人事担当者に聞く「今、欲しい人財」 第92回 株式会社テラスカイ

中田 千尋(なかた ちひろ)氏 (写真左)
経営企画本部 人事部 HRRチーム / マネージャー
大学卒業後、大手企業向けERPパッケージソフトの開発・販売を行うIT企業にて事務職や人事職を経験。その後クラウドを扱う企業に興味を持ち、株式会社テラスカイに入社。事務職を経て、10年前から人事部にて新卒・中途採用を担当。
河合 諭(かわい さとし)氏 (写真右)
経営企画本部 人事部 HREXチーム / マネージャー
大学(建築学科)卒業後、住宅メーカーで現場監督業務に従事。その後、IT業界へ転職。ネットワークエンジニアや社内SEなどを幅広く経験し、株式会社テラスカイに入社。Salesforceを中心としたシステム開発エンジニア、自社製品のプリセールスを経て、現在は人事部で人材育成を担当。
手厚い研修制度や資格支援制度で、
社員のキャリアアップを全力でサポートします。
Salesforce認定の資格保有技術者数は国内トップクラス
──株式会社テラスカイについて教えてください。
中田 テラスカイは、Salesforceを中心としたクラウド導入支援と自社製品のmitocoシリーズを展開し、お客様の持続可能な成長を牽引するクラウド・AIカンパニーです。IT業界の中でも特に成長著しいクラウド市場で21期目を迎え、設立以来右肩上がりで成長を続け、2015年には東証マザーズ市場に上場。その後、2018年に東証一部へ市場変更し、2022年の市場再編で東証プライムへと移行しました。事業所は東京本社、大阪、名古屋、福岡のほかに、エンジニアが常駐するサテライトオフィスが上越、秋田、松江、鹿児島、盛岡にあります。
取引先は、金融・保険・医療・サービスなど業種や業態、企業規模を問わず8000社を超えています。
また、クラウドのプラットフォームは主にSalesforce、Amazon Web Services(以下AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudの4つあります。これらのプラットフォームをテラスカイグループとしてすべて網羅している点も当社の特徴です。
河合 当社の強みは、Salesforce認定資格の保有技術者が複数名在籍していることです。中でも特に難易度が高い認定テクニカルアーキテクト資格や、コミュニティ活動の貢献度に応じてSalesforceに認定されるSalesforceMVPも在籍しています。

コミュニケーション力とチームワーク力を重視
──テラスカイの求める人物像について教えてください。
中田 テラスカイでは新卒採用と中途採用を実施していますが、求める人物像は基本的に共通しています。
1つ目は、「コミュニケーション能力を活かしたい方」です。エンジニア職・営業職を問わずお客様と直接対話する機会が非常に多いため、相手の意図を汲み取り、ロジカルに自分の考えを言語化できる力を求めています。
2つ目は、「チームワークとリーダーシップを大切にできる方」です。基本的にはチームで協働してプロジェクトを進めます。また、若手の段階からプロジェクトを進行・管理する立場へとステップアップしていただきたいため、主体的なリーダーシップも重視しています。
3つ目は、「知的好奇心が旺盛な方」です。IT・クラウド業界は進化のスピードが非常に早いため、社員一人ひとりの自発的なスキルアップが欠かせません。会社としても研修制度やトレーニング環境を豊富に整えていますが、ただ受け身で学ぶのではなく、自ら興味を持って学び続けられる姿勢を期待しています。
──新卒採用について教えてください。
中田 新卒採用はナビサイト、ダイレクトリクルーティング、社員紹介のリファラル採用など、幅広く入口を設けています。選考は、書類選考、筆記試験、1次面接、2次面接、最終面接で内定となります。面接の回数は計3回ありますが、これは単に「落とすための試験」ではなく、お互いのマッチングを確かめ合うための対話の場だと考えています。学生の皆さんがこれまでどのようなことに力を注いできたのか、これからどう成長していきたいのかを、じっくり丁寧にお聞きすることを心がけています。
内定者フォローにも非常に力を入れています。2ヵ月に1回の「内定者懇親会」をはじめ、「拠点オフィスツアー」や「Salesforce開発体験」、ワークショップなど、同期のつながりや業務理解を深める企画を豊富に用意しています。年に一度開催されるキックオフミーティング(社員総会)などの社内大型イベントにも内定者を特別招待し、会社の雰囲気を直接体感してもらっています。
──採用でミスマッチを防ぐために工夫していることはありますか。
中田 エンジニア職では一次面接は基本的に人事によるグループ面接を行い、二次面接からは現場の責任者が直接担当します。じっくりと時間をかけて対話することで、お互いにミスマッチがないよう配慮しています。
また、内定後も必ず全員と個別面談を実施し、疑問や不安を解消した上で納得して入社を承諾していただけるよう努めています。面談では「研修制度」について質問を受けることも多く、手厚い資格取得支援や研修環境について丁寧にお伝えすることで、入社後のギャップをなくすことにつながっています。
──2026年4月は何名の新卒が入社しましたか。
中田 71名が入社しました。

