FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験で導入されるCBT方式とは?特徴や注意点を解説

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験で導入されるCBT方式とは?特徴や注意点を解説

これまではペーパー方式の会場試験で実施されていたFP(ファイナンシャルプランナー)3級試験が、CBT(Computer Based Testing)方式に完全移行します。従来と試験方法が変わるため、概要を理解して試験に挑むことが大切です。

今回は、FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験で導入されるCBT方式の特徴や注意点について解説します。

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CBT方式導入はいつから?FP(ファイナンシャルプランナー)3級の試験日

CBT方式導入はいつから?FP(ファイナンシャルプランナー)3級の試験日

FP(ファイナンシャルプランナー)3級は、ペーパー方式の会場試験から、CBT(Computer Based Testing)方式に移行します。CBT方式とは、パソコンを使用して受検する試験方式のことです。パソコンに表示される試験問題に対してマウスやキーボードを使用して解答します。

ただし、CBT方式の導入日は主催団体によって変わるため注意してください。

団体名 導入日
一般社団法人「金融財政事情研究会(以下、きんざい)」 2023年11月1日
NPO法人「日本FP協会(以下、FP協会)」 2024年4月4日から導入予定

ペーパー方式の会場試験は、2024年1月の試験を最後に原則廃止されます。FP(ファイナンシャルプランナー)3級は通年実施されているため、随時受検することが可能です。(ただし、一定の休止期間あり)

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験で導入されるCBT方式とは?

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験で導入されるCBT方式とは?

CBT方式とは、パソコンを使用して受検する試験方式のことです。画面に表示される試験問題にマウスやキーボードを使用して解答します。

ここからは、CBT方式の特徴を詳しく確認していきましょう。

他資格試験でも採用される受検方式

CBT方式は、出題・解答・採点すべてがパソコンで行われる試験です。

受検生の利便性向上や自然災害による試験の延期リスクを軽減できることから、CBT方式はFP(ファイナンシャルプランナー)3級試験だけでなく、ほかの資格試験でも幅広く採用されています。

CBT方式を導入する主な資格試験は、以下のとおりです。

・日商簿記(1級除く)
・秘書検定
・リテールマーケティング(販売士)
・ITパスポート
・基本情報技術者
・電気工事士

CBT方式は、文系資格やPCスキル試験などで導入されていることが多いですが、近年は日商簿記試験や電気工事士資格試験でも採用されています。

受検日時や会場を自由に選択できる

CBT方式の導入により、FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験の受検日時や会場を自由に選択することが可能になりました。従来の会場試験では年に3回しか受検する機会がありませんでしたが、CBT方式であれば、全国47都道府県にある330箇所のテストセンターの中から選べます。

従来より受検手続きが簡略化されており、試験日の3日前まで受検申請が可能です。3日前までなら受検日時や会場も変更可能なため、やむを得ない事情で試験を受けられない場合でも安心です。また、ケースによっては受検対策で実際に利用している受験指導校を会場として受検することができます。

問題はランダムに出題される

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験の問題は、試験範囲からランダムに出題されます。受検者は画面上に表示される問題を見ながら解答を導き出す必要があり、解き方に慣れていないと間違いやすいです。問題用紙も配布されないため、たとえば親族図の問題での書き込みも計算用使用のメモに書き写すなどの工夫が必要になります。

また、従来は試験会場で配布された問題用紙を持ち帰ることが可能でした。しかしCBT方式が導入されると、試験当日は問題用紙や解答用紙は配布されません。配布される計算用紙用のメモも試験後に回収されるため、自身の解答メモは持ち帰れず、帰宅してから自分の解答と照らし合わせる「答えあわせ」はできません。

その場で得点がわかる

CBT方式が導入されると、試験終了後に会場で発行されるスコアレポートで得点状況を確認できます。ただし、合否はスコアレポートに記載されないため、事前に登録したマイページで確認することが必要です。正式な合否は、受検日の翌月中旬に発表されます。

