特集 変わる日商簿記検定
~試験はどのように変わるのか~

社会の変化、新たな会計ルールを取り込んだ日商簿記検定試験が、現在のビジネスパーソンとしての「欲しい人材」を育む。

日商簿記検定2級の出題範囲が大幅に改定された。「現在のビジネスパーソンが仕事で使う実務レベルの簿記」を習得することを目的として、「会社全体の経理がわかるレベル」とされる2級の重要度をさらに高める方向に舵は切られたのだ。具体的にどのような改定が行われたのか。3級、2級、1級、それぞれの変化について、TAC簿記検定講座の足立先生、小野木先生、石川先生にお話を伺った。

左から
足立 篤保(あだちあつお)先生
30年以上、簿記講座講師を務める。現在、渋谷校で簿記3級クラスを担当、TACの他にも研修所や大学などで簿記講義を担当。

小野木 誠一(おのぎ せいいち)先生
簿記2級クラスを担当。現在は教材制作がメイン。足立先生と共に研修所や大学などでも簿記講義を担当。

石川 貴大(いしかわ たかひろ)先生
簿記1級講座講師。現在、水道橋校・新宿校で、商業簿記・会計学科目クラスを担当。大学、生命保険会社などでも簿記講義を担当。

──TACの簿記検定講座の講師をされている、足立先生(3級)、小野木先生(2級)、石川先生(1級)に、日商簿記検定試験の概要をお聞きします。

足立 大枠で捉えると、3級は個人商店、2級からは株式会社の会計処理を対象とする商業簿記を学習範囲としています。3級では簿記の基礎である勘定科目、仕訳、勘定転記などの仕組み、つまりルールを理解し、2級はその知識を土台として株式会社の会計処理と、新たに工業簿記でコスト管理の仕組みを理解します。経理、財務担当者当者だけでなく、あらゆるビジネスパーソンに必要な知識は、この2級に含まれています。ですから簿記の学習は、ビジネス全般にも、就職・転職にも役立ちますし、「損益計担算書」や「貸借対照表」等の財務諸表を学習するので、経済新聞や経済誌のニュースの理解が深まるようになります。

──どのようなタイミングで簿記の勉強を始める方が多いのでしょう。

足立 3、2級の方は、本当に様々ですね。3、2級を学ぶと、日ごろ行っている仕事内容がわかるようになると言われています。簿記の勉強をしたら、「パソコンを使って、こう入力してくれ」と指示されていた仕事が、「パソコンに使われているのではなく、自分がパソコンに指示を出す感覚に変わりました」等、簿記を学んでから、最終的な着地点に向かって自分が指示を出している姿勢に変わった、という受講生は多いですね。

石川 1級の場合、勤務する企業に顧問税理士や公認会計士(以下、会計士)が来ていろいろ聞かれた時、何を言っているのかわからなかったことがきっかけで、1級の勉強を始めたという方が多いです。基本的には2級まで学んでいればいいと思いますが、税理士、会計士と話をするとなると、やはり1級レベルの知識まで持っていたほうが良いでしょうね。

──1級は専門職レベルの知識と捉えていいのですか。

石川 1級は大企業が行う会計処理全般を学習し、原価分析や意思決定会計まで学びますから、経営管理者に必要な知識になります。税理士、会計士の方と話をする場合も、1級まで学んでいれば内容は大枠で理解できるでしょう。

1級合格者の学生で、就職活動で「日商簿記検定1級合格」と書くことでエントリーシートがほぼすべて通ったという方もいましたよ。

足立 とりあえず入口として話を聞いてもらうテーブルに着けるので、就職活動には有効と言えますね。

──家庭生活で簿記は活用できますか。

小野木 使える使えないというより、毎日読む新聞も簿記の知識があったほうが正確に読めますね。以前、金融機関の不良債権問題がありましたが、「不良債権」と聞けば一般の方でも「まずいんだな」とわかります。しかし、それが「貸倒引当金」と名称が変わった途端、同じことを言っているのにわからなくなってしまいます。「減価償却」という言葉もしばしば出てきますね。経済面では会計に関するワードが非常に多く出てくるので、そこは一般知識として知っておいていいのではないかと思います。ある企業の巨額損失問題でも、「減損会計」という言葉が頻繁に出てきます。そこで何が問題なのか。それも1級で学ぶ内容です。