4ヵ月間の新入社員研修
──新入社員研修について教えてください。
河合 研修期間は4月から7月までの4ヵ月間です。この期間は東京本社で研修を実施します。配属先が東京以外の社員には会社で宿泊施設を用意しています。
研修では、ビジネスマナー、IT基礎、Salesforceの知識などを学びます。当社の新卒社員は約6割が文系出身者のため、カリキュラムはIT未経験がベースとなっていますが、進捗の早い社員にはスペシャルワークと称したより実践的なコンテンツを用意しています。最後の1ヵ月は仮想シナリオを用いた総合模擬プロジェクトとなっており、名刺交換やメールでの日程調整からシステムの構築・提案といった研修で学んだことを全て発揮してもらう期間となっています。
新卒に関しては、7月末の研修期間修了後も1年間は研修チームがサポートを続けます。1年目に取得をめざす資格が3つあるので、勉強会を開いたり、新卒研修で教えきれなかった部分を補う研修を開催しています。
さらに、1年目の終わりに入社1年を振り返るフォローアップ研修を実施し、4年目まで技術研修やコンピテンシー研修を続けていきます。
──1年目に取得をめざす3つの資格とはどのような資格ですか。
河合 すべてSalesforceの認定資格で、Platformアドミニストレーター、Platformアプリケーションビルダー、デベロッパーの3資格になります。どれもしっかりと勉強しなければ取得できない資格ですが、勉強会への参加や個人学習を通じて、ほとんどの社員が取得しています。

中途入社は2ヵ月間の研修後に配属
──中途採用について教えてください。
中田 中途採用ではエンジニア職をはじめ、コンサルタントや営業、バックオフィスの職種など昨年度は75名の方にご入社いただきました。現在は人材紹介会社様経由のほか、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用、自社Webサイトの4つの窓口から幅広く募集を行っています。
選考は、書類選考、1次面接+適性検査、そして最終面接という流れになります。
転職活動は、これまでのご自身のキャリアを振り返り、次のステージを決める大切な決断の場です。そのため、当社の事業やカルチャーをお伝えし、求職者様のキャリアとマッチするかを丁寧にすり合わせています。
また、働きながらの転職活動をサポートするため、3〜4ヵ月に1回「1Day選考会」を週末に開催しています。1日で1次面接から最終面接までを行い、その日のうちに内定をお出しするスピード選考です。「現職が忙しく平日は時間が取れない」「複数回の面接の時間の確保が難しい」といった方々からも大変好評で、ここから多くの新しい仲間が誕生しています。
──中途採用は通年採用を行っていますか。
中田 基本的にエンジニア職とコンサルタント職という一番力を入れている技術職に関しては通年採用を行っています。
──中途入社向けの研修は用意していますか。
河合 中途に関しても手厚い研修を用意しており、全員に受けてもらう研修が2種類あります。1つ目がSalesforceの基本操作やカスタマイズを学ぶ研修で、エンジニアだけでなく、管理部門系や営業職も参加して、入社後1週間行われます。2つ目が3日間の自社製品研修です。
エンジニア職には2ヵ月のオンボーディング研修があります。この研修はベースのカリキュラムはありますが、これまでの経歴や伸ばしたい領域をヒアリングしたうえで、個人ごとにカスタマイズしています。
また、同期だけで話し合う時間を設けており、未経験者が経験者に質問したり、お互いの学びを共有する場としています。これにより、中途入社者同士のつながりを広げたり、会社のルールや雰囲気に馴染めるようにしています。

