特集 若手税理士のライフワークを探る

ブログ、ランニング、読書…。
税理士受験時代に完成した「早起き」のライフスタイルが、今の私の軸になっています。

野田 翔一氏
Profile

野田 翔一氏

野田翔一税理士事務所
税理士

野田 翔一(のだしょういち)
1985年9月生まれ。埼玉県さいたま市出身。千葉商科大学大学院修了後、都内の税理士法人、その後、さいたま市にある父親が営む会計事務所を経て、2017年8月、さいたま市にて、野田翔一税理士事務所を開業。

 「資格受験を通して、自分の考え方やライフスタイルが変わった」。そんな体験をした先輩がいます。税理士の野田翔一さんがそのひとり。受験期間中にできた「朝型」の生活で、今でも「ブログ、ランニング、読書」にと、趣味やライフスタイルを広げているそうです。ブロガーとして日々ブログ更新を続けている野田さんのライフスタイルと、税理士としての活躍を探ってみました。

簿記から始まった税理士受験

──野田先生の経歴と税理士をめざしたきっかけについて教えてください。

野田 埼玉県さいたま市で生まれ育ち、千葉商科大学大学院を修了後、都内の税理士法人、さいたま市にある父親が営む会計事務所を経て、2017年8月にさいたま市大宮区で自分の税理士事務所を開業しました。

きっかけは大学受験が思うようにいかず、志望校に入れなかったことが大きかったですね。その当時、そこまで真剣に受験勉強に打ち込んでいなかったので、志望校に入れなかったのは当然ではあるのですが。それでも浪人するのは嫌だなと思い、現役合格した大学に入学することにしました。

大学に入学したといっても、数年後には就職を含めて将来について考えなければなりません。それまで熱心に勉強したことがなかったので、少し将来について考えたほうがいいだろうと、入学してからはきちんと勉強することにしました。大学での専攻学科が商学科ということもあったので、簿記をやるのが良いだろうと思い、大学1年の時、日商簿記3級から始めて2級まで合格しました。

その先をどうするかという時に、税理士と公認会計士という選択肢があることを知りました。当時通っていた受験指導校の簿記講師に相談したところ、勧められたのは税理士でした。大学の仲間にも税理士をめざしている同期が少なからずいたので、大学2年の秋から税理士をめざして受験勉強を開始しました。

特にやりたいことのなかった私が、何ができるかわからない中で、何かを成し遂げなければと簿記の勉強を始めたことが最大のきっかけかもしれません。

──勉強を開始した当時、税理士という仕事がどのようなものかを理解していましたか。

野田 最初は勉強していても、よくわかりませんでした。税理士試験の勉強は簿記・会計から始めたのですが、それを何のためにやっているのか、何のためにあるのかもわからずにやっている感じでした。受験仲間とも「税理士って何をやっているんだろう」と話しながら勉強していた記憶があります。

簿記ならば会社の家計簿をつけるようなものとわかっていたのですが、それが税金となると、理解するのが難しかったですね。それが、勉強していくうちに徐々にわかるようになっていきました。

──大学2年からスタートして、どのように受験を進めたのですか。

野田 大学2年から始めて3年で簿記論・財務諸表論の2科目を受けたのですが、最初の年は2科目とも合格できませんでした。大学4年でもまた合格できなかったので、大学院に進んでそのまま受験を続け、税法の免除を受けることにしました。大学院生1年の時に簿記論・財務諸表論の2科目に合格し、ちょっと進んだかなと手応えを感じられるようになりました。その頃から勉強方法がわかってきて、コツを掴めた感覚がありましたね。ただ、大学院を修了した段階でまだ税法科目に合格していなかったので、税法科目の免除要件を満たすかたちで修了し、その後3ヵ月間は受験勉強に専念。その年の9月から東京都内にある税理士法人に勤め始めました。しかし、その年の試験も合格できず、今度は仕事をしながらの受験となったのです。