足立 最近のメディアを見ていると、特にそうした言葉が頻繁に出てくるようになりましたね。

簿記は「みんなでやろうよ」

──TACの簿記検定講座の受講生には、どのような方がいますか。

足立 3、2級はビジネスパーソンはもちろん、公務員、ご年配の方、主婦、大学生、高校生、中学生と特定の職業・年代に限らない傾向にあり、小学生もいます。

石川 私が担当している1級は、圧倒的にビジネスパーソンが多いですが、主婦やご年配の方も受講されています。上は80歳くらいまでいらっしゃいますね。その方のお話では、簿記を学習することによって若くいられるとおっしゃっていました。もちろん、若い時に比べれば問題文を読む速度も電卓を叩くのも遅くなってはいますが、できる限り遅くならないよう訓練するために、簿記の学習はライフワークとなっているそうです。

足立 3、2級の男女比としては、女性のほうが若干多い傾向にあります。

小野木 3、2級のクラスには、1クラスに必ず2~3人は中国出身の方がいます。アジア圏出身で簿記を学ぶ方も多いですね。

──先生が簿記を学んでほしいと思うのは、どのような方ですか。

足立 昔は「読み・書き・そろばん」と言いましたが、簿記の知識は高校卒業頃までには少しでも培っておいたほうがいいと思います。できれば高校の教科のひとつに組み入れて、原価、つまりお金の感覚を身につけるべきです。受講生からよく「なぜ、簿記を中学・高校で教えてくれなかったんだろう」と言われるのですが、社会で生活していく上で、簿記は勉強しておいたほうがいいものですね。

小野木 とりあえず、誰とは特定せずに「簿記はみんなでやろうよ、やれば損はないよ」と伝えたいですね。

──先生が、教壇に立たれる時に心がけていることを教えてください。

小野木 私は話しだすと自分の好きなことばかりしゃべってしまうので、講義では「人に教える」ということを心がけています。また、テキストに書いていないけれど、知っていると役に立つことにどんどんと話がそれてしまい、時間が延びて怒られることもあります。そこを常に気をつけていますが、あまりうまくいっていません(笑)。

石川 1級講座を受け持つ私は、なるべく難しくならないように心がけています。私が担当する商業簿記は、どちらかと言えばルールを覚える暗記科目です。そこで、なぜそうしたルールができたのか、背景などをできる限りお話ししたいと思っています。単純にそういうものだと教えるよりも、背景を伝えたほうが受講生は興味が湧くし、興味を持つことが勉強を続けることにつながると思いますから、何かしら話のネタを用意しておくように心掛けています。

足立 日商簿記検定試験の合格をめざしているので、私はまず少しでも多くの方を合格まで引っ張っていきたいと思っています。ただのパターン学習はあまり好きではないので、どういう理由でこうした処理をするのか、きちんと説明した上で伝えたいと考えています。ただし、限られた時間で合格答案を作らなければなりませんから、理解した上で合格するためのパターンを押さえていただきます。

それから、講義内容が正しく伝わっているか、伝えられているのかを確認しながら、講義を進めているつもりです。問題が解けないということは伝えきれていないことになりますから、そのような時は反省の姿勢で臨んでいます。

変わる日商簿記検定の新たな出題範囲は?

