通信合格者インタビュー

──合格者のみなさんも、まずは簿記論、財務諸表論といった会計科目を学習されたと思います。特に、学習の初期は学習のペースをつかむことが大変だったと思います。
最初から順調なペースで学習できたのでしょうか?順調に学習を進めていく上で、何か工夫があれば教えてください。

■増田
私の場合は、基本的に一定のペースで学習をしてきました。やり方としては、ノートに年内と年明け、直前期など、時期に合わせて講義の視聴予定を全て記入し、それに合わせてトレーニングをやると決めていました。基本的に、1週間ごとに決まったことをやるかたちです。遅れた分は土日で行い、勉強のペースを保ちました。

■松浦
私の場合は、昼間はフルタイムで仕事をしていまして尚且つ幼い子供がいたので、平日の昼間から夜までは勉強に全く手をつけることができませんでした。なので、もう諦めて子供が寝た夜の11時から夜中の1時、2時くらいまでを自分の時間として学習時間に充てました。

どうしても眠くなったら、翌日は仕事もあるので寝ていました。4月くらいから直前期と自分の中で決めて、直前期だけは何も用事がなければ土日は朝から晩まで学習時間に充てていました。もともと簿記が大好きで、簿記・財表は自分の中でもやる気満々でしたので、学習のペースは比較的取りやすかったと思います。

■三町
私は普通のサラリーマンで会社勤めをしながら勉強を始めましたが、仕事が終わって会社から帰るとなかなか勉強の時間が取れず、寝てしまうことがありました。なので、私も時間を変えて朝5時に起きて7時まで2時間勉強しました。

──朝2時間勉強するのもすごいと思いますし、仕事が終わった後に勉強されるというのも本当に大変なことだと思います。次に伺いたいのですが、財務諸表論の学習や、理論の学習において、工夫されたことがあれば教えてください。

■増田
私は財表と簿記を一緒に学習して受験もしました。財表と簿記は似たような科目なので最初は混乱したこともありましたが、結果的には相乗効果の方が大きかったと思います。

理論暗記は、何回も暗記すること自体が初めてだったので大変でしたが、コツは細かく文章を区切って覚えることです。自分は基本的に書くよりもぶつぶつ読んで覚えるタイプだったので、ひたすら何度も読んで覚えました。

■松浦
私は理論暗記がとてつもなく苦手で、3回読んでも覚えられない状態だったのである程度の暗記は頑張りましたが、丸暗記は諦めました。丸暗記はやめて理解に走りました。

科目にもよりますが、財務諸表論や法人税法は、試験のときに暗記をしたものがそのまま出るというよりは、自分で文章を考えて解答するという問題が出やすいということなので、暗記よりも理解をして自分でその場で作文をすることを行っていました。覚えられないのでいろんな知識を付けていこうと思い、六法を買って読みました。頭から全て通達まで含めて読んでいくと意外と記憶に残るので、その記憶に残ったものを本番で作文していました。

暗記はインプットだけではなく、アウトプットも大切だと先生がよくおっしゃっていますが、書くと手がとても疲れるので私はアウトプットをパソコンで行っていました。書くよりも時間が早いので回数が回せます。アウトプットはパソコンで行い、試験のときだけ書いていました。

■矢田
私も理論を覚えるのがとても苦手でしたが文章を書くのは好きなので、いざとなったら作文すればいいと割り切り、覚悟を決めてやっていました。

特に財表で一番覚えているのは、先生が講義の中で、「実はこれ余談なんですけど」ってお話した内容が本試験に出てきたことです。この問題、先生が余談で話したことだわって思いながら書けて、それで少し心が落ち着いたこともあったので、ぜひ講義のときに先生が余談で話されたことも、頭の片隅に入れてもらえたらと思います。テキストに書いてあることだけを暗記すれば受かるというのではなくて、いろいろなところに興味を持って勉強を続けてほしいなと思っています。

