実務補習レポート
武冨 健二 さん実務講習レポート
武冨 健二 さん
経営コンサルタントしての力を養っていくプログラム
(1)実務補修のスケジュール・グループ構成
・スケジュール
 私は、15日間コースで申し込みました。2016年2月初旬~3月中旬まで、平日・土日合わせて計15日間でした。ただ公式的な日程は15日間ですが、事前調査や資料作成等の自宅作業も含めると実質この一か月半の間はほぼ毎日の稼働となりました。体力的にハードなため、仕事と実務補修の掛け持ちによる過労でダウンしないよう体調管理が求められます。

・グループ構成
 私の班では、事業会社勤務が私含め5名。金融機関勤務が1名の計6名。プロの経営コンサルタントの方は一人もいませんでした。

(2)実務補修での取り組み
・ 実務補修先
1社目:医療業界専門の出版社 / 2社目:紙の卸問屋 / 3社目:フットケアサロン

・ 事前準備
  1, 班の中の役割/担当分野の決定 (班長、IT、マーケティング、人事、財務...等)
  2, 業界研究等を行い、グループ内で共有
3, 各自の担当分野を中心とした、社長ヒアリング時の質問事項の検討・共有

・ 実習仲間、担当講師とのやり取り
- 1社ごとに指導員の先生含めたメーリングリストを作り、そこへ各自成果物や連絡事項を送る形で基本的にはやり取りしました。
- 15日コースでは、1社目・2社目・3社目と進むにつれ、指導員や班員との仲も深まり精神的にリラックスできるようになり、各自の得意・不得意もわかってくるため診断業務も徐々に効率的になっていきました。

・ 1社ごとの診断スケジュール
基本的には下記のようなスケジュールで進んでいきました。
1日目(金) ヒアリング最終確認~ヒアリング本番~ヒアリング内容整理
2日目(土) SWOT分析、経営課題抽出、提案の方向性検討、各自の自宅作業確認
3日目(土) 各自の成果物確認・フィードバック、各自作業、全体の整合性統一
4日目(日) 提案資料作成・資料最終チェック・印刷
5日目(月) 対象企業への報告会、反省会
※ 2日目と3日目の間が約1週間空きますので、2日目の終わりまでに各自がこの1週間で行うべき自宅作業の割り振りを行いました。
※ 4日目の資料の最終チェックや印刷等に想像以上に時間かかるため、内容自体は3日目でほぼ固まっているのが理想的です。

(3)アドバイス
・ スケジュールに関して、診断士協会の提供する実務補修は、1社を診断する5日間コースと、3社を診断する15日間コースがあり、合計で15日間従事することで晴れて中小企業診断士に登録することができます。(5日間コースなら3回申し込む必要があります)。下記は各々のコースに対する私が感じたメリット・デメリットです。

- 5日間コース :メリット→補修の期間を分けることで負担を平準化できる
デメリット→期間が間延びしモチベーションの維持が難しい
- 15日間コース:メリット→長期間同じメンバーで行うため絆が深まりやすい。
短期間で集中的に行うためモチベーションの維持が図りやすい
デメリット→短期間で集中的に行うため仕事との調整が難しく、体力的にはハード。 ※ 実務補修と同じく、中小企業に対する診断実務への従事もカウントされますので、お知り合いに診断を行わせていただける中小企業がいらっしゃれば診断実務も選択肢の一つとして検討されてもよろしいかと思います。(例えば10日間は実務補修、5日間は診断実務で合計15日、といった組み合わせも可能です)

・ 我々の班もそうでしたが、当初は「所詮研修だから…」と甘い気持ちを持っている者がいても、実際に実務補修が始まり問題に直面し困っている中小企業の社長や従業員の方々とお会いすると最終的には「少しでも貢献できるよう良い提案を作りたい」という気持ちに全員なっていきました。良い提案を行うためには、対象企業の経営課題の正確な把握がまず大事になってきますが、そのためには社長ヒアリングが重要になってきます。ヒアリングは初日に行われることが多いため、初日までに前もって業界研究や、対象企業が直面しているであろう経営課題の仮説を立てておく等の事前準備を初めからしっかり行われておくことをお勧めします。

(4)実務補修での収穫
・ 終了後の感想
 15日の診断は体力的・金銭的にもかなり負担が大きく、正直始まる前はネガティブなイメージが強かったですが、振り返ってみると「非常に貴重なチャンスを与えてもらったな」と感じております。特にコンサルタント未経験の私にとっては総合的な経営診断の実務を肌で感じられたことは大変貴重であり、同時にこの中小企業診断士登録までの全体の流れが「1次試験で基礎知識習得し、2次試験で知識の応用力を養い、実務補修で実際の企業への診断を通じ応用力に更に磨きをかける」と経営コンサルタントしての力を段階的に養っていくプログラムになっていることを実感しました。

 また、この15日間コースで密度の濃い時間を共有した班員とは、比較的年齢が近かったこともあり絆がとても深まり、今でも定期的に会っております。その中で各自の診断士としての活動や、仕事での取組みやステップアップしていく様子等を情報交換することが、現在の私自身の刺激にもなっており、この実務補修を受けて本当に良かったと感じております。

・ 今後にどう活かしていきたいか
 私が現在主に中小企業のM&Aを行うPEファンドに勤めておりますが、PEファンドで行われる業¬務は、診断士登録までの過程で得られる知識や診断手法を活かせる場面が多いと感じております。例えば、投資先選定における対象企業のデューデリジェンスはまさに総合的な経営診断の力が問われますし、M&Aや事業譲渡後の投資先の中小企業の経営改善には経営の幅広い知識が求められます。

 現在の勤務先に貢献していくことが、そのまま投資先の中小企業の従業員や関係者の喜びや幸せに繋がっていくと思いますので、この診断士の勉強で得た知識や実務補修で身に付けた診断手法を活かして、これからも投資先の企業の経営改善に奔走していきたいと考えております。

(2016年12月取材)
資料請求
ガイダンス/受講相談
診断士講座に関する詳しいパンフレットを無料でお送りしております。ご請求はこちらから
ガイダンスと受講相談をTAC各校にて実施しております。ガイダンスはネット動画配信もしております。詳しくはこちらから