──日商簿記検定試験が変わると聞きました。どのように変わるのですか。

小野木 「現在のビジネスパーソンが仕事で使う実務レベルの簿記」を習得する、という目的に沿って、 2016年度から3年間にわたって2級の出題範囲が大幅に改定されることになりました。新たな変更点を加えた2級を学習することで、「企業にとってより即戦力とみなされる」ことに重きが置かれています。具体的には、2017年度の試験からは「連結会計」「外貨建取引」等が追加されました。これは昨今のグループ企業としての財務状況や国際情勢の変化に伴い、国内外の企業のM&A、提携がさらに進むことを踏まえています。2018年6月の試験からは、税効果会計、アップストリーム(連結会計)、製造業を営む会社の決算処理などが追加論点となります。学習範囲を従来より拡げることで、仕事で役立つ、確かな簿記の知識習得をめざすものと考えられます。

足立 3級では個人商店を対象とした会計処理を学ぶという大枠があるので、ほとんど変化はありません。ただ今回の改定で、初学者が挫折しがちな「為替手形」が除かれました。これは3級を勉強する人にとっては、非常に楽になったのではないかと思います。その代わり、伝票の管理・集計、仕訳日計表が新しく追加されたことは、大きな変化ですね。

問題のレベルは年々上がっていますが、今回の改定で3級は少し負担が軽減された部分があると捉えています。とはいえ、昔に比べると細かいところを問われるので、きちんと暗記することは暗記しなければなりませんし、思考のスピードを上げないと限られた時間で合格答案は作れません。合格するためには以前よりも勉強しなければなりませんね。

小野木 2級は、今まさに出題範囲改定の火中にある感じです。とにかく3年かけて2級の改定をするということで、学習内容は大きく変わりました。これまでの2級の学習論点のうち、実際社会で仕事に活かせるのかを考えた時、「ちょっとこれは疑問だよね」と言われていた部分がバッサリ落とされて、本当に今の時代に必要なものがドカンと大幅に入ってきた感じです。

中でも一番大きいのは「連結会計」です。おそらく大企業の会計の世界は、もうすでに単体の財務諸表ではなく、連結ベースで見るのが主流になりつつある。それを踏まえた上での追加論点です。

個別論点の部分では、有価証券の会計処理がかなり細かくなりました。過去の2級では「売買目的と満期保有の債券を前提に、少しだけ触れましょう」という程度だったのですが、今回から減損処理を除く一通りの論点を2級の範囲で扱うことになりました。例えば実務上、「その他有価証券」として処理されるものが一番問題になるのですが、今まで2級の範囲ではありませんでした。それが、今回の改定で入ってきたんです。また、子会社株式、関連会社株式という会社の支配を目的として保有する株式なども、2級の範囲に追加されています。

その他、「外貨建取引」、「リース取引」、「法人税の計算」等の論点が新たに2級の範囲に追加されています。

──これは2級の出題範囲がかなり広くなったのでしょうか。

小野木 そうですね。広くなり、さらに「連結会計」は、これまでの簿記とは違った考え方になってきます。「取引があったからそれを記録しましょう」というものではなく、企業グループとしての会計情報を知らしめるため、財務諸表の合算を前提に、必要な修正を考えていくことになります。なので、通常の簿記とは違った視点で考えないといけません。

商工会議所としては、今の社会情勢が連結会計に移行している以上、どうしてもそれを取り入れざるを得ない。そこで連結会計を2級に入れてきたのだと思います。

ただ、それが学習上どうなるのかというと、日商簿記検定試験の枠組みにおいて、会社組織を前提とする簿記は2級で初めて学習するため、2級の学習者は会社組織を前提とする簿記の処理を完全にマスターしているわけではありません。その段階で連結を学習しなければならないというのは、大変な状況かもしれません。

ただ、主催する商工会議所もそのあたりのことは理解されていて、「連結はある程度、勉強した」というレベルであれば、試験では対応できるのではないかと推測しています。

足立 学習時間や覚える範囲は増えますが、今の仕事に活かせるということでプラスに捉えるほうが良いでしょう。

小野木 そうですね。TACでは、2級対策のカリキュラムを大幅に増やしました。それだけ、しっかりした対策が必要になってきますね。もちろん今後の本試験の出題内容を見ながら、さらに精査していく必要があると思っています。

足立 連結会計や外貨建取引を知っているということは、「使える人」という評価につながります。私が企業の採用担当であれば、今の2級の範囲を勉強した人は「欲しい人材」になるでしょう。

