FP(ファイナンシャルプランナー)2級の
合格率は実施機関で異なる!数字を比較

FP(ファイナンシャルプランナー)2級合格率は実施機関で異なる!数字を比較

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は、日本FP協会と金融財政事情研究会で実施されるため、合格率もそれぞれ異なります。ただし、どちらにするか選ぶ際は、試験内容も確認しておくことが大切です。

本記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験概要や合格率推移を紹介します。

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FP(ファイナンシャルプランナー)
2級はどんな試験?

FP(ファイナンシャルプランナー)2級はどんな試験

FP(ファイナンシャルプランナー)2級とは、国家資格である2級FP技能士を取得するための試験です。入門的な位置づけである3級と比べ、2級はより実践的で仕事や暮らしに役立つ資格とされています。

試験を実施しているのは、日本FP協会と一般社団法人 金融財政事情研究会の2団体です。ここからは、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験概要や合格基準について詳しく解説します。

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験概要

まず、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の受検資格として以下のいずれかに該当することが定められています。

・3級FP技能検定の合格者
・2年以上のFP(ファイナンシャルプランナー)実務経験を有する者
・日本FP協会認定のAFP認定研修を修了した者

また、2級FP技能士を取得するため、学科試験(マークシート形式)と実技試験(記述形式)の両方に合格しなければなりません。試験時間は、学科試験が120分、実技試験が90分です。学科試験と実技試験は同日実施されます。

◎日本FP協会「3級・2級FP技能検定 試験要綱」
◎一般社団法人 金融財政事情研究会「ファイナンシャル・プランニング 技能検定 受検資格と申請方法」

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格基準

FP(ファイナンシャルプランナー)2級学科試験の合格基準は、日本FP協会、金融財政事情研究会はともに60点満点中36点以上です。一方、実技試験の合格基準は、日本FP協会が100点満点中60点以上、金融財政事情研究会が50点満点中30点以上とされています。

満点が異なるためそれぞれ基準点は異なりますが、いずれも6割以上の点数が合格基準の目安です。

出典:◎日本FP協会「3級・2級FP技能検定 試験要綱」
◎一般社団法人 金融財政事情研究会「ファイナンシャル・プランニング 技能検定 2級」

FP(ファイナンシャルプランナー)
2級の合格率

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格基準と同じように、日本FP協会と金融財政事情研究会で合格率が異なります。そこで、どちらの試験実施団体で受検するか悩んでいる方は、合格率を参考にして決めることもひとつの方法です。

いずれも年3回同時期に試験を実施しているため、今回は2021年1月・5月・9月でそれぞれの合格率を比較してみましょう。

日本FP協会試験の合格率

日本FP協会試験の学科試験合格率は、2023年1月は56.12%、5月は48.82%、9月は53.54%でした。また、実技試験合格率(資産設計提案業務)は、2023年1月は59.53%、5月は58.61%、9月は52.02%でした。

◎日本FP協会「FP技能士の取得者数及び試験結果データ

日本FP協会のFP(ファイナンシャルプランナー)2級試験では、半数程度の人が学科試験・実技試験をクリアしていることがわかります。

金融財政事情研究会(きんざい)試験の合格率

金融財政事情研究会(きんざい)の学科試験合格率は、2023年1月は29.07%、5月は17.51%、9月は22.75%でした。また、実技試験合格率(個人資産相談業務)は、2023年1月は34.09%、5月は39.76%、9月は41.36%でした。

◎一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果」

きんざいのFP(ファイナンシャルプランナー)2級試験では、学科試験は3割程度、実技試験は4割程度しか合格していませんでした。

FP(ファイナンシャルプランナー)の
合格率を徹底比較

FP(ファイナンシャルプランナー)2級合格率を徹底比較

試験の合格率はその年によって開きがあるケースもあるため、実態を掴むために数年間の推移を確認することも大切です。そこで、ここから日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の過去3年間の合格率推移を紹介します。

また、FP(ファイナンシャルプランナー)2級のレベルがどれほどかを推し測るために、他の級の合格率についても把握しておきましょう。

日本FP協会の過去3年間の合格率推移

日本FP協会における過去3年間の学科試験、実技試験の合格率を以下にまとめました。

         
実施月 学科 実技
(資産設計提案業務)
2023年9月 53.54% 52.02%
2023年5月 48.82% 58.61%
2023年1月 56.12% 59.53%
2022年9月 42.16% 56.55%
2022年5月 49.20% 62.11%
2022年1月 41.51% 56.33%
2021年9月 50.56% 60.26%
2021年5月 55.61% 66.67%
2021年1月 44.02% 71.01%
2020年9月 49.19% 57.37%
2020年5月 中止 中止
2020年1月 41.86% 62.61%

◎日本FP協会「FP技能士の取得者数及び試験結果データ

合格率は、学科試験で41〜56%、実技試験(資産設計提案業務)で56〜71%の間で推移していることがわかります。また、いずれも実技試験の方が高い合格率を示していました。

きんざいの過去3年間の合格率推移

続いて、きんざいの過去3年間の合格率を以下にまとめました。

         
実施月 学科 実技
(個人資産相談業務)
2023年9月 22.75% 41.36%
2023年5月 17.51% 39.76%
2023年1月 29.07% 34.09%
2022年9月 15.75% 41.54%
2022年5月 22.11% 31.44%
2022年1月 19.50% 39.69%
2021年9月 25.46% 42.48%
2021年5月 33.82% 42.81%
2021年1月 23.42% 36.00%
2020年9月 33.10% 33.71%
2020年5月 中止 中止
2020年1月 28.81% 33.13%

