベルに達しているといえるでしょうか?

信澤 まず、第一問の問1については、記帳義務、保存義務、添付書類にそれぞれ区分けして解答できたかどうか、また、その内容が書けているかどうか、問2については、損益通算の制度と計算順序について、解答を要しない項目を除いて解答できたかどうかがポイントになるのではないでしょうか。 次に計算については、先程も話したように、基本項目で確実な得点をし、基礎点を確保することが必要でしょう。

有我 それを具体的に点数でいうと、何点となるのでしょうか。

信澤 合格ラインが第一問30 点、第二問28 点、合格確実ラインが第一問42点、第二問38 点程度になるのではないでしょうか。

【相続税法】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕問1 実力完成答練 第5回〔第一問〕問2
直前予想答練 第2回〔第一問〕問2
〔第一問〕問2 実力完成答練 第2回〔第一問〕問2
〔第二問〕3 ⑵ 実力完成答練 第4回〔第二問〕3 ⑷
〔第二問〕3 ⑹ 実力完成答練 第4回〔第二問〕3 ⑸
〔第二問〕3 ⑻ 実力完成答練 第1回〔第二問〕3 ⑹
〔第二問〕3 ⑾ 実力完成答練 第4回〔第二問〕3 ⑻
〔第二問〕6 直前予想答練 第2回〔第二問〕6
全国公開模試〔第二問〕7 ⑶

【相続税法】田辺 佑輔 講師 インタビューをチェック!

「全体の印象」

有我 相続税法の田辺先生にお話しいただきます。本年度の試験問題のボリュームと難易度はいかがでしたか?

田辺 理論については例年どおり二問形式の出題でした。答案用紙も全体で6枚与えられたうち、問1が1 枚目から3枚目まで、問2が4枚目から6 枚目と、記述場所が指定されていました。理論は50 点満点ですが、問1・問2の配分はおそらく25 点ずつと思われます。二問ともTACの予想A・Bランクからの出題であったため、解答範囲に迷うことはほとんどなかったのではないでしょうか。ただし、解答量は多くなってしまうことから、計算問題と合わせた時間配分が合格するための一つのポイントとなるでしょう。 計算については、昨年度同様、未学習論点がほとんど出なかったため、難易度は易しかったといえるでしょう。また、ボリューム的にも70 分あれば納付税額まで求められる標準的な分量だったのですが、理論の解答量を考慮すると計算にそれ程時間は使えなかったと推察しますので、最後まで完答できた方は少ないのではないでしょうか。

有我  試験傾向に何か変化はありましたか?

田辺 理論については、平成18 年度以降必ず出題されていた事例問題が今年は出題されずに、問1が応用問題で問2が個別問題でした。問1については、応用問題といっても何について記述すればいいのかはすぐわかる問題だったので、両問とも解答は導き易いものでした。 計算の傾向は昨年と全く同じで、基本論点の精度を問う問題でした。

「個々のポイント」

有我 続きまして、個々の論点のポイントについて説明してください。

田辺 はい。まず、理論の問1についてですが、「みなし個人」全般について広く問う問題でした。「人格のない社団等・持分の定めのない法人」と「受益者等が存しない信託」については、予想上位の理論だったため、正確に記述して点を稼いで欲しかったところです。また、今年の改正論点である「特定一般社団法人等に対する課税」が早速出題されました。特定一般社団法人等がみなし個人であることには気付いたものの、規定を覚えて本試験に臨んだ人は多くはないと思います。理論マスターどおりに記述することはできなくても、法66 条の2第1項だけでも自分の言葉で対応できれば、かなり有利になったでしょう。 理論の問2も、今年の改正論点が出題されました。「小規模宅地等の特例」は、多くの受験生がしっかり覚えてくれたと思いますが、今回問われた「特例対象宅地等の用語の意義」まで押さえていた受験生は少ないのではないでしょうか。そういう意味では努力を惜しまずにコツコツ暗記に励んだ人が報われる出題だったといえるでしょう。 計算については、解答欄に迷う箇所があったりと、いつもの答練と勝手が違って解きづらいと感じた人も多かったと思いますが、難易度が高くなかったため総じて落ち着いて解答することができたのではないでしょうか。例年お伝えしていることですが、ケアレスミスをどれだけ防ぐことが出来たかが合否を分けるポイントになるでしょう。ボリュームの多い理論に時間をかけ過ぎずに、計算を解く時間をしっかり確保できたかどうかも重要だったと考えています。 また、問題文の最初に、例年にはあまり見かけないような解答上の指示がありました。読み飛ばすことなく、指示に則った解答をしてほしかったですね。

有我 受験生の出来と、講師から見た出来てほしい論点に違いはありますか?