会計事務所の三代目、独立開業する

──最初に勤めた税理士法人ではどのような業務に携わりましたか。

野田 都内にある税理士法人で、医業特化を特徴とする事務所でした。そこで初めて記帳代行をはじめとした実務を経験しました。

実は父も会計事務所を営む税理士です。父が二代目で、私で三代目となります。しばらく都内の税理士法人に勤めたあとに、税理士試験の勉強に専念したいと思い、実家に帰って父の事務所を手伝いながら最後の1科目の合格をめざしました。

──先ほど税理士をめざした理由の中で、父親の影響という話はありませんでしたが、勧められたり影響を受けたことはなかったのですか。

野田 幼い頃から父の後ろ姿を見てきたので、少しは影響があったと思います。しかし、跡を継げと言われたこともないし、跡継ぎとしてのプレッシャーを感じたことはありませんでした。そうしたことを意識する前に税理士をめざしていた感じです。そのおかげか最後の税法1科目は実家に帰ったその年、すぐに合格することができました。

──ご実家の会計事務所の業務内容について教えてください。

野田 創業期から小・中規模法人の月次、決算業務がメインです。実家の事務所には6年ほど勤めていましたが、2017年8月に自分の事務所を開きました。

──6年もいらっしゃると、ご実家の会計事務所の後継者として見られていたのではないですか。

野田 そうですね。確かに、お客様も職員の方もそのように思われていたかもしれません。しかし、だからこそ、今できることをしようという気持ちが湧いてきて、自分の事務所を開業しようと考えました。

──基盤のないところで、ゼロから開業されたのはなぜですか。

野田 よく聞く話のように、仕事の進め方で父親とケンカした訳ではありません。ある時期に、独立開業した税理士の方の話をお聞きする機会が度々あり、「ゼロから始めて経験できることを経験したい」という思いが生まれてきました。そうしてゼロから始めるからこそ、体験できることがあるのではないかと考えていました。

もうひとつは、クラウド会計をはじめとするITを活用した新たなシステムを導入するなど、既存の事務所と違った事務所にしたいという思いがありました。

実家の会計事務所にはこれまで培ってきたやり方があり、すでに業務の進め方などが確立されていますので、急に新しいシステムを導入することや、新たなシステムに変更することは難しいだろうと思いました。そこで、自分がやりたいことを他でやろうと考えたのです。こうしたやり方は、外から見ればちょっと変わっていると思われるかもしれませんが、何もない状態から自分の事務所で新しいことに取り組んでいくことにしました。

──どのような事務所にしていくのか、事務所のビジョンや目標を教えてください。

野田 まだ今年の8月に開業したばかりで、届け出をして、事務所を借りただけという状態ですが、ホームページも作り、これから徐々に手を加えていくつもりです。顧問数を増やすことや事務所の規模を大きくすることより、少ない件数でもじっくりとお客様の話を聞きながら、一緒に歩んでいける事務所をめざそうと考えています。また、私は話をするのが大好きなので、実務をじっくりやりつつ、税金関係の執筆やセミナーを企画・開催していきたいですね。

実は自分の軸のひとつは「話すこと」だと思っています。話すのが好きで、話を聞くのも好きです。そこで仕事、プライベート、様々な場面で、いろいろな方と積極的に「話すこと」を軸にしていきたいと考えています。例えば日々行っている「早起き」の習慣を活かして、「早起きセミナー」のような、ちょっと変わった企画もやってみたいですね。

税理士事務所の税理士業務もその一環で、私個人で主催するセミナーや勉強会、個別コンサルティング業務をより大切にしていきたいです。

──独立開業された事務所は顧問先ゼロでのスタートですか。

野田 はい、ゼロからのスタートです。これからホームページなどを使って、あるいはセミナーを開催して、そこから集客していくつもりです。また単発でスポットの相談を受け、そこからも広げたいと考えています。いろいろ試してみたいんです。試してダメならやめて、また別の方向でやってみる。良さそうならさらに深堀りしてみる。そういうかたちで進めていきたいと思っています。