石川 1級は今回変更はないのですが、やはり社会情勢の変化に伴って新しい会計ルールができると、それが1級の試験に盛り込まれるかたちになっています。今後は仮想通貨なども1級の出題範囲に入ってくるでしょう。近々、仮想通貨の取り扱いに関する公開草案が発表される予定です。

仮想通貨は外貨=お金の扱いになるのか、金融商品の扱いになるのか、まだ決まっていないのですが、やはり「新しい取引が生まれたら、こうしなければならない」といったように、簿記も進化していくのだと思います。

連結会計が2級の出題範囲に入るようになり、世の中は今、連結ベースで動いていますが、1級はその連結しなければいけない企業グループをどう作るのか、その手法が出題範囲に入ってくるので、内容がかなり高度になります。

──国際会計基準(IFRS)の導入問題もありますね。

石川 徐々に日本のルールもIFRSに合わせてルール変更してきているので、そこまで大幅に変わる訳ではないのですが、どんどん新しい範囲が生まれてきてしまうでしょうね。基本的に昔からあるルールがなくなることはほぼなく、新しい取引がどんどん生まれてくるでしょう。例えば企業の資金の集め方も、単純に銀行から融資を受けるだけでなくて、いろいろな手法で集めたりするようになる。そうした企業が多くなればなるほど、どのような会計処理が必要になるか対応していかなければなりません。

やはり今の社会情勢を踏まえて、試験問題が作成される傾向にありますが、あまりにも世の中が変わりすぎるので、そこがどう試験に反映されるのか、考えてしまいますね。
ただ単純に自分の会社がどれだけ儲かっているのかという時代ではないんです。公表してどれだけ周りの人にその会社が認めてもらえるのか。その書類を作るのが会計であって、そこが日商簿記検定試験で要求されるようになったのです。

足立 1級は、そこを追いかけていかなければならないから大変ですね。

石川 今は多くの店舗でポイントカードを発行します。それについての処理はまだ決まっていないのですが、いずれ新しいルールができるでしょう。本当に、会計ルールも簿記もどんどん進化しているんですね。超えやすくなった2級から1級の壁

──TACとしては新たな出題範囲に関して、すでに対応しているのですね。

石川 そうですね。ルールが確定する前に公開草案の発表があるので、流れは見えてきます。仮想通貨も、おそらく9月までには草案が発表され、来年以降にはルール化されるでしょう。あとはそれが日商簿記検定試験にどう関わってくるのか、きちんと対応していきます。

小野木 リスクが起こりそうな取引があれば全部載せるというのが今のルールなので、ある意味、情報開示だと思うんです。投資家にしてみれば隠すなということなんですね。だから会計処理も、日商簿記検定試験も、不確定なものまで対応していかなければならなくなります。

石川 自分自身、投機的に仮想通貨で取引をしたことがないのに教えなければいけないので、一生懸命勉強しています。教えなければいけないからと、全部の取引を実際にやってみた講師もいました。

──ステップアップの選択肢として、3級から2級、1級と進む人もいれば、税理士、会計士、ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士、社会保険労務士へと進む人もいます。どのように選択すればいいのでしょう。

石川 まず会計専門職へ進むのであれば、1級にチャレンジしてほしいですね。難易度の高い税理士や会計士試験についても、少し遠回りにはなりますが、1級合格を手応えに挑戦するのもひとつの手段としてお勧めしたいですね。とにかく会計に対する適性があるか否かは、1級に合格するかどうかで見極められるので、1級にチャレンジして合格してから、会計専門職へと進むというのもひとつではないかと思います。

1級と税理士の簿記論・財務諸表論はほぼ同じような試験範囲なので、1級を勉強したあとに税理士をめざした方には大きなアドバンテージがあります。過去に1級を6月に受けて、そのまま8月の税理士試験を受けて簿記論に合格された方がいました。その時は、問題がかなり日商簿記検定試験よりだったということもありますが、1級と税理士の2科目はそれぐらい近い試験です。ぜひ、1級と税理士の簿記論・財務諸表論のダブル合格を狙ってほしいですね。