田辺 ほぼ違いはないと思います。理論は、問2の用語の意義以外の予想A・Bランク理論を記述してしっかり得点し、それ以外は白紙にはしないで自分の言葉で作文して対応してもらえれば充分です。計算は、未学習論点が出題されなかったので、飛ばしたり後回しにしたりすべき箇所がありませんでした。制限時間内に最後まで終わったかどうかではなく、一点でも多く正確に点を取ることができた人が合格に近いと言えます。

「合格ライン」

有我 では最後に、受験生の出来を踏まえた上で、合格ラインをお聞きしたいと思いますが、どの程度出来ていれば合格レベルに達していると言えるでしょうか。

田辺 そうですね。理論の問1は、「人格のない社団等・持分の定めのない法人」と「受益者等が存しない信託」を正確に記述した上で、「特定一般社団法人等」は、法66 条の2第1項については作文で記述できていればいいと思います。問2も、作文で題意を捉えた解答ができていれば合格ラインに達することができるでしょう。 計算は、落としてはいけない論点ばかりでしたが、全部やり切る時間はなかったと思いますので、ミスなくどれだけ得点できたかが合否の分かれ目となるでしょう。

有我 それを具体的に点数でいうと、何点となるのでしょうか。

田辺 合格確実ラインは、第一問が40点、第二問が40点、また、ボーダーラインは、第一問が26点、第二問が34点位になるものと思われます。

【消費税法】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕問1⑴ 実力完成答練 第3回〔第一問〕問1 問2
直前予想答練 第1回〔第一問〕問2
補助問題 第4回〔第一問〕問1【設問2】
〔第一問〕問1⑵ 補助問題 第2回〔第一問〕問2
理論ドクター
〔第一問〕問2⑴ 実力完成答練 第4回〔第一問〕問1
全国公開模試〔第一問〕問1 ⑷
〔第一問〕問2⑶ 補助問題 第2回〔第一問〕問1
〔第一問〕問2⑷ 直前予想答練 第1回〔第一問〕問3⑴
〔第二問〕問1 前提資料4 実力完成答練 第3回〔第二問〕前提資料5
〔第二問〕問1〔資料〕6 付記事項⑵ 実力完成答練 第3回〔第二問〕資料2 付記事項⑶
〔第二問〕問1 〔資料〕7 補助問題 第1回 資料5
〔第二問〕問2 前提資料5 補助問題 第4回〔第二問〕
〔第二問〕問2 〔資料〕1 補助問題 第3回〔第二問〕問2〔資料〕1
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項⑶ 補助問題 第4回〔第二問〕〔資料〕6 ⑹
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項⑺ 補助問題 第4回〔第二問〕〔資料〕6 ⑾
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項⑻ 全国公開模試〔第二問〕
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項⑾② 実力完成答練 第1回〔第二問〕③
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項⒀⒁ 直前予想答練 第2回〔第二問〕〔資料〕4 ⑿⒁
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項⒁③ 実力完成答練 第1回〔第二問〕ハ
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項⒄② 実力完成答練 第1回〔第二問〕⑨
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項⒆ 補助問題 第3回〔第二問〕⒅
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項(22) 直前予想答練 第2回〔第二問〕付記事項⒅
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項(24) 直前予想答練 第2回〔第二問〕付記事項(24)②
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項(25)①④ 補助問題 第2回
補助問題 第2,3回 付記事項⒇①②④
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項(25)② 実力完成答練 第2回〔第二問〕〔資料〕2付記事項⑴③ハ
〔第二問〕問2〔資料〕4 付記事項(27) 直前予想答練 第2回〔第二問〕〔資料〕4 付記事項(22)

【消費税法】坂井 俊亮 講師 インタビューをチェック!

「全体の印象」

有我 消費税法につきまして、坂井先生に伺いましょう。本年度の試験問題のボリュームと難易度はいかがでしたでしょうか。

坂井 本年度は、理論・計算ともに2題形式でした。 まず、理論についてですが、問1は応用理論が2題出題されており、問2は与えられた事例において行うべき手続きを回答させるという例年にはなかった形式の事例理論が4題出題されました。なお、解答については、的確に、かつ、簡潔に作成していく必要があったかと思いますが、特に問2については、答案用紙のスペースに惑わされることなく、また分からない箇所に固執することなく、要領よく解答を進めていく必要があったかと思います。 次に、計算についてですが、問1が法人の簡易課税の問題、問2が法人の原則課税の問題でした。問題文の言い回しなどに特徴的なところはありましたが、特に問1については、ボリュームも多くなく、難易度も高くないため、高得点を確保できる問題でした。問2に関しても難易度は高くないため、さほど悩むことなくスピーディーに、確実に基礎点を確保したい問題でした。

有我 次に、試験傾向は例年と比べて大きく変わりましたか?