──暗記だけではなく、理解も重視して学習されていたんですね。
続いての質問ですが、長い学習の中で、いくつか失敗した経験もあるかと思います。参加者のみなさんに、このようなミスはしないでほしいということがあれば、教えてください。

■松浦
本番での失敗談ですが、試験の途中に絶対諦めないことはもちろんですが、間違えているだろうなと思いながら書いた答えを、絶対に消さないで下さい。

私は法人税法の最後の個別問題で書いた答えを、多分違うだろうなーと思いバッテンをしてそのまま提出しました。結果が返ってくると、落ちてはいましたがA判定でした。書いた答えを残しておいたとしたら、部分点をもらえたかもしれない、部分点でもしかしたら受かっていたかもしれない、という内容だったので、本番中は何はともあれ絶対に書く。空白だと0点なので必ず書いて埋める。絶対諦めないということは、ぜひみなさんにも実践してほしいと思います。

■増田
簡単なことですが、電卓の打ちミスや転記ミス、簡単な問題だと思って解いて後で見直すと間違っていたことがありました。演習とか答練、模試などで他の人と差がつかないように簡単な問題ほどしっかり解いてください。本番も、難しいところに時間をかけても仕方ないので、電卓の打ちミスや転記ミスに気を付けて簡単な問題ほどきっちり解くこと。問題文をちゃんと読むことを意識してください。

あとは、試験に直接関係はないですが、体調管理ですね。試験本番のときに体調が悪かったら多分実力を出せないので。自分はお腹が痛くなりやすいので、薬を飲んで体調管理をして臨みました。

──試験勉強の後半は税法科目の学習だったと思いますが、税法科目と会計科目の学習の違いで、何か戸惑ったことはありませんでしたか?

■松浦
税法科目は理論を占める割合がすごく多く量も多いので、計算がすごく得意な私は戸惑いました。計算の点数はどんどん伸びますが、暗記が苦手なので理論が常に足を引っ張っていました。全答練でも計算はA判定ですが理論はC判定という状況が続いたので、戸惑いというよりは少し困りました。

■矢田
私の場合は、理論暗記がとても苦手なので理論の暗記に時間をすごく取られていました。子供もいてフルタイムで働いていた状況でしたので、早起きして何とか勉強時間を捻出していましたが、理論暗記に時間を使ってしまうと今度は計算がおろそかになってしまうんですね。計算はわりと好きだったので、何とかなるだろうと思いながら本番に向かいますと、得意なはずの計算で失敗しました。なので、計算がおろそかになった年は受からなかったと今になって思います。

今、理論を覚えるのがすごく苦しいと思っていらっしゃる方がいると思いますが、まずは計算をある程度やって自信を付けてもらって、直前で計算はもう大丈夫だから理論に集中しよう、というペース配分を心掛けるのも理論暗記の苦手な方にとっては1つの方法かと思います。

■増田
まずは理論暗記の分量ですかね、勉強時間の半分は理論暗記をしていたのではないかと思います。税法の勉強を始めたときに、消費税法と相続税法の勉強を一緒にしましたが、あまりにも理論暗記の量が多かったので一時期は相続税法をやめて、消費税法だけにしようかと考えました。ですが、両方受けてみたら相続税法の方が受かってしまいました。

そのようなことがあったので、理論暗記はみなさん全員が苦労すると思いますが結局は受かるところまでやるしかないと思います。今考えれば、暗記だけではなく理論ドクターの本も早め早めに手をつけておけば良かったなと思います。

