Vol25【2025年度内定者海外体験記】 スウェーデン
こんにちは!2025年度外専LAの西島です。
私は、大学3年次から10ヶ月間スウェーデンのウプサラという都市で交換留学をしました。首都のストックホルムから電車で北に1時間ほどの位置にあり、北欧最古の大学であるウプサラ大学で学びました。オフィスや飲食店、観光地が立ち並ぶ首都と比べて、ウプサラはこぢんまりとしていて街のシンボルであるウプサラ大聖堂のみが高くそびえ立っています。学問の都市ということもあり、留学生がとても多く郊外にはなんと留学生1000人近くが暮らす地域も存在します。そんなウプサラ(スウェーデン)での私の体験を四季折々の景色とともに紹介します!

①ウプサラのシンボル「ウプサラ大聖堂」
・スウェーデンの大学について
スウェーデンの大学での授業の履修形態は、日本の大学とは大きく異なります。日本の大学では、1学期中に何十単位もの授業を履修し、毎日みっちり授業を受けるといったことが普通にあると思うのですが、スウェーデンではそういったことはほぼありませんでした。それは、履修制度としてパーセンテージで表されるスタディペースという指標を導入しており、同時に履修している科目のスタディペースが合計して100%になるよう調整して履修をします。例えば、私が履修していたスタディペースが50%の授業は週に2日、各2〜3時間のレクチャーがあり、授業自体は学期の半分(クォーター)の長さでした。このように、一気に多くの授業を抱えることがなく、一つ一つの授業に集中して取り組むことができるのがスウェーデンの大学の特徴だと思います。
さらに、スウェーデンでは毎日決まった時間にコーヒーと甘いお菓子を用意して職場の仲間や友人、家族などと休憩をとる文化があります。この時間はFIKA(フィーカ)と呼ばれるのですが、大学の授業の合間にも必ず設けられます。教授たちも休憩時間とは言わず、いつもこの時間をコーヒータイムと呼んでいるのがスウェーデン独特だなと思っていました。大学には専用のウェイターのような人もいて、講義をしている教室の外にコーヒーポットと甘いお菓子やパン、果物などをのせたワゴンを休憩時間のタイミングに合わせて持ってきてくれるんです。私も初めてそれをみた時、ここは大学なのか?と疑ってしまうほどでした。しかし、これはただの休憩時間ではなく、コーヒーやお菓子を楽しみながら他人とコミュニケーションを楽しむ時間として大事にされています。語り合うことでリラックスをし、人とのつながりを感じられる機会となっています。

②クリスマスの時期に大学で用意されたコーヒーと
ジンジャーブレッドクッキーとサフランパン(ルッセカット)
・暗い北欧の冬。だけど美しい冬景色
緯度の高い場所に位置する北欧諸国の冬は本当に暗いです。最も日が短くなる冬至には、朝9時ごろ日が出て、14時半には沈んでしまいます。曇っていると一日中太陽が出ないこともあるので、鬱にならないようビタミンをサプリとして服用しメンタルケアを行うことが普通となっています。

③12月の午後2時半ごろ。
授業に出かける時間はすでに薄暗くなっていたことを思い出す
また、北欧といえばオーロラが見えるという印象が強いのではないでしょうか。実際、本当にオーロラが頻繁に見られます。都市の明かりから離れた土地だけでなく、首都ストックホルムや私が住んでいたウプサラの街でも時々見ることができました。
毎年10月前後からオーロラが出現し始めるようになり、3月の終わりごろまで見られるチャンスがあります。
私は3月の終わりごろ、ウプサラからさらに夜行列車で約10時間北上した北極圏に滞在しました。そこで見たオーロラはこれまでに見たものの中で最も強くはっきりとしていて、まさに神秘的な光景でした!オーロラの出現を予測するアプリがあり、それを元に友達と交代で夜空を見張りながら出現を待ちます。このときは気温マイナス30度以下の極寒状況だったのでとても大変でしたが、夜11時頃オーロラが現れ始め、光の波がくねくねと絶えず動いている姿を見た瞬間、私たちは「やばい!」としか声が出ませんでした。今でもこの景色は目に焼き付いていますし、経験できて良かったです。

