1. USCPA試験 合格体験記|橋口 みなと さん

USCPAへの挑戦が、今のキャリアにつながりました。

橋口 みなと さん
橋口 みなと さん
ご職業:米国現地法人(製造業)

DATA BANK

 
合格実績 USCPA試験合格(ニューハンプシャー州)
合格年月

2026年9月 合格

受験科目および結果
FAR 81点(2026年2月/1回目)
AUD 77点(2026年5月/2回目)
REG 80点(2026年5月/1回目)
TCP

80点(2026年7月/1回目)

USCPA試験にチャレンジしようと思われた理由やきっかけ

学生時代は将来のキャリアについて明確なイメージを持っていませんでしたが、簿記の資格を取得していたこともあり、最初に担当したのが経理でした。実務を経験する中でこの分野でキャリアを築こうと決め、専門性を高めるために資格取得を考えるようになりました。ただ、日本国内には日本の会計や税務に精通した専門家が数多くいるため、同じ土俵で競うよりも、グローバル化を見据えて少し違ったところに自分の強みを作りたいと考え、USCPAを選びました。
しかし、当時は英語が非常に苦手で、問題文の読解すらままならない状況でした。2年ほど勉強したものの思うような結果が出ず、一度目は断念しました。
その後は実務経験を積み、転職を経て、海外グループ会社の連結決算や内部統制の構築などに携わる中で、USCPAで学んだ知識が実務で役立つことを実感し、学習を再開しました。
二度目の挑戦では3科目に合格したものの、最後のBEC科目(旧選択科目)を突破できずExpireとなり、ライフイベントも重なって再び断念しました。
それでも、最後までやり切れなかったことがずっと心に残っていました。そうした中で米国赴任が決まり、試験制度も自分にとって追い風となる形に変わりました。
さらに、かつて出願先として選んだNH州が、偶然にも赴任先のすぐ近くでした。何かの巡り合わせのように感じ、三度目の挑戦を決意しました。

学習開始時の英語力・会計知識

英語知識:なし
会計知識:あり

TACをお選びいただいた理由

米国の受験生に広く利用されているBeckerの教材が使用できるため

TACの講座でよかったところ(講師、教材、カリキュラムなど)

再受験ということもあり、昔と現在、両方の教材を使用した経験があります。
以前は教材のボリュームが多い印象でしたが、今はコンパクトになっていて驚きました。
長年のノウハウが反映され、試験で重要なポイントに絞って効率的に学習できる内容になっていると感じました。

受講形態 学習期間

受講形態 : Web通信講座

学習期間 : 実質4年間程度
2026年4月 全科目合格

学習情報 :
・総合学習時間 :約2000時間以上

・各科目の学習割合(※総合学習時間=100%とした場合)
  ⇒ FAR:50% 、TCP:10% 、REG:25% 、AUD:15%

合格までの学習法(全般的なこと/科目別)

昔は、長時間机に向かって集中することができましたが、年齢とともになかなか集中が続かなくなり、隙間時間に短時間の勉強を繰り返すスタイルに変わっていきました。
長い受験生活の中で、問題を繰り返すうちに解答を覚えてしまい、理解したつもりになるなど、受験生が陥りがちな失敗も一通り経験しました。そのため、なぜその答えになるのか理解することを意識して問題演習に取り組みました。

【FAR】
最初に学習を始めた科目ということもあり、慣れない英文に苦戦しながら、膨大な試験範囲を何度も勉強しては忘れることを繰り返した、一番思い出に残っている科目です。
新試験では、とっつきにくかった公会計がほぼBARへ移ったこともあり、学習しやすくなったと感じました。問題を見て勘定BOX図で数字の動きを整理し、必要な仕訳をイメージできるようになれば、合格はかなり近いと思います。

【AUD】
BECの範囲も加わったことで、新試験ではより難しくなったと感じた科目です。
AUDは、どちらも間違いではないように見える選択肢から、より適切なものを選ぶ問題が多く、最後の2択でいつも迷いました。
細かい事例ごとの対応を一つひとつ覚えていてはきりがないと感じたため、監査の大きな方向性を理解し、最後は自分が監査人だったらどう判断するかという視点で回答を考えるようにしていました。間違えた場合は、自分の判断と正解とのずれを確認し、そのずれを修正するイメージで勉強しました。
1回目の受験は手ごたえがあったものの不合格となり、Audit Reportの理解が弱かったため、その後はレポート集を使って学習しました。
TBS問題は実践的なものが多く、実査や残高確認など、自分が監査人だったら何を確認し、どのような手続を行うかと考えながら解くのは、会計士の実務を疑似体験しているようで、個人的には好きな科目でした。ただ、4科目の中では一番難しかったと思います。
2回目の受験は1回目以上に手応えがなく、こりゃダメだなと思っていたのですが、なぜか合格していました。

