
小澤 孝明さん
(30代)
DATA BANK
| 受講コース | 上級答練本科生 |
| 受講形態 | 教室講座 |
| 受験環境 | 働きながら(試験前に休職3週間) |
| 受験回数 | 【短答式試験】合格までの受験回数 2回 【論文式試験】合格までの受験回数 2回 |
| 学習期間 | TAC受講期間以外も含めて 3年 学習期間中、TAC受講期間 3年 |
| 得意科目 | 【民法】 過去に資格試験に向けて勉強したことがあるため。 |
| 不得意科目 | 【経済学】 暗記や事前準備で対応できない予想外の問題が出ることがあるため。 |

幼少期の時、父が独立し不動産鑑定会社を開業したため、不動産鑑定が身近な存在で育ちました。ただ大学卒業後は別の道を志し、他業界でサラリーマン生活を経験しましたが、父の他界をきっかけに自分を見つめ直し、家業を継ぐため鑑定業界に飛び込みました。
勉強開始時から鑑定業者に勤務していた私は、先輩鑑定士から「独学より受験指導校がいい」とアドバイスされました。独学よりは受験仲間もいて刺激を受けられる受験指導校の方がいいとどの先輩からも勧められたため、迷わず受験指導校の利用を決めました。
鑑定士試験は相対評価であるため、合格のためには何が必要かを知るためには、自分は現状どのくらいで合格に届くのか(どのくらいの順位にいるのか)を把握することが必要と考えました。その点TACは、多くの受験生・合格者が利用していたため、合格のための客観的なデータが豊富に得られると考えた点にあります。
【短答式】初受験はあと1点で不合格となり涙を飲みました。自分に不足することの分析、それを踏まえての対策が甘かったと今振り返って感じます。
【論文式】初受験の時は、本試験ではそれなりに自信がありましたが、結果は散々でした。その後不完全な自分と向き合い徹底的に対策を行って、直前期に追い上げることができました。
仕事と勉強との両立については、受験時代最も悩ましい課題の一つであり、仕事が忙しいときは勉強時間が取れずただ焦るばかりでした。そんな中大切だったのは「他の人と比べない」こと。他の受験生の勉強時間との差より、自分と合格との間に何が足りないかだけを常に考え、必要なことを実行することが重要だったと思います。
自分にとってどのような勉強方法が最も効率的か、集中できるかを見つけ、それに応じてテキスト・参考書等を使うといった自分独自のスタイルを確立することが大事だったのかなと思います。私のような社会人受験生はあまりにあれこれと手を出す時間はなかったので、講義の基礎事項、頻出論点などからまず完璧にしていくことを大切にすると成績にも反映され、理解も深まった気がします。鑑定理論の論文式については、基本テキストの中でも周りが落とさない基本事項は最優先で、残りは優先順位に応じて、場合によっては一言一句覚えようとはせず、理解重視にしておくなどのメリハリ付けが重要だったように思います。
社会人受験生であった私は、休日は移動の時間ももったいないと思い自宅にこもって勉強していました。そんな中、Web上やDVD視聴による講義はとても活用させていただきました。経済学など自分の苦手な科目・分野は何度も講義を聞かないと納得できなかったので、自宅でも繰り返し講義を視聴できたのは有効でした。
長期間講義をされているベテラン講師も多く、テキストの記載について分かりやすく補足してくれたり、テキストの中でも重要性に応じてメリハリをつけて進めて頂いたおかげで、その後復習がしやすく助かりました。どの講師も講義後に丁寧に質問に答えて頂き、モチベーション維持など精神面でも支えていただいたので、勉強していく原動力も鍛えていただきました。
答練は、スケジュール通りの勉強計画ができているかのペースメーカー的役割と、インプットしたものを正確にアウトプットできるかの確認及び時間配分を実践する役割として活用させていただきました。また添削された答案と点数が返却されるため、自分の勉強の進捗を確認できた点も有効でした。
直前期の答練の頻度は、早めから全科目に渡って一通り勉強できるようになっていたことから、繰り返しのインプット、アウトプットが実践でき、記憶に定着させやすいカリキュラムになっていて助かりました。
全国公開模試は、本来は試験本番に臨むようなつもりで全科目準備するのが理想でしたが、仕事があり勉強時間がなかなか取れなかった私は、「この科目だけは上位○番以上を取る」などの部分的な目標を掲げて受験していました。また通常の答練と違い、本試験同様の日程で行われ、多くの方が会場で受験されるので本試験に似た緊張感があってとても有効でした。
オプション講座は、これまで数々の合格者から評判が良かった「鑑定理論 論文特効ゼミ」のみ受講しました。この講座は4日間の日程で体系的に論点全体の整理をするだけでなく、講義時間内で答案構成などアウトプットの訓練も行う実践的な講座でした。教材の論文マスター問題集、定義集が的確に要点をおさえており、試験直前期にはこの教材しか回さないほどでした。そして結果的にこの講座が最も合格に直結した講座となりました。
直前期に追い込み過ぎて体調を壊したりしてペースを乱すことなどは最も避けたかったので、とにかく自分のペースを守って手を広げず、事前に自分が決めていたことだけについて勉強時間を使うことにしていました。内容としては専ら基本事項、頻出論点の繰り返し、自分が苦手とする分野を中心に確認の時間を割いていたように思います。
試験当日は「とにかく今まで頑張ってきた自分を信じて」「何が出ても焦らず準備した処理手順で」と言い聞かせながら、平常心を保つよう心がけました。ただ現実には、経済学の問2で全く歯が立たずペンが止まる時間を過ごし、また鑑定理論演習で試験中に間違いを発見し予想以上に動揺したことは今でも忘れられません。
勉強する環境、置かれている状況は人それぞれ違います。そんな中試験勉強はたった一人の努力だけでは成立しません。家族、職場その他たくさんの周りの協力があってこそだと思います。周りの状況を羨むのではなく、試験勉強ができている自分の状況に感謝してとにかく最後まで頑張れば必ず道は開けると思います。