──みなさん税法科目に進まれて、理論暗記に苦労された方が多かったようですね。何か理論暗記で工夫されたこととか、あるいは苦労されたことがあれば教えてください。

■三町
はい。多分、理論は理解と暗記の両方が必要です。これはどちらかを選べばいい、ということはありえません。理解して暗記する、この両方が絶対必要です。通信のみなさんはWebやDVDで視聴されていますよね。WebやDVDのいいところは、先生の口調を何度でも聴けることなんです。どうしても頭の中に入ってこないフレーズや、頭の中に入ってこない構文ってありますよね。TACのDVDに出演している講師の方って、それなりに特色のあるいい先生なんです。その先生の口調を何度も聴いて真似ることができます。要は、歌謡曲を覚えるようなものです。歌謡曲を覚えると思って、苦手なフレーズを自分で覚えました。自分で意識せずに口に出せるくらい聴いて自分で何度も口真似をする。そうすると覚えます。それをまずはやりました。

あとは、理論はインプットとアウトプットの両方が必要というお話がありましたが、アウトプットで何をしたかと言うと、公園を散歩しながら口に出すことをしました。人前や街中でやると不審者と思われるので、必ず人があまりいない公園に行って、理論マスターなどを1ページほどコピーして1時間でこれを覚えよう、というかたちで行いました。リフレッシュや、運動不足の解消にもなるので、公園を散歩しながらぶつぶつ口に出していました。

また、パソコンで打ち込むことも頻繁に行いました。パソコンで打ち込むことの利点は、自分が分からなかった抜けた箇所を後で改行して埋められる点です。そうすると、どこの知識が抜けているのかが分かるので、理解に繋がります。それぞれの構文がどのような構成になっているか確認するためにも、パソコンを使うことは有効だったと思います。

あとは、スキマ時間をとにかく使うことです。計算だとなかなかスキマ時間は作れませんが、通勤時もこのフレーズだけ覚えようなどして暗記していました。

──ありがとうございます。理論暗記の仕方もいろいろな方法があるということがよく分かりました。何か理論暗記で工夫された点とかがあれば教えてください。

■増田
特に工夫したところは、自分でパソコンに理論マスターを入力して、そこから更に音声読み上げソフトにその理論を読み込ませて、理論暗記CDを作ったことです。それを通勤時や車の移動中、模試などの前にウォークマンで聴きました。市販のものもあると思いますが、自分でCDを作るメリットとしては、自分が不要だと思った箇所はカットして編集したり、再生スピードも調整できる点です。デメリットは、理論の量が基本的に多いので、入力すること自体がそもそも大変でした。

自分の覚え方は、とりあえずは丸暗記で1回覚えて、その後また1週間ほど時間をおいて、次に覚える時は内容を理解しながら覚え直しました。内容の理解が進んでくると、似たような理論があった時に、この箇所を変えればこれと同じ理論だという箇所がいくつかあると思いますが、それを把握しながら覚えることによって、暗記の総量も減ると思いますし、そのように私は覚えました。

──次に、本試験を含めて、税法の答案作成で何か工夫された点や、実践してみて有効だった点があれば教えてください。また、税法科目でここは合格のポイントだったというような自分なりに掴んだものがあれば教えてください。

■三町
答案の作成ですが、先程の理論の話で言うと、理解と暗記の両方大事だと言いましたが、何で理解が大事かと言うと、本番の答案は必ず省略しないといけないんです。時間がないので、フルセットでは書けません。2時間くらい理論に時間を掛ければちゃんと書けます、という人は多いと思いますが、実際は1時間弱か40分くらいで書かないといけないので、必ず省かないといけない。省くべきものか、そうでないかが理解していないと分からないので、理解は大事だと思います。

具体的に言うと、省くにしても主語と述語は絶対はずさない。私は実際に、事業税の問題のときに上からきれいに書いていって、一番最後の課税されるか否かのところまでいきつかずに終わってしまいました。そうすると、基本的に0点の可能性があります。間にどんなにきれいなことが書いてあっても最後が書いていないと0点の可能性があるので、省略する時は主語と述語は絶対はずさない。間に何をはずそうかというのは人それぞれだと思いますが、これをはずしても言葉として通じるというのは理解していないとできないので、理解が大事です。私は最後に、事業税と相続税が受かったんですけど、そのポイントが何かと言うと、自分でこの問題を5行で書こうと思ったらどうしようかなって、自分で書いてみる。10行で書こうかなって思ったら、何を省いてどこは書かないといけない、というのを自分の答案としてノートに1回書いておくといいですね、それが正解かどうかは分からないですけど、自分で理解するしかないです。