──一般的には、後継者としてやっていくほうが安泰だという考え方もあると思いますが。

野田 そういった考え方が一般的かとは思います。そうだとしても、自分でやってみることに意義を感じました。というのも、そのまま父の事務所にいても腕を磨けるとは思います。しかし、それではこれまでの延長のような気もして、果たしてこのままでよいのだろうかという思いもありました。まだまだこの業界としては若いうちに入る32歳で、今なら少し寄り道をしてもいいんじゃないかと。このままやってみて軌道に乗るかどうかはわかりませんが、いろいろやってみて、最終的に父の事務所に戻ることになっても、自分で作ったシステムなり、何らかの成果物を持ち込めるようにはなっていたいですね。

受験時代に始まった「早起きライフスタイル」

──ブログはいつから始めたのですか。内容は、趣味や税務についてですか。

野田 ブログは2016年から始めました。基本的には税理士ブログではありますが、税金の知識をずらずら書くことはせず、自分の学んだことをまとめていくことを基本としています。なので、税金・会計・お金について・早起き・読書・学びなど、私が日々考えていることを綴っています。

ブログで自身のプロフィールに「税理士」と「ブロガー」と書いているように、早起きをして平日は毎日ブログを更新し、そのあと、趣味の読書やランニングなどを日課としています。

──早起きして、まずはどのようなことをするのでしょうか。

野田 4時半頃に起きて、まずはブログを書きます。走る日は、その後ランニングという流れです。走るのは週2~3回で、大会前は走る日を増やしています。走らない時は、読書をしたり、散歩をすることもあります。

──いつから早起きの習慣がついたのですか。

野田 税理士の受験勉強をしている時からです。受験の後半に入って、朝型生活にして朝2時間、一番疲れていない時に勉強するのが一番効率が良いと気がついたのです。昼間や夜は、遊びの誘いが入ったり、仕事が長引いたり、単純に疲れていたりと、やろうとしてもできなくてストレスになります。朝は邪魔となる制約がないので、起きてやるもやらないも、すべて自分の責任となるので、やるしかありません。

こうして受験の後半から早起きスタイルが出来上がり、それからずっと持続しています。そしてブログを書き始めてからは、より早起きが定着しています。

──ブログを始めたきっかけは何だったのでしょう。

野田 以前からブログには興味を持っていて、ブログを書いている著名な税理士の方のセミナーに行ったのがきっかけです。ブログの作り方から書き方までを半日コースで学び、その翌日から始めました。もともとそのセミナーの参加条件が「毎日ブログを書く」というものだったので、平日は毎日書こうと決めて、カレンダー通り、土日・祝日以外は年末年始も書いています。これまでそのペースで続けています。

──ブログはカテゴリー別に分かれているのですか。

野田 最近は20テーマぐらいに増えました。特に順番やルールはないのですが、だいたい前日には何を書くかを決めて、おおまかに作っておくこともあれば、タイトルだけ決めておいて内容は朝にぶっつけ本番で書く時もあります。あるいは何も書くことがないまま朝になる時もあるので、内容やボリュームにはばらつきがあると思います。ただし、最近税金ネタが少ないなと思えば税金のテーマを増やしたりと、バランスは意識しています。ブログはその日の0時~24時の間に書くので、朝の時間に書けずに23時半にアップしたこともありました。
と言っても、ブログを始めてから約1年半になりますが、「もう続けられない」といった危機的状況はないまま続けられています。

──ブログを書いたりランニングすることは、自分の生活や仕事の中でかなり重要なポジションになっていますね。

野田 それがあって、1日がきちんと始まる感じです。朝は余裕を持っていたいタイプで、ギリギリに起きて、すぐに仕事では精神的によくないと考えています。早起きはそんな理由からも続いています。

──ランニングはいつ頃から始めたのですか。

野田 これも税理士受験中からで、始めたきっかけは勉強の合間の気分転換でした。ちょうど東京マラソンが始まってマラソンブームに火がついた頃に近所を走ってみたのが始まりで、夜帰ってきてから走ったり、走りながら理論を暗記したりしていました。