700種類を超えるeラーニングでキャリア形成をサポート
──特徴的な教育制度はありますか。
河合 研修とは別に「eトレ」という、eラーニングのコンテンツを用意しています。社員は24時間いつでも学べ、2025年時点ですでに600種類。そこからどんどん追加しているので、今は700種類以上になっていると思います。
会社の歴史や経営理念、資格試験対策、Salesforceの技術などさまざまなコンテンツを用意しています。エンジニア職向けのコンテンツが中心ですが、営業やコンサル向け、AI関連のコンテンツも徐々に増やしています。
マネジメント層に向けての研修も実施しており、マネージャー候補に向けた次期リーダー層研修と新任マネージャー向けの研修を実施し、リーダーの育成にも力を入れています。
働きやすい環境を整備
──社内制度や福利厚生について教えてください。
中田 社員の成長を後押しする制度が充実しており、資格取得支援や半期ごとの業務の成果、組織全体への貢献などの観点から、優れた結果を残したチームのアウトプットを称える表彰制度、勉強会などを活発に行っています。また、サンフランシスコで開催されるSalesforceのカンファレンスには毎年数十名が参加しています。
福利厚生では、働きやすい環境づくりにも力を入れており、本社ラウンジでのワンコインランチ支援やバリスタ常駐のカフェ、就業時間内に利用できるマッサージルーム(ヘルスキーパー常駐)などを完備しています。また、30歳以下を対象とした社員寮や、妊娠中に病院に定期健診で通院する際、有給とは別に取得できる「母性健康管理休暇」など、ライフステージに合わせたサポートも万全です。
また、全社員が集まるキックオフミーティングをはじめ、社内イベントが多く開催されているのもテラスカイらしさです。社内ラウンジでのスイーツパーティーや夏祭り、ハロウィン、さらには白熱する卓球大会まで、部署を超えたリアルな交流をみんなで楽しんでいます!
河合 就労しながら、難易度の高い学習や留学、ボランティアなどに取り組むための「チャレンジ休職」という制度も設けました。2025年から始まった制度で、希望する社員に対して最大1年間、当社に在籍したまま(無給で)休職し、自己啓発や挑戦ができます。
また、SDGsの取り組みの一環として、小学校向けにIT出前授業を行っています。例年、サテライトオフィスがある新潟県上越市ではシステム開発エンジニアが先生役として授業を行ってきました。2025年からは島根県松江市でも行っています。立候補する社員は多く、自分の仕事を子どもたちに説明することでエンジニアの職業に興味を持ってもらったり、子どもたちの笑顔が自分たちのモチベーションアップにつながっているようです。

Salesforce以外のクラウド系資格も支援
──日本の情報処理技術者系資格については取得支援していますか。
河合 情報処理技術者についても前述の「eトレ」に学習コンテンツを用意しています。情報処理技術者試験に出題される内容は、Saelsforceを中心としたシステム開発においても非常に役立ちます。
──学習以外の支援もあるのでしょうか。
河合 eトレや研修といった学習支援だけでなく、費用面での支援も充実しています。Salesforceの認定資格では合否に関わらず受験料は会社負担、AWSなど指定のクラウド系認定資格は合格時に受験料が支援されます。また、指定の上級資格に合格した場合に報奨金が支給されます。
──新卒の応募者が学生時代に取得した資格をエントリーシートに記載していた場合、どのように評価されますか。
河合 資格は客観的にスキルの証明だと捉えられるのでプラスの評価にはなります。ただし、資格=採用ではなく、コミュニケーション能力やチームワークも重視して見ています。
──最後にキャリアアップや資格取得をめざす読者に向けて、メッセージをお願いします。
中田 資格取得に向けて新しいことを学ぼうと行動されていること自体に大きな価値があると思います。合格という結果はもちろんですが、「目標を立てて、コツコツ努力して、やり切った」というそのプロセス自体が、今後のキャリアを支える大きな自信や武器になります。皆さんの挑戦を、心から応援しています!
河合 資格は、自身が学んできたものが履歴書に書けたり、肩書として示せたりします。一方で資格を取得していることは、運転免許と同じで「これができる人」と周囲から評価されます。過去の問題を丸暗記するような勉強方法ではなく、きちんと業務で使う場面をイメージして勉強していただくとより価値のあるものになると思います。
[『TACNEWS』人事担当者に聞く「今、欲しい人財」|2026年10月 ]
会社概要
社名 株式会社テラスカイ
設立 2006年3月
代表者 代表取締役CEO 社長執行役員 佐藤秀哉
本社所在地 東京都中央区日本橋2-11-2 太陽生命日本橋ビル15〜17階
事業内容
クラウドインテグレーション事業、製品事業
社員数
単体:876名/グループ合計:1745名(2026年7月)
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