令和8年 二級建築士 設計製図の試験課題分析・答案プラン例・講評

令和8年 設計製図試験に関する情報[商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)]に関する情報を、随時更新していきます。

令和8年 二級建築士
設計製図の試験
<課 題 分 析>
商店街に建つ併用住宅

試験元から発表された内容[2026年6月24日公表]

[課題名]
商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)

[要求図書]
・1階平面図兼配置図[縮尺1/100]
・各階平面図[縮尺1/100]
・床伏図兼小屋伏図[縮尺1/100]
・立面図[縮尺1/100]
・部分詳細図(断面)[縮尺1/20]
・面積表
・計画の要点等

(注1)各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定します。
(注2)答案用紙には、1目盛が4.55ミリメートル(部分詳細図(断面)については10ミリメートル)の方眼が与えられている。

[注意事項]
試験問題を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにしてください。
なお、建築基準法等の関係法令や要求図書、主要な要求室等の計画等の設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます。

<分析1>課題名について

(1) 「商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)」から考えられること

過去30年程の木造本試験を遡ると、初めて「木造3階建て」が出題されました。

しかしながら、近年、比較的敷地の狭い都市部や中心市街地における木造3階建ての建築物や住宅は特に珍しいものではなくなり、敷地面積などを有効に利用できると共に、日照や通風に配慮した健康的な居住空間の確保等が期待できるというメリットがあります。

一方、“商店街”からイメージできることとして、人口減少・郊外型大型店舗の増加・オンライン通販の普及・店主の高齢化や後継者不足などから、商店街の衰退・空き店舗の増加・シャッター通り化などが大きな課題となりつつあります。

このような状況に対しては、空き店舗やスペースを活かした建築再生、商店街まちづくり、防災観点からの再整備などの取り組み実例も数多く上げることができます。建築がつくることのできる様々な可能性、そして、社会問題や構造の変化を捉えた課題テーマとなりました。

(2) 課題攻略のポイント

今回出題された「商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)」では、“併用住宅”を補足する具体的な説明がないため、あらゆる角度からの想定条件・パターンの検討が必要になります。タイトルや規模等から読み取ることのできる基本的な考え方やゾーニング(参考プラン)を示します。

【参考プラン】想定できるアプローチとゾーニング

令和8年二級建築士設計製図 プラン例

1)店舗部分(店舗(飲食)を想定)
店舗客席スペース・厨房、客用便(男女)程度とし、外部テラスを設け商店街とのつながりをつくりだしている。
従業員のスペースは、住宅部分と共有しコンパクトにし、倉庫等と合わせてまとまったスペースとしている。
・上階に住むご夫妻も店舗のオーナーとして参加して働くものとしている。


2)1階の動線計画
店舗及び住宅部分の動線は、非常時の避難も考え、1.5mの有効幅を確保し、基準法にも配慮している。
店舗の客動線と、住宅部分の動線完全に分離している。


3)2・3階の計画
・商店街を好む家族のために積極的に道路側を活用した配置にしている。
・道路側に居間・食事室、夫婦寝室を配置し、商店街を日常的に体感できる配置にしている。
来客等の宿泊などにも配慮し、多目的に使える「和室」を静かなスペースに配置している。
家族の利便性も考慮し、2・3階にそれぞれ「便所」「洗面所」を設けた。

<分析2>建築物の構造について

今年度課題は、「木造3階建て」と発表されました。

昨年が木造、一昨年がRC造(非木造)であったので、「非木造」⇒「木造」⇒「木造」、と予想どおりといえます。

公表課題の(注2)において、「答案用紙には、1目盛が4.55ミリメートル(部分詳細図(断面)については10ミリメートル)の方眼が与えられている。」と記されていることから、工法としては、これまで通り「軸組工法」で設計すればよいと考えられます。

但し、木造3階建ての場合、構造安全性を確保するための壁量計算と構造計算が必要となり、柱・梁の断面寸法や接合部、仕上げ部材等により厳しい基準が適用されます。要求図書にある「部分詳細図(断面)[縮尺1/20]」において、これらの適切な表現や明記が必要となります。

<分析3>関係法令について

(1)公表課題の注意事項欄にて、建築基準法等の関係法令や要求図書、主要な要求室等の計画等の設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます、との記載があります。

まずは、建築基準法での制約事項である、延焼のおそれのある部分(延焼ライン、防火戸)・建蔽率・容積率・竪穴区画(階段、EVコア)・非常用進入口または代替進入口・避難・採光・斜線制限などについて、十分に注意した設計をする必要があります。