【REG】
範囲が広く覚えることも多い科目ですが、勉強の成果が比較的素直に出やすく、やればやるほど点数が伸びる科目だと感じました。
Business Lawが苦手で、教材を読んでもなぜその答えになるのかなかなか頭に入らなかったため、AIをよく活用しました。分からない論点をAIと壁打ちしながら、腹落ちするまで理解を深めました。
また、学習時間を十分に確保できない時期でもあったため、Aランク論点は完璧にすることを意識し、それ以外は思い切って捨てました。
Taxについては、直前対策まとめが非常に役立ちました。重要な論点がコンパクトに整理されており、この冊子と問題演習を繰り返すことで、十分に合格できる力が身につくと思います。

【TCP】
直前対策まとめとBecker Online演習ソフトを使いながらアウトプット中心で知識を整理していきました。
TACのREG&TCP直前対策まとめは本当に素晴らしい教材だと思いました。Becker Online演習ソフトで間違えた問題について、こんなマイナーな論点までは載っていないだろうと思いながら直前対策まとめを見返してみると、実はしっかり記載されていた、ということが何度もあり、TAXの複雑かつ幅広い論点が、ここまできれいに整理・網羅されている教材はなかなかないと思います。自分なりのメモを書き込み、冊子がボロボロになるまで使い込みました。
試験本番では、正直、びっくりするくらい難しい問題が多く出題され、諦めかけましたが、こんな問題は他の受験生も解けるはずがないと開き直り、気持ちを立て直して最後まで解き切りました。

受験手続・受験時のエピソードなど

米国での現地受験について少しご紹介します。
私の受験した2ヵ所の試験会場ロッカーは日本と比べてかなり小さく、大きなカバンは入りませんでした。周りの受験生もポーチ1つ程度の手ぶらに近い状態でした。日本と同じ感覚でリュックを背負って行ったところ、逆に怪しまれて受付で中身を確認されました。
また、会場で渡される電卓は日本と比べ驚くほどシンプルなもので、正直ほとんど使い物になりませんでした。試験の計算はExcelやPC上の電卓を使いました。
試験本番でのルーティンとして、席に座ってからLaunch codeを入力する数分間に、メモ用紙の右上に各テストレットを何時までに終わらせるか、時間配分を書いていました。問題が難しくても、予定した時間を10分以上超えないことをルールとし、時間が来たら次に進むようにしていました。
試験でよく活用したのがハイライト機能です。4時間の長丁場で、特に後半のTBSでは膨大な英文を読むことになり、集中力が切れて重要な情報を見落としやすくなります。そのため、問題文を読みながら重要な箇所には必ずハイライトを入れ、必要な情報を後から振り返りやすくしていました。

勉強した中で役立っていること 今後役立てようと思っていること 

USCPAで学んだことは、すべて実務に役立っています。
FARで学んだ会計知識は、経理の実務を行ううえでの土台になりました。赴任後も、現地の経理チームと同じ会計用語を使って英語で話すことができるため、コミュニケーションを取るうえでも役立っています。
AUDについては、監査対応の際になぜこの手続を行うのかという背景を理解できるようになったことが大きいです。監査人が何を確認したいのかを考えながら、監査対応できるようになりました。一方で、言われたものをただ提出するだけではなく、時には本当にこの手続が必要なのか、会計士と対等に議論するための力も身についたと思います。
REG&TCPで学んだ知識は、米国現地法人の法人税の計算資料を読み解き、その内容を有価証券報告書などの税務関連の注記に反映する際に役立ちました。また、赴任後は、米国の法制度や税務の基礎知識が、現地の商慣習やビジネスの仕組みを理解するうえでも役立っています。

これから合格を目指す方へのアドバイス

まず1科目に合格することが大きな一歩になると思います。1科目でも合格すれば、それまで積み重ねてきた努力や会計・英語の知識を、一つの結果として示すことができます。
一方で、試験に合格することだけがすべてではないと思います。合格した今、改めて自分のキャリアを振り返ってみると、USCPAへの挑戦をきっかけに少しずつ専門性を身につけ、そこで学んだ知識を実務に活かしながらこれまで経験を積むことができました。USCPAに挑戦していなければ今の状況はなかったと思いますし、その挑戦が今の自分の礎になったと感じています。
もちろん、最初の挑戦ですんなり合格し、その資格を活かしながらキャリアを積んでいくことができれば一番良かったのかもしれません。しかし、人生はなかなか思い通りにはいきません。途中で何度も挫折しましたし、時間もお金もかかりました。英語が苦手な自分が、どうして挑戦してしまったのだろうと思ったこともありました。
それでも今振り返ると、学習を通じて得た知識は、その後の実務や転職、そして米国赴任へと少しずつつながっていったと感じています。
仮に皆さんが学習の途中で立ち止まることがあったとしても、それまでの努力や身につけた知識は、何らかの形でその後に活きてくるのではないかと思います。
今取り組んでいることが、いつか思いもよらない形で未来の自分につながると信じて、ぜひ頑張ってください。

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