試験科目の概要・学習時間の目安

建設業とは?_3

科目の概要とワンポイントアドバイス

建設業経理士検定試験は4級から1級まで施行されています(3級と4級は建設業経理事務士試験)が、TACでは2級、1級を開講しています。ここでは2級と1級各科目の概要と学習時間の目安、またTAC講師が考えるワンポイントアドバイスをあげています。学習の際の参考としてください。

2級

建設業経理とは、資材や機材を買ったり、建物を売ったりという建設業界で日々行われている取引や、社内のお金の流れを記録するための手段のことです。日商簿記で学習する「日常の取引」や「会計処理」と仕組みは同じですが、日商簿記とは違った勘定科目や出題形式があり、それを学習します。
日商簿記3級の知識があればスムーズに学習をスタートできます。

学習時間の目安

建設業初学の方 2~4ヵ月 / 80~100時間
日商簿記2級学習済みの方 1~2ヵ月 / 20~30時間
日商簿記3級学習済みの方 2~3ヵ月 / 50~60時間

日商簿記の習熟レベルによって学習時間も変わってきます。TACではレベルに合わせたコースをご用意しております。

本試験の出題形式

日商簿記試験と同じように全5問形式です。

第一問 仕訳問題5題
第二問 金額推定問題・・・計算問題全般
第三問 原価計算に関連した問題・・・部門別・間接費
第四問 原価計算に関連した問題・・・理論と明細表等
第五問 精算表の作成問題

2級

日商簿記2級との出題形式の違いをおさえ、あとは建設業特有の勘定科目を覚えましょう!

建設業経理士 「2級対策講座」担当
田中 秀幸(たなか ひでゆき)講師

建設業2級の学習内容は、簿記検定2級と同じものがたくさんあり、少々の違いは建設業会計独特の会計処理だけになります。 もうお気づきだと思いますが、簿記検定の学習をされた方には大変取得しやすい資格なのです。私と一緒にさらなる資格取得を目指し、頑張ってみませんか。

1級

1級は「財務諸表」「財務分析」「原価計算」の3科目を学習します。各科目について理論(記述)と計算を並行して学習しますので十分な学習時間が必要です。
ただし、1級は5年間のうちに全ての科目に合格すれば「1級建設業経理士」の資格が得られる科目合格制をとっているため、1科目ずつ着実に合格を目指した学習をすることもできます。

学習時間の目安

(日商簿記1級学習済みの方)4~5ヵ月 / 250~300時間

全3科目学習の場合です。1科目ずつの場合は下記を参照ください。

財務諸表  日商簿記1級「商業簿記・会計学」と学習論点の多くが重複しています。

1級財務諸表の試験範囲は広いです。広いゆえに、 基本事項をしっかりと学習し知識を定着させることが大切です。 財務諸表の合格率は平均20%で、原価計算や財務分析に比べると、難易度はやや高く、学習量はやや多いです。とは言え、メリハリをつけた学習を進めることで、基本的な問題を確実に正答できるようになることを目標に学習を進めていただきたいと思います。

  • 学習期間の目安

    (建設業2級学習済みの方)2~4ヵ月 / 120~140時間

第一問 記述問題2題
第二問 用語選択問題
第三問 正誤問題・文章の選択問題
第四問 計算問題
第五問 精算表の作成問題

本試験の出題形式

財表

計算問題で高得点が取れるようにすることがポイントです。また、様々な会計基準をマスターすることも怠らないようにしましょう!

建設業経理士 「1級財務諸表」担当
出浦 敏明(でうら としあき)講師

1級財務諸表は、出題範囲が広く論点も多岐にわたりますので、その学習自体が少し厳しいものになるかもしれません。でも、皆さんのやる気とTACの教材さえあれば必要十分です。与えられた教材だけをただひたすらにやり込む!それだけです。

財務分析

1級財務分析は日商簿記や全経上級簿記などの試験ではほとんど学習しない建設業経理士だけにある科目です。財務諸表同様に試験範囲は広いです。試験は、理論問題と計算問題両面から出題されるので、財務分析の体系的な理解、分析手法、用語について正確に理解していることが必要です。この正確な理解をもって問題演習をこなし学習を進めていただきたいと思います。

  • 学習期間の目安

    (建設業2級学習済みの方)2~4ヵ月 / 100~120時間

本試験の出題形式

第一問 記述問題2題
第二問 用語選択問題
第三問 各種指標の算定問題・推定問題
第四問 分析問題
第五問 財務諸表を用いた総合問題

財分

建設業1級で初めて学習する科目です。分析手法の理解、財務分析主要比率表の公式を理解することが必要です。

建設業経理士 「1級財務分析」担当
神杉 賢司(かみすぎ けんじ)講師

財務分析は、財務諸表上の数値を公式に当てはめて収益性等の諸比率を算定し、企業の現状を把握します。この諸比率は、利害関係者にとって極めて有用な情報となります。今後ますます重視されますので、ここでしっかり習得致しましょう。
(※神杉講師は講義部分を担当します。的中答練は庄司講師が担当します。)

原価計算  日商簿記1級「工業簿記・原価計算」と学習論点の多くが重複しています。

1級原価計算は1級3科目の中でいちばん合格率が高いです。理論問題と計算問題が出題されますが、基礎的な問題が多く問われるので、基本事項をしっかりと学習し知識を定着させることが大切です。
1級原価計算の試験範囲は広いです。建設業特有の原価計算だけでなく一般的な原価計算からも出題されます。また、毎回同じパターンで出題される計算問題もありますので、基礎的な問題で確実に正答できるように学習を進めていただきたいと思います。

  • 学習期間の目安

    (建設業2級学習済みの方)2~3ヵ月 / 80~100時間

本試験の出題形式

第一問 記述問題2題
第二問 用語選択問題
第三問 論点ごとの個別計算問題
第四問 計算問題
第五問 総合問題

原計

原価計算に慣れさえすれば、マスターしやすい科目でもあります。また、計算問題の方が理論問題より多く出題されるので苦手にしないように気をつけましょう。

建設業経理士 「1級原価計算」担当
鈴木 隆文(すずき たかふみ)講師

原価計算では、建設業特有の計算はもちろんのこと、一般的な原価計算の論点からも幅広く出題されます。また最近では、意思決定に関する問題が必ずといっていいほど出題されています。これらの問題に対処するための方法を、一からしっかりと学習していきます。原価計算は学習すればした分だけ得点に結びつく科目であると言えます。ぜひ高得点で合格しましょう!

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