身体を動かすのが好きなんです。身体を動かしていないとコンディションが悪くなるので、20歳を超えた頃からスポーツをするように心がけています。休みの日も家でダラダラ1日中テレビを見て過ごすといったことはなく、予定を入れてなるべく動いています。

──ブログには出場マラソンレースがたくさん書かれていますね。

野田 最近ではマラソンレースのエントリーがホームページ上から簡単にできてしまうので、調子に乗って次々にエントリーしていた時もありましたが、今は控えめにしています。2017年は11月のさいたま国際マラソン、12月の湘南国際マラソンに出場予定です。

──受験中に身についたランニングも早起き同様習慣になっているのですね。

野田 その通りです。修士論文を書いている時も、走っていました。修士論文は行き詰まってくると、うまく書けず、ジリジリとしか進まない状況だったので、走って気分転換していました。

ただ、早起きが加熱しすぎてしまったこともありました。朝7時起きを5時にするとかなり早く起きた気がするのですが、毎日5時に起きていると5時があまり早く感じなくなってくるのです。そこで4時起きにすると、4時起きも早くなくなってしまうし、やりたいこともどんどん増えてきてしまう。最初は本を1時間読もうと思っていたのが、やはり2時間ほしいと思うようになって、そのうち4時に起きて3時間確保するようになりました。一時は3時起きをしていたこともあったほどです。そこでいよいよ身体を壊してしまい、熱を出したこともありました。夜中の2時半に目が覚めた時に朝まで起きていようとしたら、朝だか夜だかわからないような感覚に陥ってしまい、一度でやめました(笑)。早起きもヒートアップしていくので、コントロールしなければ続きません。

睡眠時間は4時間半程度あればいいとも聞きますが、私はそれでは足りなくて、5~6時間寝ないと足りないタイプのようなので、今は睡眠時間を確保しつつ4時半頃に起きるようにしています。

──平日毎日のブログ、ランニング、読書と充実した朝ですね。その他のライフスタイルでこだわりはありますか。

野田 普段は自転車で移動することですね。今日の取材は都内なので電車でしたが、クロスバイクといった、スポーツタイプの自転車で移動しています。また、これはブログに書いていることなのですが、やると決めていること、やらないことにしていることがいくつかあります。具体的には、エレベーターを使わずに階段を使う、遅刻しない、仕事で相談対応中に電話に出ない、飲み会でダラダラしない、普段から折り畳み傘を持ち歩きビニール傘は使わない、といったことを決めて実行しています。主義のようなものです。

やらなくなったこともありますが、基本的にはどれも続けています。ただし、「エレベーターを使わないで階段を使う」などは、誰かと一緒の時はしません。ひとりの時は徹底してやりますが、周りに合わせる時は合わせますね。

──夜のお付き合いもあると思いますが。

野田 夜の付き合いやお誘いは結構ありますが、1次会で帰ります。どうしてもという時でも2次会まで、出なくてよい飲み会は基本的に行きません。以前はズルズルと出ていたのですが、このライフスタイルになってから徹底するようにしています。今では「いつも帰っちゃう人」になりました(笑)。すべて、早起きの習慣があるので「23時には寝たい」ということで続けています。

めざすは「人に寄り添う仕事」

──今後の事務所運営について、教えてください。

野田 まだ始まったばかりですが、週に1本はセミナーを開催していきたいと考えています。顧問先については、数は追わずに、件数は少なめでもクオリティを高めて、報酬もそれに見合った金額をいただけるようにと考えています。ただ、それは簡単なことではありません。まずは先ほどお話しした単発のコンサルティング案件をやっていきたいですね。

また、「ライフワークをテーマにしたセミナー」なども開催してみるとおもしろいだろうなと思っています。これまで自分の経験してきたこと、実践してきたことをうまく伝えていくような取り組みもしていきたいですね。