主語と述語だけははずさない。一遍書いておくと、時間がない時に5行パターンで書こうというのができます。その場で5行で書こうと思ったらできません。それが多分合格のポイントかなと個人的には思っています。

■矢田
私もどちらかと言うと生真面目な性格で、一番最初から一生懸命書くみたいな形を昔はやっていまして、その頃はなかなか受からなかったんですね。よく講義で通信の先生に時間配分を絶対に間違えてはいけません、理論50分です、計算30分ですって言われたんですね。法人税がそれだったんですが、50分で書けないよって思ったんですね。でも、50分で書けるものだけ書いてあとは計算にうつるって心に決める。特に理論が得意な人は書きたくなると思いますが、書いたら失敗するというのが私の経験則です。書きすぎたらかえって計算する時間が間に合わなくて、最後まで終わらない状態になる。だから時間配分はすごく気をつけました。

税法でも内容と用語の意義は確実に一字一句覚えましたが、それ以外の細かいところはいざとなったら作文と心に決めて、ここだけは書く、でもこれ以上はいざとなったら諦めるという割り切りを持って、時間配分にとにかく気をつけようと心掛けていただけると、合格に近づくのではないかなと思います。

──ありがとうございます。では続いて、税理士試験の学習を継続していく上で、スランプからの脱出方法、或いはモチベーションを維持するために何か工夫された点があれば教えてください。

■三町
ちょうど4月ぐらいから答練が始まると思いますが、最初の頃はなかなか点数が伸びないんですよね、4月・5月くらいって点数が伸びませんでした。どうしようかなと思った時に、やれるだけやろうと思うしかないんですけど、自分でこれだけやったというふうに自信を付けてとにかく臨むしかないですね。

何をやるかと言うと、答練と補助問題がありますよね。それを本番受けた後再度もらった時に必ずコピーを3つ取って、3回やろうと。その3つ取ったコピーを本箱に並べました。全部終わったら、終わった都度全部捨てていきました。本箱が空になったら全部の答練を3回ずつやったことになると。良い点だったり悪い点だったりしますが、とりあえず3回ずつやろうと。そうすると目に見えるんですよね、それだけ自分は勉強した、と自分で納得してそれがモチベーション維持になります。見える化とよく言われていますが、それをしていました。

トレーニングは途中で復習が間に合わないことがあると思いますが、わたしは割り切ってトレーニングは捨てました。それをやっても仕方ないので。トレーニングもやって答練もやるということはできないので、私は答練が始まったなら、トレーニングは捨てて、トレーニングを捨てる代わりに、答練を3回ずつやろうと決めました。

■増田
そうですね、勉強がそんなに好きじゃないとここで言うのもどうかと思いますが、税法の勉強とか何でもきついですし、点数も伸びないとかいろいろありますが、基本的にそこからどうしたら脱出できるかというと、結局勉強するしかないですね。試験勉強がしんどくて、しんどいのをやめたいとなると、どうやってもそれは合格するしかないので、その年に受けた科目はその年に必ず受かる、受かってやるという気持ちで挑みます。

勉強したくないから勉強するっていう何か矛盾している感じですが、すぐに合格して税理士試験を卒業するぞっていう気持ちは常にあったので、勉強をやりたくない時や仕事から帰ってきて眠い時、理論暗記がしんどい時も、やるしかない、一発で受かるしかないという気持ちで勉強していました。