FP(ファイナンシャルプランナー)3級の合格基準は、主催団体によって異なります。

学科試験 60点満点で36点以上
実技試験 【きんざい】50点満点で30点以上
【FP協会】100点満点で60点以上

合格者には、金融財政事情研究会から合否通知書兼一部合格証書が発送されます。

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験にCBT方式が導入され変わること

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験にCBT方式が導入され変わること

CBT方式の導入により、以下のような点が変わります。

・学科試験の時間
・申込方法
・受検票の廃止

それぞれの変更点について詳しく解説します。

学科試験の時間

きんざい・FP協会共通の学科試験の時間は120分で実施されていましたが、CBT化により90分に短縮となります。学科試験の時間は短縮されますが、難易度はほとんど変わらないため、時間内に解答できるのか不安になる受検者も少なくありません。ただし、120分でも時間が余る受検者は多いため、しっかり受検対策すれば心配する必要はありません。

なお、問題形式や合格基準点、実技科目については現時点で変更はありません。

申込方法

従来の受検申込方法は、ネット申請・申請書郵送・データ申請(団体のみ)から自由に選べました。しかしFP(ファイナンシャルプランナー)3級試験でCBT方式が導入されると、申込手段はネット申請のみになります。申請日の3日後から試験日を選択することが可能で、受検手数料の支払いが確定すると受検予約が完了します。受検日と会場は、受検日の3日前まで変更可能です。

受検票の廃止

CBT方式が導入されると受検票が廃止されます。受検当日は、顔写真付きの公的証明書類で本人確認が行われるため、以下の公的書類を持参することが必要です。

・運転免許証
・パスポート
・マイナンバーカード
・住民基本台帳カード
・社員証
・学生証

上記の公的書類の提示ができない受検者は、試験を受けることができません。

身分証明書の用意が難しい場合は、「CBTS試験用本人確認書類(PDF)」をダウンロードして必要事項を記入のうえ、試験当日にテストセンター受付で提示しましょう。

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験におけるCBT方式の注意点

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験におけるCBT方式の注意点

多くのメリットがあるCBT方式ですが、従来の筆記試験と異なる点があるため注意が必要です。ここからは、CBT方式の注意点について詳しく解説します。

使い慣れた電卓は使用できない

試験時は、携帯電話や筆記用具をはじめ、計算機の持ち込みが許可されていません。計算問題を解く際には、試験会場でメモ用紙や筆記用具の貸出がされており、画面上の電卓も利用することが可能です。

ただし、試験中は画面上に表示される問題を見ながら解答を導き出す必要があります。画面上の電卓での計算に慣れていないと間違いやすいため注意が必要です。

FP(ファイナンシャルプランナー)2級を受検する場合はスケジュール調整が必要

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験の合否は、受検日の翌月中旬に発表されます。また随時受検可能な3級と異なり、FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験は試験日や申込期間が事前に決められています。FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験に合格できても、FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験をすぐに受検できないため、効率的に試験を受けるには全体的なスケジュール調整が必要です。

FP(ファイナンシャルプランナー)3級試験が不合格の場合は、再度受検する必要があります。再受検は、受検月の翌月中旬の合格発表日翌日以降、かつ再受検申請日の3日後から申請可能です。なお、FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験のCBT化は2025年4月実施で検討されていますが、FP(ファイナンシャルプランナー)1級試験は現時点で検討されていません。

試験に向けたモチベーション維持が必要

申込から受検までの流れが円滑になったCBT試験は、受検日までモチベーションを維持しやすいといわれています。ただし独学で勉強する場合は、学習計画を立てづらいと感じる受検者も多いです。

また、CBT方式が導入されたことで試験方法が大きく変わるため、試験に向けたモチベーション維持に苦戦する受検者もいます。受検日まで高いモチベーションを維持したいなら、計画的かつ確実に学習を進められる資格の学校TACのような実績のある受験指導校の利用を検討するのがおすすめです。

CBT方式が導入されたFP(ファイナンシャルプランナー)3級試験で合格を目指そう

CBT方式が導入されたFP(ファイナンシャルプランナー)3級試験で合格を目指そう

FP(ファイナンシャルプランナー)3級の試験方法は、ペーパー方式の会場試験からCBT方式に完全移行します。CBT方式の導入により、受検機会が拡大したり受検日時や会場が自由に選択できたりなど多くのメリットを得られます。受検手続きも簡略化されており、誰でも気軽に受検できるようになりました。

しかし、CBT方式の導入により試験方法が大きく変わるため、学習へのモチベーションが維持しづらくなる受検者もいます。受検日まで高いモチベーションを維持したいなら、計画的かつ確実に学習が進められる資格の学校TACのような受験指導校を利用するのがおすすめです。

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