④北極圏の都市キルナで見た大きなオーロラの波
・長い冬の終わりを祝うValborg(バルボリ)
4月の最終週、スウェーデンでは長い冬が終わり、春の訪れを祝うValborg(バルボリ)という伝統行事が行われます。特にウプサラでのお祭りは盛大で、この日は街全体がお祝いムードに包まれます。朝から公園にはたくさんの人が集まり、お酒を飲み始めます。スウェーデンの人々はとてもお酒に強く、中には朝6時から夜日が暮れるまでお酒を飲み続けている人もいて驚きました。
この時期は、スウェーデンの大学の卒業シーズン。街の中心的存在であるウプサラ大学の図書館前には15時近くになると街中の人が集まり始めます。群衆の目の前には、カウントダウンがされている大きなタイマーを見て、何かを待ちわびたようにざわざわとしていました(この時計はお祭りの10日ほど前から当日まで時間が刻まれています)。
人々が手にしているのは、白い帽子。これは、スウェーデンの大学の卒業生が必ず持っている帽子で、今年卒業する学生だけでなく、70歳、80歳を超えた年長者の方々までも少し色褪せた当時の帽子を持ってきます。
そして、15時になると一斉に頭の上で帽子を振り、今年の卒業生を祝うのです。大勢の人が帽子を振る姿を見て不思議な一体感を感じ、スウェーデンの文化を芯から体感できた感じがしてとても楽しかったです。

⑤白い帽子を一斉に振る人々
もう一つ、学生の街ならではの伝統的なイベントがあります。それは、ウプサラ大学の有志の学生たちがお手製のボートで街の中心を流れるFyris川を下る、川下り大会です。4人一組になってユニークなボートとコスチュームを着て急流を下るのですが、これがとても盛り上がっていました。4月後半とはいえ、まだジャケットが必須なほど寒い中、冷たい川に落ちてしまうチームも多々。それでも、各チームの凝った装飾とパフォーマンスに、川沿いは観客でいっぱいでした。

⑥Fyris川をボートで下る学生たち
・スウェーデン最大のお祭り夏至祭(ミッドサマー)
待ちわびていた夏がくると、スウェーデンの人々は少しでも日光を浴びようと外に出ます。都市の公園でも水着を着て芝生に寝転ぶ姿がよく見られます。なぜなら夏至にあたる6月後半には、朝3時に日が昇り、夜22時すぎにやっと日が沈むという、驚くほどの日の長さを楽しめるからです。
この時期に合わせて行われるのが、夏至祭(ミッドサマー)です。緑が茂るこの時期、家族や友人たちと屋外で食事を楽しんだり、メイポールと呼ばれる高い柱の周りを円になって踊ったりします。
大人も幼少期に返ったように、「かえるのうた」に合わせて全力でカエルのダンスをする姿はほほえましく、明るい夏の時間に誰もが心踊る瞬間なのだと思います。

⑦メイポール(中心)の周りを踊る人々
最後に、寮の自室から毎日眺めていた風景です。初めてスウェーデンに来たときはこの景色を見て、毎日励まされていました。東京で見る空よりも広く、雲が立体的に見える様子はいつ見ても綺麗でした。帰国前日にはこの光景をまた見られるよう、日本でも頑張ろう!と思わせてくれるものでもありました。
今では夢が叶い、これからスウェーデン語担当として外務省で働き始めます。留学生だった頃の自分とは異なって大きな責任も伴いますが、大好きなスウェーデンの地で日本とスウェーデンの関係をより一層深められるよう、そして日本の外交の一翼となれるように頑張ります。








