コラム 危険物取扱者の仕事
~ガソリンスタンドでの1日の業務~

今回は、危険物取扱者の1日についてお話しします。
現在危険物を取り巻く状況は、危険物などの流出等における環境問題を始め、残念なことに事故や事件も多く起こっています。このような中で危険物取扱者の役割はより重要となっています。
危険物取扱者としては消防法のもと、危険物だけではなく危険物を使用する設備についても責任の範囲が拡がることとなります。
ここでは身近なガソリンスタンド(以下SS:サービスステーションの略)を例に話を進めます。

危険物取扱者の仕事 ~1日の業務~

ガソリンスタンドにおける危険物取扱者の仕事

SS(サービスステーション=ガソリンスタンド)における危険物取扱者の仕事は大きく分けて
【1】開店業務内での確認
【2】管理業務
【3】閉店業務内での確認

の3つとなります。
また、忘れてはならないのが危険物取扱者免状の常時携帯です。

【1】開店業務内での確認|危険物取扱者の仕事

危険物取扱者の仕事としては、安全設備等の準備・確認業務が主となります。

1

危険物による事故などを考慮し、安全設備の確認準備を先に進めます。

・POSシステム(PC)を立ち上げる。
  現在の計量器はこのシステムの下で稼働しています。
・システムが立ち上がる間に消火設備を稼働します。
・施設や取扱う危険物に即した消火設備を設置します。
  屋外SS:第5種小型消火器
  上階を有する一面開放の屋内SS:第3種固定泡消火設備+ 第5種小型消火器
  屋内SS:第4種大型消火器 +第5類小型消火器

<消防用設備の把握>
消防法(第17条)において、消防用設備について基準に従って設置、維持しなければならないと定めています。
例えば消火器の本数など、消防署の指導に従わなくてはなりません。使用しやすい場所への配置、把握の指導も重要です。

2

ホース確認

・亀裂や変形、破損を目視で点検。
・計量器との接続部分の油漏れや変形、破損を目視で確認。

3

ノズル

・油漏れや変形、破損、ゆるみを目視で確認。
・バキューム穴(満タン時の停止装置)の変形を目視で確認。

4

計量器

・POSシステムの稼働、外設機器との連携を確認。
・汲み上げポンプの油漏れ、にじみを目視で確認。
・作動時の振動や異音の確認。(ベルトのひび割れ、緩みの点検)
・試しの「吐出」を行い、エアーを噛まないか、メーターとの誤差を確認。

【2】管理業務|危険物取扱者の仕事

安全確認の上、店舗を開店。ここからは、接客などの業務も行います。
従業員毎の使い方により設備の状態も変化するため、危険物取扱者としては常に給油など危険物の扱いに気を配ります。業務は多岐に渡ります。

1

危険物の取扱いにおける指導

・給油の際のオーバーフロー防止。
・給油空地や注油空地の確保(物を置かない)。

2

黒本の記入

・毎日、決まった時間に在庫管理表を記入します。(通称“黒本”)
 この業務に関しては危険物取扱者に限りません。しかし、各種確認業務にも関わっているため危険物取扱者が関係することが望ましいです。
・黒本への記入により以下の確認ができます。
  a) 前日閉店際の実在庫との差がわかる。
  b) POS上での計算在庫、尺棒を用いた実在庫との比較ができる。
  c) 地下タンクへの水の混入、地下埋設配管などからの漏油を発見できる。

3

タンクへの水の混入の確認

・特に豪雨の後は雨水の混入確認を行います。また温度差による水滴も時期によっては発生しますので確認をします。
・ウォーターリボンを尺棒の先端に塗布し、タンク内へと差し込み、変色で判断します。
・また通気管からの侵入も考慮します。
・黒本において、日を追うことに増加傾向にあれば水の混入を疑います。

4

タンクからの油漏れの確認

・地下タンクの周囲には、ガス検知口が設けられており、ここへオイルフィーリングペーストを塗布した検知棒を差し込み、変色で判断します。
・施設の周囲環境は目視の上、必要に応じて対応を取ります。

< 定期点検を年1回実施。消防法(第14条)>
点検をした施設、方法と結果、点検の年月日、点検を行った危険物取扱者あるいは立合った危険物取扱者の氏名を記載し、3年間保存。

5

オイル(エンジンオイル、潤滑油、農機具用など)の管理

・オイルは入庫と出庫数量を適切に管理しなくてはなりません。
・廃油の管理も同様です。

6

油水分離槽の管理

・定期的な清掃及び確認。

7

静電気対策

・乾燥による発生を防止のため、水をまきます。または指示をします。

8

配達(配送)

・一般的には軽トラックにタンクを架装した車輌を使用します。
・車載消火器、注油ホースの巻きたるみ、アース線などを確認。
・灯油は一般家庭への配達が主です。必要に応じて保管場所などの提案(指導)も行います。

9

危険物の取扱いにおける指導

・伝票の確認、ローリーハッチ内の確認、注油口を指示、ホース接続の確認、通気管の確認、荷卸し後のタンク在庫の確認などを立会いによって乗務員と相互確認をします。
・荷卸し完了は、受領書、立会い確認書、タンク在庫確認書の各書類にサインをして完了となります。

< 荷卸しの立会い >
タンクローリー(移動タンク貯蔵所)からの荷卸しは消防法(第13条)で危険物の取扱いに該当します。
SS(給油取扱所)では、注油口を境としてSS立会者、タンクローリー乗務員の責任範囲が決められています。 乗務員が危険物取扱者の資格を持っていてもSS側は荷卸し作業に関わる保安監督をする必要があります。

【3】閉店業務内での確認|危険物取扱者の仕事

基本的には【1】開店業務内での確認とは逆の業務となります。
しかし②、③、④、⑤ については通常業務内でも常に注意している箇所であるため最低限とし、翌日の開店業務時の確認になることが多いです。

ガソリンスタンドにおける危険物取扱者の仕事 まとめ

まとめ

以上が危険物取扱者の1日を通しての仕事(業務)となります。
いかがだったでしょうか。顧客としてガソリンスタンドを訪れるだけでは気づかない業務も多かったのではないでしょうか。
毎日点検に該当しない事項も含まれていますが、危険物取扱者の仕事としては確認業務や従業員への指示が中心であるため、基本的にこのような流れで毎日の業務を行っているといえるでしょう。

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