実務補習レポート
北田 健太さん実務講習レポート
北田 健太さん
知識を現場でどのように活用するべきなのかを実感した
(1)実務補習のスケジュール
私は実務補習5日間コースを受講しました。5日間コースは、5日間で1社を診断するコースであり、以下日程での受講でした。
2016年2月4日(木)、5日(金)、13日(土)、14日(日)、15日(月)
私は合格判明後すぐに勤務先とスケジュールの調整をしたので問題ありませんでしたが、平日が3日含まれている為、メンバーによっては苦労もあったようです。

(2)グループ構成
5名チームであり、自分よりも1年前に試験に合格した方が1名と、同年に合格した方が3名でした。同年合格者のうち、偶然にも2名がTACの同じ校舎で勉強していた仲間であり、すぐに打ち解ける事ができました。また、他のチームにもTACの同じ校舎で勉強していた仲間が多数いた為、、情報交換をしながら実務補習を進められました。
事前にネット等で調べたところ、メンバーの居住地は近いケースが多いという情報がありましたが、私以外の4人は同じ私鉄沿線に住んでいましたが、私はJRでやや遠方でした。

(3)実務補習での取り組み
◆診断先 埼玉県で複数店舗を経営する飲食店
◆役割分担 経営戦略/財務・会計/店舗管理/販売促進/組織・人事
◆実務補習内容
【1日目】
*AM
日本教育会館に集合し、指導員の先生とチームメンバーとで簡単な自己紹介をしました。その後、事前に協会から送付される『実務補習テキスト』を用いて簡単な座学の後、役割分担を決定しました。今回は、指導員の先生の推薦もあり、実務補習を経験した事のある1年前に試験に合格した方が経営戦略担当となり、チームリーダーとなりました。私は、単純に2次試験で事例Iが得意であった事と、現在の勤務先とは異なる役割を経験したかった事から、組織・人事を担当する事になりました。
役割分担決定後、指導員の先生から診断先企業の大まかな現状の説明を受け、ヒヤリング項目を摺り合わせしました。ヒヤリング項目の検討に当たっては、2次試験で学習したフレームワークが役立ちました。
*PM
昼食後、診断先へのヒヤリングの為、移動を開始しました。移動時間が1時間半程ありましたので、指導員の先生・メンバーとのコミュニケーションやヒヤリング内容の整理の時間に充てられました。
社長ヒヤリングでは、パート毎に順番にヒヤリングを実施しました。事前にヒヤリング項目を考えていたものの、限られた時間内でヌケモレなくヒヤリングする事は簡単ではありませんでした。特に、社長は昼夜を問わず会社の事を思っていますので、話題によってはヒヤリング事項から脱線してしまうケースもあります。社長が話したい事と、こちらが聴きたい事は異なるのだと感じました。
ヒヤリング後、メンバー同士でヒヤリング内容を共有し、懇親会を実施しました。
【2日目~3日目まで】
前日のヒヤリング内容をもとにSWOT分析を実施すべく、診断先企業にとっての機会・脅威・強み・弱みの摺り合わせを実施しました。SWOT分析から課題抽出を実施し、診断の方向性を共有しました。ここで、各パートの大まかなストーリーも共有する事で、診断報告書に一貫性を持たせる事ができるようになると考えます。
また、前日のヒヤリングの際に社長に相談し、従業員の方々に対するヒヤリングとアンケート調査も実施しました。組織・人事パートとしては社長の考えとともに現場の考えも把握する必要があると考えたのです。アンケートの実施にあたっては、県内の各店舗に足を運び、店長に直接意図を伝えてお渡しするようにしました。
さらに、メンバーで分担し、周辺地域での街頭インタビューも実施しました。
その後は、受講生が各自で担当パートの作成を進めます。ここでは、メンバーの進捗から外れない事と方向性がずれそうになった際にメンバーと摺り合わせする事が重要です。
【3日目・4日目】
翌週末の土日に診断報告書の読み合わせを行います。この段階で、指導員の先生からもアドバイスを受けますが、班によっては大幅な修正が入る事もあるようです。私の班では、大幅な修正は入らなかったものの、各パートで厳しい指摘を受けその修正に時間を要しました。
また、各パートで作成したWordファイルの体裁(インデントや図表ナンバリング、単語等)を揃えるのも意外と骨が折れる作業でした。事前にある程度のルール決めはしていたものの、最終チェックの段階ではある程度の時間を使って修正しました。修正後、リーダーが印刷サービスチェーンへ印刷・製本を依頼しました。診断報告書は70ページ程になりました。
【5日目】
最終日の早朝にリーダーが製本された診断報告書を受け取り、協会への提出してくれました。残るメンバーはカラオケにて報告会に向けたプレゼンの練習です。限られた時間の中で、社長に伝えたい事は何なのか、どうすればより伝わるのか、指導員の先生のアドバイスを受けながら時間ギリギリまで練習しました。
報告会では、社長は熱心に耳を傾け質問もしてくれました。街頭インタビューや従業員アンケートなど、理論ではない、メンバーの足を使った内容については、特に喜んで頂けたと記憶しています。
報告会終了後は打ち上げです。翌日は勤務先へ通常出勤でしたが、開放感からか、遅くまで楽しみました。

(4)アドバイス
社長ヒヤリングに向けて、事前の調査が重要です。社長ヒヤリングでのヌケモレは、診断報告書の質の低下に直結します。社長からしっかりと情報を引き出す為には、事前調査で仮説を立ててヒヤリングに臨む必要があると考えます。指導員の先生から実務補習の数日前にメール連絡がありますので、そこで診断先の業界がわかるのであれば、『業種別審査事典』などを用いて、診断のポイントや業界の課題などを把握して臨むと良いでしょう。
また、ヒヤリング項目の選定や、報告書の取り纏めにあたっては、診断士2次試験で学んだ「3C」や「4P」、「採用・配置・能力開発・評価・報酬」等の切り口やフレームワークがとても役に立ちます。TACのテキストや『コンサルタントのフレームワーク』等の書籍に目を通すと良いでしょう。
さらに、勤務先との調整が必要な方は早期に実施すべきです。私は5日間コースでの受講でしたので、3日の有給休暇で済みましたが、15日間コースの受講では7日もの有給休暇が必要です。勤務先に迷惑を掛ける状況では実務補習にも集中できないと思われますので、上司や同僚の理解を得られるよう努めましょう。
最後に、実務補習ではその後の診断士活動においても大切な仲間ができる機会です。メンバーはもちろん、指導員の先生も診断士仲間の先輩として率先してコミュニケーションを図る事をお勧めします。私の場合、指導員の先生が厳しい方でしたが、コンサルタントとしてとても尊敬できる方で、実務補習終了後もお会いしてアドバイスを頂きました。

(5)実務補習での収穫
実際のコンサルの現場がどのようなものなのかを体験できた事がとても勉強になりました。2次試験で学習した知識を実際の現場でどのように活用するべきなのかを肌で感じる事ができました。また、日夜自分の会社の事を思っている社長と話ができる事も貴重な経験であると考えます。実務補習は企業コンサルの一部分ではありますが、その後の診断士活動においてとても貴重な体験となります。
また、メンバーや指導員の先生との人間関係を築ける事が大きな収穫です。診断士活動は人との繋がりがとても大切であり、実務補習は繋がりをつくれる機会です。
真剣に取り組む事で、その後の診断士活動の糧になる貴重な経験と人間関係を得られる事でしょう。
実務補習の収穫を活かし、より診断士活動を充実させていきたいと考えます。

(2017年1月取材)
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