■松浦
スランプはありませんでしたが、仕事をしたりしているとやっぱり仕事が忙しい時期はありますし、子供がいると子供が熱を出したり、学校行事があったりで勉強時間が思うように取れないときがあったんですね。そうすると勉強が思うように進まないので、すごくイライラしてしまいます。そんな時は、有給取ってでも1日朝から晩まで勉強をしました。心ゆくまで勉強をすること、それが一番のストレス解消法でした。勉強してなくてイライラするならやっぱり勉強するしかないと。

あと、見える化という話がありましたが、私も見える化はよくやりました。直前期は、やらないといけないものをすべて机の上に並べて、写メを撮ってそれが減っていくのを一人で喜んでいるとか、全部リストに書き出して終わったものを消していくとか、六法を買って、読み終えたところは蛍光ペンで全部塗りつぶしていくなど。自分はここまでやった、あとこれだけやらないといけないっていうのが分かると1つのやる気にもなるので、私は同じように見える化というのはよくやりました。

──ありがとうございます。見える化という言葉が出てきましたけど、達成感を感じることでモチベーションを維持されている方が多かったようです。では続いて、直前期の勉強方法について伺っていきたいと思います。理論の暗記方法ですとか、答練の復習方法などについて何か工夫した点があれば教えてください。

■増田
私はまず直前期が始まる前に、年内完結や上級までのテキストや演習を全て復習して、その時点では全部できる状態に持っていきました。持っていけてなかったかもしれませんが(笑)、そういう気持ちでやりました。直前期に入ると答練等が始まると思うので、答練を解いたら間違えたところをチェックして、解答の方に点数を書いていましたが、間違えたところに赤丸をし、基本的に2回くらいやりまして、本試験の1・2週前に間違えたところだけをチェックしていました。あとは、全国公開模試を本番の予行練習のような位置付けにして、その時点で覚えていない理論があったらとりあえず全部覚えて臨みました。理論の回し方は、ひたすらぶつぶつ言いながら部屋をぐるぐる回っていました。

■矢田
最後は理論に時間をかけようと思い、直前期の前半に計算を完成させようっていう意気込みでまずやりました。ただ何回も解き直しをする時間はないので、1回解いて間違えたところに全部チェックを入れといて、2回目は個別問題みたいにそこしかやりませんでした。

よく間違えノートを作ろうといっぱいノートに書き込みをしてらっしゃる方がいるかと思いますが、私はケアレスミスだけ書くノートを作りました。こんなところで間違えたとか、ここで計算ミスしたとか、どうでも良さそうなミスかもしれないですが、自分が慌てた時に絶対やる癖が出てくるんですね。その傾向と対策を見るためにそのケアレスミスで何を失敗したかというのを残しておきました。本番もそのノートを持って行って、朝見ました。ランク表は見ないことにして、全部の理論の内容と用語だけを頭に入れていくと覚悟を決めて、最後はそればかり回していました。いざとなれば、あとはなんとか計算の知識でやる、前半に計算を完成させると割り切りでやっていました。これが正解な勉強方法かは分かりませんが、それで最後は受かったので、間違いではなかったのかなと今は思っています。

■松浦
私の直前期は4月がスタートでした。授業自体は5月ですが、通信ってついつい溜まりがちになったりしませんか?私、結構溜まっていたんですよね。なので、4月は溜まっている講義を全て聴いてしまうという期間にして、5月の直前期にとりあえずスタートは合わせました。

あと、できれば学校に通うのが難しくても直前期の答練だけは教室で受けた方がいいです。2時間家で集中して解く時間はなかなかとれないと思うので、行けたらぜひ教室に行ってください。そこで先生にスタート、終わりって言われるだけで緊張感が違います。ぜひ受けてほしいと思います。

直前期の理論は、芋づる方式って勝手に名付けていました。例えば、財表で前払い費用を覚えたら、前払い費用の次は順番的には有価証券とかですかね。理論の表は順番になっていると思いますが、前払い費用をやったらついでに、前途金、前渡し金やろうとか、未払金やろうとか、繰延資産やろうとか、似たようなものを一緒に覚えていきました。法人税法も一緒で、何かをやってその理論と似ていたら、横道それても一緒に覚えました。そうすると自然と繋がりができて、あそこはこういうふうに考えていた、こっちはこういう考えだったという違いがよく分かるので、結構とびとびではありますが、おすすめです。