坂井 理論については、毎年出題形式は変わりますが、本年度は応用理論と事例理論の組み合わせであり、特に問2については、難易度が高く、また、受験生にとってあまり見慣れない手続き関係が問われました。 計算については、出題形式は例年と変わらず総合問題が2題出題されましたが、基礎論点から出題されているため、解き易いと感じた方が多かったのではないでしょうか。

有我 最近のタイムリーな話題が出題される傾向にありますが、今年はいかがでしたか。

坂井 本年度も近年の改正項目が出題されており、タイムリーな話題が出題されていました。理論では、納税義務に関するもので、特定新規設立法人や高額特定資産の論点が出題されていましたが、重要論点であるため解答できて欲しかったところです。また、同じく理論問題で、輸出物品販売場や電気通信利用役務の提供に関する論点も出題されていましたが、難易度が非常に高かったため、解答が難しかったと思います。 計算では、本試験では初めてリバースチャージ方式を適用する問題が出題されましたが、直前期のテキスト・答練を通じて学習していた内容でした。

「個々のポイント」

有我 では続きまして、受験生の出来具合についてポイントを絞って伺います。 実際に出題された論点は、次頁の表のようになるわけですが、その論点のポイントについて簡単に説明して下さい。

坂井 まず、理論についてですが、問1では、理論体系が問われる出題となっており、幅広い理論からの柱挙げが必要となりましたが、いずれも重要度の高い理論であったため、確実に点数を取ることが必要となります。問2では、⑴及び⑵については、受験生の対応が難しい論点であったため、合否に影響を及ぼさない問題ではないかと思われます。⑶及び⑷については、学習していた論点でしたので、少しでも点数を確保しておきたい問題でした。 次に計算についてですが、問1は法人の簡易課税でした。それほど難しくなかったため、納付税額まで算出した上で、高得点を確保したい問題であったと思います。問2は法人の原則課税でした。問1と同様に、一部を除き基本論点が中心であったため、基本的な部分をミスすることなく確実に得点できたかどうかがポイントになります。

有我 受験生の出来具合として、どの部分についてどのような間違いが多かったのでしょうか。

坂井 理論の問2については、⑴及び⑵は多くの受験生が解けなかったようです。

「合格ライン」

有我 では最後に、受験生の出来を踏まえた上で、合格ラインをお聞きしたいと思いますが、先程挙げていただいた論点のうち、どの位出来ていれば合格ラインに達しているといえるでしょうか。

坂井 計算の第二問については基本論点を確実に得点することが大切となり、問1の納付税額まで合わせられているとアドバンテージになると考えられます。

有我 それを具体的に点数でいうと、何点となるのでしょうか。

坂井 合格確実ラインは理論が35 点、計算が44 点程度、ボーダーラインは理論が30 点、計算が40 点程度になるものと思われます。合計では、合格確実ラインが79 点以上、ボーダーラインが70 点程度になるのではないでしょうか。

【酒税法】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第二問〕A 直前予想答練 第1回〔第二問〕
〔第二問〕B 実力完成答練 第4回〔第二問〕
〔第二問〕D 直前予想答練 第1回〔第二問〕
〔第二問〕E 実力完成答練 第1回〔第二問〕
〔第二問〕F 全国公開模試〔第二問〕
〔第二問〕G 実力完成答練 第3回〔第二問〕
〔第二問〕H 実力完成答練 第4回〔第二問〕
〔第二問〕資料9 全国公開模試〔第二問〕
〔第二問〕資料10 実力完成答練 第2回〔第二問〕
〔第二問〕資料11 実力完成答練 第3回〔第三問〕

【固定資産税】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕問1 実力完成答練 第3回〔第一問〕問1
〔第二問〕問1 実力完成答練 第1回〔第二問〕問1
実力完成答練 第3回〔第二問〕問1
全国公開模試〔第二問〕問2
直前予想答練 第2回〔第二問〕問2
〔第二問〕問2 実力完成答練 第3回〔第二問〕問2
実力完成答練 第4回〔第二問〕問2

【住民税】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕問1 実力完成答練 第2回〔第一問〕
直前予想答練 第1回〔第一問〕
実力完成答練 第3回〔第一問〕
〔第一問〕問2 実力完成答練 第1回〔第一問〕
〔第二問〕 全国公開模試〔第二問〕
直前予想答練 第1回〔第一問〕
実力完成答練 第2回〔第二問〕

【国税徴収法】の的中実績

本試験問題 TAC予想問題
〔第一問〕問1 実力完成答練 第4回〔第一問〕1⑵
〔第一問〕問3 実力完成答練 第3回〔第一問〕
〔第二問〕 全国公開模試〔第一問〕1⑵


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