──税理士の場合、顧問契約を結ぶことが多いと思いますが、単発のコンサルティング案件としては、どのような内容をお考えですか。

野田 考えているのは個人の単発案件です。例えば、サラリーマンが副業をやりたい時に気をつけること、あるいはすでに顧問税理士はいるけれどもちょっとしたセカンドオピニオンがほしいといった案件です。個人事業主は申告するのにどうしたらいいかなど、細かい相談があると思います。そんな時、顧問料を払わずに、単発でコンサルティングできればリーズナブルです。そういったニーズに応えていければいいですね。

──野田先生は、税理士になって良かったと思われますか。

野田 とても良かったと思っています。私は話すのが好きで、話す仕事がしたいと考えてきました。税理士の仕事をしていると、様々な方と仕事を通して税務の話をはじめ、趣味や家族のことまで、いろいろな話をすることができます。

こうしたことを通して、税理士という存在に対して会話することに価値を見いだしてくださる方に貢献したいと考えています。究極的には、話す仕事メインで事務所を作り上げていきたいです。いろいろな方と、じっくり話せる税理士をめざしていきます。

──野田先生は、勤務税理士を経験されてから独立開業されています。昨今は勤務される方もが多くなりましたが、税理士として独立開業に将来性を感じますか。

野田 最近は税理士の受験生も減っていますし、税理士法人も含めて勤務税理士が増えています。でも、税理士は独立開業しても十分やっていけるのではないかと考えています。独立開業した仲間からも、「仕事は何となく増えていく」とも聞いています。それがどういう内容の仕事となるのかは、それぞれではありますが、独立開業しても仕事がないということはないと思います。そう思ったからこそ、自らやってみようという気になったのです。

ただ、そうしたかたちで、なんとなく増えていく仕事は、自分が本来望むような仕事ではないかもしれませんので、私はインターネットを活用し、ブログやホームページで集客をして、自分を知ってもらおうかなと。なるべく自分と合う方と一緒に仕事をするほうがいいですし、仕事はできれば楽しくやりたいという思いがあるからです。

また、どう仕事を獲得するかと考えた時こそ、ブログが活きてきます。というのも、ブログを書くことでお客様からも選んでもらえますし、同時にこちらからも選んでいるということなります。ブログを読んでいただいて、明らかに主義主張が合わない方からはご連絡いただけないでしょう。そこでお互い時間を無駄にするようなミスマッチをなくす効果があると思っています。ですからホームページからの問い合わせページにも、「ブログをご覧ください」と書いています。

──『TACNEWS』は資格取得をめざして勉強中の方、あるいはこれから資格をめざしてみようという方、スキルアップしたい方が読んでいます。受験生の先輩として、アドバイスをお願いします。

野田 資格試験はとにかくまず合格することを考えるべきだと思います。めざす時に、「これが仕事に活きる、活きない」ということをあまり深く考えないで、とにかく、訳がわからなくてもまずは試験に合格する。それをどう使おうか、中身についてはあとから考えればいいのではないでしょうか。変に実務を意識すると、仕事には使えても試験では役に立たないという場合があります。

税理士試験に関して言えば、科目によっては解くことを繰り返すことで合格できる試験でもあります。とにかく覚えて合格する。それでいいと思います。合格しなければ受験勉強は終わらないし、資格がなければ何も始まりません。逆に、合格してから活かし方をもう一度考えてもいいでしょう。

約20年前、パソコンがだんだんと普及し始めた頃、これからはパソコンの時代だと言われました。そしていま本当にITの時代になっています。今後はAIで税理士の仕事も含め多くの仕事がなくなっていくと言われていますが、心を通わせるような仕事は残るとも言われています。私は、そうした仕事をしていきたいと考えています。だからこそ「話すこと」に力を入れていきたいのです。究極的には話すことだけで仕事になるのが理想ですね(笑)。

そして何より、早起きをして勉強をすることから、ランニングや読書、ブログと広がっていったように、私は税理士の受験時代に今のライフスタイルを構築する多くのライフワークを見つけることができました。資格取得をめざすことで、人生をより豊かにできたこの経験は大きいと思います。
 受験生の皆さんも、受験中に良い習慣を見つけ、その後のライフワークにつなげていってください。

──本日は貴重なお話をありがとうございました。