(2)「商店街」というキーワードから防火地域あるいは準防火地域と予想できます。

ただし、“防火地域の場合で3階建て”の場合は「耐火建築物」となり⇒木造での耐火建築物は過剰な仕様、となるため本試験での防火地域の出題は考えにくいといえます。

一方、“準防火地域の場合で3階建て”の場合は「準耐火建築物」などとなり、木造でも無理なく設計することが可能となります。

したがって、試験対策としては準防火地域を想定し「準耐火建築物」などで学習を進めていくことが妥当と考えます。

(3)脱炭素大改正をはじめ、今まさに社会状況の只中にある建築物省エネ法関連から、 省エネ基準適合義務化への対応、環境負荷低減への配慮等について要求されることが想定されます。

設計与条件や「計画の要点等」に対して十分な対応力が必要となります。

(4)今年から法令集の持ち込みが可能となりました。基本的な法令事項は記憶した上で本試験に臨む必要がありますが、「計画の要点等」におけるより具体的な記述要求、図面への補足説明記入等が要求された場合、法令集の活用が有効となります。以下に、想定できる項目等を列記します。

計算式等に関する記述要求 ⇒ex. 耐力壁の種類と壁倍率、壁量計算、採光計算、道路斜線、等
敷地の“準防火地域”指定における、準耐火建築による建蔽率の割増 ⇒ex. 10%割増、等
計画内容に関連した用語や事項に対する配慮や考え方に関する記述要求 ⇒ex. 基礎の構造方法、部材の品質や耐久性、等

(5)その他、過去の本試験出題実績から、事前には想定し得ない条件設定等が要求される可能性もあるため、幅広く十分に学習を進めていく必要があります。

建築物の環境負荷低減(省エネルギー等)への配慮等

環境負荷低減への配慮

<対策>令和8年「設計製図の試験」合格に向けて

昨年の本試験内容今年の木造3階建ての初出題など、近年、その与条件の多さと複雑さからプランはまとまり難い傾向にあり、総じて難化の一途をたどっています。

さらに、新傾向の出題も重なり、より柔軟な対応力・応用力の問われる試験になりつつあります。

これらの傾向を受け、TACは昨年より、講義用テキストや各種コンテンツの全面刷新早期講座の大幅なパワーアッププランニング指導内容の見直しなどを積極的に行い、対策の強化を進めてきました。

TACの最大の特徴は、受講生が消化しきれない膨大な課題数を一方的に課すというようなある種の“安全策”を避け、想定される出題内容をあらゆる角度から検証・考察した“厳選7課題”に集約させているという点にあります。

さらに、多くの方が不安に感じているプランニング(設計)については、汎用性・再現性の高いエスキス手法を提供することで、受講生の負担をできるだけ軽減した最短ルートにより、“合格レベルの設計力”を養成していきます。

TACでは、以下にお知らせの「【速報版】課題の概要説明会」をオンラインにていち早く開催します。本日の速報内容をもとに、より詳しい解説を分かりやすく丁寧に行います。是非ご予約の上、受講をご検討ください。

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令和8年向けコース(今年受験)

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ニ級 設計製図本科生

[開講]2026年7月開講
[講義]全8回(1回7.5時間)

※一般教育訓練給付制度対象

学科試験後から製図対策に着手するスタンダードコース

毎年多くの合格者を輩出している設計製図対策のスタンダードコースです。余計なことはやりません。プランニングから製図完成まで、合格レベルの設計力を基本から養成します。


[通常受講料]¥143,000~(教材費・税込)

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過年度受講生(設計製図本科生)の方は、受講料が40%割引に!

過去に「二級総合設計製図本科生」「二級設計製図本科生」を受講されていた方が、再度「二級総合設計製図本科生」または「二級設計製図本科生」を受講される場合、40%割引。

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(昨年)令和7年 答案プラン例
[シェアハウス(木造)]

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[シェアハウス(木造)]

2025年9月14日(日)に実施された令和7年 二級建築士 設計製図の試験【シェアハウス(木造)】のTACオリジナル答案プラン例を公開します。本試験の振り返りにご活用ください。

プランイメージ

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(昨年)令和7年 講評・ポイント解説
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令和7年二級建築士 設計製図

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[シェアハウス(木造)]
振り返り・攻略法

難しかった令和7年設計製図本試験課題分析と攻略法
担当講師:二級設計製図責任者 佐藤広明

【お話していること】
・令和7年 設計製図試験のポイント
・参考プランや採点基準(予想)の解説
・来年に向けての合格プラン
・TACの講座案内等

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