──『TACNEWS』の読者とこれから資格取得をめざそうとしている方にアドバイスをお願いします。

足立 「コミュニケーションがとれない」「仕事を棚上げして帰ってしまう」、それでは社会人としてふさわしいと言えないでしょう。簿記は、それと同じように社会人として知っておかなければならない知識のひとつだと思います。この記事を読んで、「簿記って何だろう」と、少しでも興味を持たれた方は、ぜひ一歩踏み出してほしいですね。

私は簿記という学問を非常によくできた学問だなと、初めて学んだ時に感じました。「簿記」という響きは地味な感じですが、ぜひとも多くの方に興味を持ってもらい、簿記の門を叩いてくだされば、私たちが一生懸命伝えさせていただきます。

小野木 経理でも営業や企画でも、この社会で仕事をするのであれば、簿記は知っておいて損はないと思います。ぜひ皆さんにやってほしいと思います。

まず3級を学んで「おもしろいな」と少しでも感じたら、2級まで進んでいただきたい。3級ではどうしても資本、純資産の話が出てこないので、肝心な資本と利益の関係がわからないままになってしまうおそれがあります。2級まで学んでもらえればある程度資本のことも勉強するので、大丈夫です。商工会議所が「仕事をする上で2級を持っている人は有利になりますよ」という判断基準で今の2級の出題範囲を決めています。がんばって合格すればご自分の選択肢が増えるでしょう。

石川 さらに2級までに覚えた内容は、「どういう裏付けがあってこういうことをしていたのか」を1級で勉強することになります。あくまで2級は「知っている」レベルですが、1級を勉強すると「なぜそうなるのか」が少し見えてきますし、1級を学ぶことによってその知識をちゃんと使えるようになるでしょう。仕事でいえば、任されている仕事ができるのが2級だとすれば、自分で「ここはこうしたほうがいい」という提案や自分で仕事を見つけられるようになるのが1級です。使いこなせるかどうか。その差は絶対に1級と2級にあります。

小野木 今回の改定によって2級の出題範囲が広がり、1級と2級の学習レベルが近づいて、1級が学習しやすくなると想定されます。2級までしっかり学習した方は、他の2級ホルダーとの差別化を図るのであれば、最高峰の1級にチャレンジすることをお勧めします。

石川 確かに、今までは1級と2級の距離は相当広かったのですが、2級のレベルが上がったので、1級の壁を超えるための距離が縮まりました。1級のレベルが上がらない前提ですが、2級が1級に迫ってきたことで、2級から1級へはチャレンジしやすくなったと言えるでしょう。また、これまでの学習内容の半分は2級でも学び、半分は1級で初めて触れる内容でした。今回の改定後は6~7割が2級の範囲に入ったので、何となく知っている、あるいは聞いたことあるくらいにレベルが近づきました。1級でも難しいといわれていた範囲が2級に移動したことで、1級で初めて触れるものは減ったということです。

2級の出題範囲が広がったことによって、1級の勉強が難しいと思う衝撃は少し和らぐと思います。この機会に、ぜひ簿記の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

従来から比べると2級を中心に大きく様変わりした「日商簿記検定試験」。今後はビジネスパーソンの基礎知識を測るためにさらに適した検定試験になると言えます。

優秀な人材を必要とする企業側としては、幅広い簿記の知識を習得しているという証明として、改定後の検定試験に合格しているかどうかを、今後、重要視する時代になると想定されます。

そのため、改定前の2016年度試験以前に3級や2級に合格されている方であれば、改定後の新試験に合格される方々と同等レベルの知識を習得するために追加論点を学習したり、新試験合格者と差別化を図るため、上位級へステップアップをすることも選択肢のひとつになるでしょう。

また、今回の改定で、ビジネスパーソンはもちろんのこと、これから就職活動を控える学生の方々にとっても、簿記を学習する意義は非常に大きくなりました。

簿記の学習をすることで、「仕事をする」ことがイメージしやすくなるだけでなく、企業が利益を出すために必要な原理をしっかり学ぶことができる、良いきっかけなります。
「変わる日商簿記検定」、自分が変わるきっかけに簿記にチャレンジしてはいかがでしょうか。