あと計算問題は、私も間違いノートを作りました。簿記・財表の時は作りませんでしたが、税法科目に入って作りました。計算問題だけですが、私の場合は間違えた問題を切り取ってノートに貼っていました。書くと時間かかるので、片面に問題、裏面に解答。1回間違えて2回目に解き直して、もう一度それをすぐに解き直して、これはまたきっと忘れるなって思ったものは切り取って貼っていました。そうするとあんまり時間がかからないですし、何度か解き直してもうこれはもう完璧だと思ったら、そのページは捨てていました。そのようにして私は間違えノートを作っていました。

──受験期間中の1週間のスケジュール、勉強のスケジュールがどのようなものであったか、覚えていればで結構ですので、教えてください。

■増田
はい。私は試験中は基本18時ぐらいには家に帰れる仕事をしていました。夜に勉強をして、年内は2時間、年明けは2時間から3時間、直前期は3時間から4時間くらいを毎日の目標としていました。ノートに予定を書いた時に、この日はトレーニング、答練、模試、次の日は理論暗記というように、ルーティン化するっていうんですかね、やることをノートに書いて決めて、土日で遅れを取り戻すという感じでやりました。

■松浦
私は、基本的に平日の夜に勉強するタイプだったので、9月から3月は平日の夜中、週3か4日くらいは勉強できていたと思います。あとの2日、3日は眠いので寝ていました。直前期の4月からは、平日の夜はもう少し頑張って週4日とか。あと、土日はもう朝から晩までずっと勉強していました。

■三町
私の場合、勉強タイムは基本的には朝の5時から7時です。みなさんと違って私の場合、ちょうど転勤で地方勤務をしていたので、家と会社の間って30分くらいで行けたんですよ。夜は家に帰ってくるのが21時くらいなので、なかなか勉強ができませんでした。夕食を食べてお風呂に入って、何をしたかというと、理論マスターを読み始めると急に眠くなるので、23時くらいまでには寝ちゃいます。爆睡できるので、5時に起きても6時間寝られるという感じでやっていました。あと土日は、仕事がなければ土日のうちのどちらかはほぼ一日勉強に費やしていました。あとは家の仕事とか、他のことをしました。基本的にはあんまりペースは変わらないですね。

──最後に現受講生のみなさんに何かメッセージがあればお願いします。

■増田
まず、会計科目をスタートとして勉強を始めている方に対してですが、まず今、税理士試験のスタートラインにいると思いますが、ぜひ本試験で合格して、自分はできるという新しいモチベーションを持って税法の勉強にどんどん進んでいってほしいと思います。税法科目の勉強をされている方、税法科目を既に持っていて会計科目を勉強されている方は、もうそれを取れば合格ですので頑張ってほしいと思います。税法科目の勉強をされている方、理論暗記がつらいと思いますが、結局やるしかないので、理解重視で暗記されている方も間違いなく暗記をしているはずなので、合格するという目標のために頑張ってほしいと思います。

私は全部の科目を通信講座で勉強して、TACの校舎に行ったのは全国公開模試くらいでしたので、ずっと通信で勉強されている方も合格できるという目安になればと思います。

■三町
勉強のやり方とか、合格への道って当然ひとつじゃないと思うんです。いろんなやり方があるし、得意不得意があり、それでいいと思います。基本的には自分はこれでやるって決めたら、それでやってください。途中でこんなやり方もあるよって言われて、そっちをやろうかなって思わない。俺はこのやり方でやる、私はこのやり方でやる。私の計算のやり方は、とにかく数をこなすことです。数って言ってもいろんな問題を選ぶのではなく、例えば答練で出てきた問題を何度もやる。同じ問題ですよ。基本的には正解を覚えるくらいやります。この問題が出てきたらこう解くんだったというかたちです。それって、新しいものが出てきた時に対応できないのではないかと思う人もいるかと思いますが、私の経験で言うと違います。計算もある程度パターン化されていますから。あるパターンでの正解を覚えていれば、応用が効きます。

