二級建築士試験 合格者座談会
TACで受講し、見事合格された3名の方から合格までのそれぞれのストーリーをお話しいただきました。
二級建築士 合格者座談会 参加者
(左から)
江上 梨華(えがみ りか)さん(二級総合学科本科生 二級設計製図本科生)
岡部 正昭(おかべ まさあき)講師
若林 寧々(わかばやし ねね)さん(二級学科本科生 二級設計製図本科生)
扇田 崇志(おうぎだ たかゆき)さん(二級設計製図本科生)
──(岡部) このたびは合格おめでとうございます。最初に、二級建築士を目指した理由を教えてください。
江上 実家が建設業を営んでいたことから興味を持ってはいました。女性が少ない業界であることをネックに感じていましたが、担当者とお客様との打合せを間近で見ているうちに、私もプランニングがしたいと思うようになり、建築士を目指しました。
若林 大学で建築を学んだものの、自分は設計に向いていないのではと感じ、住宅設備メーカーで営業職につきました。新規部署ということもあり、より顧客の信頼を得たいと考えた時に、営業とはいえ建築の資格が必要ではと考えるようになりました。
扇田 私は建築系の大学から建設会社へ進み、現場監督を経て設計部署へ異動しました。注文住宅を扱うため顧客の信頼感を得るには建築士の資格が大事だと考え、取得を志しました。
──(岡部) 資格学校の中でTACを選ばれた理由や、実際に受講しての感想を教えてください。
江上 資格取得のために建築専門学校に通っていた時、講師からTACの法令集が見やすいと薦められ、実際わかりやすかったです。それで一昨年、学科試験で不合格だった時に、2年目はTACしかないと思いました。前評判通り、授業はわかりやすいし、先生も熱心ですね。理解できるまで手厚くフォローしてもらえました。
若林 私も前回、学科を独学で受験したものの、何もわからないまま試験を迎えてしまいました。そこで学習の仕方から教えてくれる学校を探し、岡部先生のYouTube体験講座を見てわかりやすいと感じたことからTACに決めました。
──岡部 独学の場合にネックとなるのは、建築士試験向けの決定版といえる市販の資料が乏しいところですね。問題集を解くだけでは内容を理解できない部分もあるでしょう。
若林 その点、TACのテキストは0から学べてわかりやすいです。仕事の都合で講義を受けられないときも、振替などのフォロー制度に助けられました。
──岡部 社会人受験は、なにより時間の確保が大変ですから、講義の振替やWEB講義などのフォロー制度を十分に活用するのがカギですね。
扇田 私は勤務先でTACの研修を受けており、身近に感じていました。費用が他校に比べて半額程度と手頃なことも大きな魅力ですね。学科は独学と決めていたものの、製図は業務で手描きする機会がなく、独学では難しいと判断しました。講義では、描く中で疑問が出てくると、先生が最後まで残って解説してくれ、毎回モヤモヤを残さず次に進めるのが良かったです。
──(岡部) 試験勉強中はどのような工夫をしていましたか?