◎一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果」

データから、学科試験合格率が15〜33%、実技試験(個人資産相談業務)合格率が31〜42%の間で推移していることがわかります。また、いずれも実技試験の方が合格率が高い結果でした。

FP(ファイナンシャルプランナー)3級の合格率(FP協会)

日本FP協会のFP(ファイナンシャルプランナー)3級の学科試験合格率は、2023年1月で85.25%、5月で88.25%、9月で74.78%といずれも7割を超えています。実技試験(資産設計提案業務)は、2023年1月で88.34%、5月で86.83%、9月で77.67%とこちらもまた、いずれも7割を超えています。

◎日本FP協会「FP技能士の取得者数及び試験結果データ

FP(ファイナンシャルプランナー)3級の合格率(きんざい)

きんざいのFP(ファイナンシャルプランナー)3級学科試験の合格率は、2023年1月で56.00%、5月で54.13%、9月で37.19%と回によって18%も差がありました。実技試験(個人資産相談業務)は、2023年1月で67.56%、5月で61.58%、9月で62.29%と学科試験に比べて、回による差は出ませんでした。

◎一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果」

FP(ファイナンシャルプランナー)1級の合格率(FP協会)

日本FP協会において、FP(ファイナンシャルプランナー)1級は毎年9月に実技試験のみ実施しています。2022年9月は、合格率99.0%で、不合格の方はほとんどいらっしゃいませんでした。

◎日本FP協会「FP技能士の取得者数及び試験結果データ

FP(ファイナンシャルプランナー)1級の合格率(きんざい)

きんざいのFP(ファイナンシャルプランナー)1級学科試験の合格率は、2023年1月で10.38%、5月で3.51%、9月で13.00%と回により大きな差があるのが特徴です。一方、学科試験とは別の時期に実施される実技試験の合格率は、84.59%(2022年10月)、86.07%(2023年2月)、84.80%(6月)で、いずれも8割以上の方が合格されており、2級実技試験よりも高い結果になりました。

◎一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果」

FP(ファイナンシャルプランナー)
2級の合格率を深掘り

2級の合格率を深掘り

3級に比べて難易度が高いため、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験勉強に取り組む前に特徴を捉えておくことが大切です。ここでは、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率にまつわる以下3つのポイントについて、詳しく解説します。

・FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)で合格率が異なる理由
・5種類ある実技科目は合格率で選ぶべきか
・独学でも合格可能な合格率か

FP協会ときんざいで合格率が異なる理由

2023年9月の学科試験合格率で比較すると、日本FP協会のほうが30%以上も合格率が高いです。これには、きんざいの受検者は法人申込(団体申込)の方が多いことが原因の一つと考えられます。
すなわち、法人申込(団体申込)の方は会社の方針で受検することが義務として課せられているため、準備が整わない状態で受検されている方が多いのではと推測されます。
一方、日本FP協会の受検者は個人申込が多く、準備万端の状態で申込まれるので、その差が合格率に出ているのかもしれません。

このように、受検者層が異なるため合格率だけで難易度を判断することはできません。合格率だけを重視するのではなく、実際に問題も確認してからどちらの団体で受検するか決めましょう。

実技の種類は合格率で選ぶべき?

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の実技試験は、日本FP協会1種類、きんざい4種類の合計5種類あります。2023年9月の合格率は、日本FP協会の資産設計提案業務で52.02%、きんざいの個人資産相談業務で41.36%、中小事業主資産相談業務で35.92%、生保顧客資産相談業務で40.17%、損保顧客資産相談業務は60.07%でした。

◎日本FP協会「FP技能士の取得者数及び試験結果データ
◎一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果」

大きくばらつきがありますが、合格率だけで安易に選択しないようにしましょう。各科目で内容や傾向が異なるため、自分の得意分野や、現在もしくは将来携わる業務と関係が深い科目を選ぶことがポイントです。

独学でも可能な合格率?

日本FP協会の場合、2023年9月の学科合格率が53.54%、実技合格率が52.02%であり、それぞれ二人に一人は合格していることになります。この数字は決して低くはなく、独学でも合格は可能です。

しかし、問題の選択肢が多くなる点や応用力が問われる点から、FP(ファイナンシャルプランナー)3級に一発合格できた人でも相応の学習時間を確保しなければ苦戦することが予想されます。FP(ファイナンシャルプランナー)2級の一発合格を狙うためには、資格取得のための通学やWeb通信講座を検討するとよいでしょう。

FP(ファイナンシャルプランナー)
2級は合格率だけでなく問題も見て判断

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は合格率だけでなく問題も見て判断 

2023年9月実施のFP(ファイナンシャルプランナー)2級試験の合格率は、日本FP協会の学科で53.54%、実技で52.02%でした。一方、金融財政事情研究会(きんざい)が実施した同試験の合格率は、学科で22.75%、実技は個人資産相談業務で41.36%、中小事業主資産相談業務で35.92%、生保顧客資産相談業務で40.17%、損保顧客資産相談業務で60.07%と、一部科目を除き日本FP協会実施試験より合格率が低めの傾向にあります。

実施団体や実技科目により合格率にばらつきが見られますが、そこだけに注目せず問題も見て総合的に判断することがポイントです。問題を見て一発合格に不安を感じたら、予備校で学習する方法も検討しましょう。

まとめ

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験は全部で6科目あり、勉強範囲が広く、級が上がると内容がより実務的になるため効率的な学習することが求められます。

知識がある人とない人とでは明らかに損得の差がつくのが「お金」です。人生100年時代。FPの知識を持つことで、試験の合格はもちろん、お金に対する漠然とした不安を和らげるなど、生活や仕事に必ず役に立ちます。

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