あと、理論暗記で飽きないための1つのやり方が何かと言うと、自分が先生になったかのような振る舞いをすることです。目の前に何人か幻の生徒がいる、というつもりで、自分が教室に立って、座ってる生徒に教えているかのように振舞う。家の人がいると気が変になったと思われるので、一人のときに。私はそんなやり方をしていました。頑張っていただきたいと思います。

■矢田
会計科目、特に簿記論をはじめに勉強した時のことですが、私も働きながらだったので時間がなく、2時間の演習なんてとても解けないので、1問目から3問目を3分割して30分ずつやるかたちで何とかこなしていました。でも、ある時計算のコツが掴めて、突然得点ができるようになった瞬間がありまして、それから会計科目が非常に楽しくなりました。なかなか芽が出ないときは苦しいですが、ぜひ諦めずにやってください。勉強が楽しくならないとこの長丁場の試験って絶対受からないと思うんです。誰かに言われてやっていても絶対に受からない試験だと私は思うので、まずは勉強が好きになるくらい取り組んでほしいなって思います。

税法科目は私もすごく苦労して、なかなか受からなかったので、今までの経験が役に立つか分からないですが、通信のいいところって3時間の講義を3分割とか4分割とか自分の好きな時間に割れるところなんですね。朝起きて30分、講義の区切りのところまで聴く。週2回の講義ではなく、毎日6講義のような状態で6時間の講義を6分割して聴くというのをずっと続けていました。そうする、と年がら年中ずっと法人税法や所得税法と接しているんですね。

なかなか受からなかったのもありますが、最後に受かってから今思うのは、苦労しても簡単に受からなくて何年もかかっている、どうしよう、と思っていらっしゃる方がもしいたとしたら、それは絶対に後の仕事に役に立ちます。それだけ苦労して覚えたことは絶対抜けませんので、1,2年で受かってラッキーという人がもしいたとしたら、その人より理論の知識も、計算知識も絶対に頭に入っていますので、これは後で必ず役に立つと信じて、税法科目を特に勉強していただきたいなって思います。必ず頑張れば受かります。私は本当に時間がかかったので言いますが、最後に受かってちゃんと税理士法人で活躍するチャンスももらえ、道が開けました。なので、絶対諦めないで頑張ってください。

■松浦
私が税理士試験を受けようと思うってTACに相談に行ったときに、TACの勉強スケジュールを見せていただいたんです。仕事をしている人とか、家庭がある人とか、多分見られた方いらっしゃると思うんですが、その時に私は、私は仕事をしているし、小さい子供もいますと。両方ある場合って、いつ勉強時間を取られてるんですか、とその受付の方に相談すると、絶句されたんです。確かにみなさんいろんな条件があると思うんですね、仕事をしていて時間が取れないとか、遠方なのでなかなか学校に通えないとか、他に何かいろいろなことをされていて、勉強の時間が取れないとか。いろいろあると思うんですけど、できない理由を並べたところでできるようにはならないですし、試験に受かるわけではないんですね。それであれば、今の状態を自分なりに把握して、どうしたら受かるんだろうっていうのを考えた方が何倍も役に立つと思います。

私の周りの試験になかなか受からない人ってそうなんですよね。仕事が忙しくて残業が多いと言っている人は、なかなか試験に受からないんです。残業しても受かる人は受かるんです。朝に勉強される方もいらっしゃいますし、私は夜中のタイプだったので、夜寝ている時間をちょっと削って勉強することだってできます。できない理由を考えるくらいだったら、できる理由、できる方法を考えて、ぜひ前向きに挑んでいってほしいと思います。

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