江上 とにかく宿題を毎日やる。毎日2時間、後半ともなると4時間は過去問を解きました。講義動画を観て、さらに前回の分までやっていくようにしました。
──岡部 100点満点の勉強法ですね。江上さんは「確認テストの女王」と言えるほど好成績でしたが、このように繰り返して学習する事が何より大切です。
若林 まず授業で理解し、わからない部分は動画で復習します。理解できたら、問題をひたすら解く。次回授業までに全部理解することを目標に、週ごとに〆切を作ることでスケジューリングが苦手でもいいペースで勉強できたと思います。
──岡部 消化すべき分量が多いので、翌週に持ち越すと学習ペースが崩れがち。TACでは最後の1か月を総復習に充てているので、そこで挽回を目指せますが、できる限り自身のペースを掴んで学習を進めてほしいですね。扇田さんは製図の勉強は、どのようにしましたか。
扇田 製図は描いた数で勝負する分野ですから、回数を重ねて効率的な描き方を身につけました。最初は手順動画を観ても、同じ時間内には収まりません。それでも続けていくうちに、下線の端折り方や2Bの鉛筆でメリハリをつけるといった工夫ができるようになりました。
──(岡部) 実際に試験を受けてみて、感想はいかがですか。学科は去年よりも合格点が上がっており、難易度は低い印象です。
江上 学科は全体的に簡単に感じましたね。
若林 どこかで見た問題が多く、過去問で充分対応できるものでした。
──(岡部) 簡単ということは、総じて他の受験者も解けるわけですから、ちょっとした取りこぼしが許されない内容だとも言えます。設計製図試験はどうでしたか。6月の発表時点では、これまでにない新しい課題と警戒しましたが、本番の出題内容は、比較的簡単なものでした。
江上 授業で難しい問題が多かったため、試験が簡単に感じられたぐらいです。
若林 簡単すぎて、描いた後でヌケやモレがないか疑いました(笑)。プランニングが簡単なぶん、製図力の差が合否につながったと思います。そこで改めてTACの有用さを感じました。というのも、私は筆圧が強いつもりでしたが、先生からは筆圧が弱いので、濃い鉛筆を使うように助言されていました。また、文字は先に書いた方が疲れていないぶん、きれいに描けるとも。シンプルな課題だけに、こうした積み重ねが評価につながったと思うのですが、これらは独学では気づけませんでした。
扇田 シンプルでわかりやすい問題でした。それだけに、書き込む練習をできていたことが合格につながったと思います。
──(岡部) TACの製図は課題数が7つと、他社に比べて少ないですが、その点はどう感じましたか。
江上 十分です。というのも、意地悪な問題への対策がそれぞれに組み込まれていたから。これが週1個以上あったら、対応しきれなかったかも…。
若林 課題をこなした残り時間で、苦手なところを重点的に学ぶなど、マイペースで使える時間があるのがよかったです。
扇田 接道で条件が変わるなどパターンが限られる試験内容ですから、要点のまとまったよい課題量だったと思います。応用課題も準備されていましたし、それでも少ないと感じれば自分で別プランを作るなどして、練習量は調整できますから。
──岡部 製図の課題には頻出のパターンなどの必要な要素をすべて盛り込んであります。他校は描きあがるまで帰さないといったスパルタ教育を行うところもありますが、TACは講義+ホームワークの自主性を大事にしています。課題で必要な要素を身につけ、そこからさらに自主的に学べる余裕があるのもメリットと言えるでしょう。
──(岡部) さて、合格後に業務や心境に変化はありましたか。
江上 これまでのコーディネーターからプランニングに回りました。将来は起業して父と働くのが夢なので、すでに一級建築士取得を目指して受講を始めています。
若林 顧客に正しい知識で説明できる自信がつきました。キッチンのショールームで説明していても、その周りの建物の条件なども俯瞰で見ることができます。資格を持つ人が周囲に少ないので、上司も喜んでくれています。
扇田 重要事項説明ができるなど、業務の幅が広がりました。資格を持っていることで社会的な信用が増すのも大きいですね。
──これから二級建築士を受験する人たちへ、アドバイスをお願いします。
江上 時間を作るのが最大のミッションですよね。私は退社後だと急な予定が入るなど計画が乱れがちだったので、朝5時から集中して勉強するようにしました。朝なら頭脳もクリアで、疲れた夜にダラダラやるより効率的でした。気持ちに余裕も持てておすすめですよ。
若林 勉強中はどうしても睡眠不足になりがちですから、体調管理にくれぐれも注意してください。私は製図試験1週間前に体調を崩して焦りました。土日にも仕事のある方は学習のリズムが崩れることもあると思いますが、フォロー制度をフル活用してくださいね。
扇田 「1回で合格する」という強い決意を持つことです。そのためには毎日、勉強を歯磨きのように習慣づけるのが大事。1日さぼると、翌日からより面倒になってしまいます。学科は10分でも、製図も少しでもいいから必ず描くようにしましょう。
──(岡部) これから受験する方も、ぜひ合格して次の新しい目標へ向かって自分を高めていくような人生を送っていただきたいと思います。学科も設計製図も、次回はより難しくなる可能性がありますから、少しでも早く勉強を始めましょう。「やれば通るが、やらなければ通らない試験」です。合格を目指して努力した経験は、必ず人生にプラスになりますよ。皆さん、本当におめでとうございます!
「合格者インタビュー」動画はこちら
(参加者)
江上 梨華さん
若林 寧々さん
扇田 崇志さん