特集 2019年度国家総合職試験 合格者にインタビュー

 

人々が生き生きと暮らせる社会の基盤をつくりたい

 国の中核を担う公務員として活躍が期待される「国家総合職」。経済・社会保障・金融などの様々な分野で、「100年続く国の仕組みを作る」というダイナミックな仕事が求められます。今回は、2019年度国家総合職試験に合格したTAC・Wセミナーの内定者3人に、国家総合職をめざしたきっかけやTAC・Wセミナーの活用方法、これからの目標などをお聞きしました。

※WセミナーはTACのブランドです。

左から

■溝江 玲奈(みぞえ れな)さん
宮城県出身、一橋大学法学部(在学中合格)
受講コース:法律2年本科生(教室講座)受験区分:大卒法律
内定先:厚生労働省

■水本 雄介(みずもと ゆうすけ)さん
神奈川県出身、慶應義塾大学経済学部(在学中合格)
受講コース:経済本科生(教室講座)受験区分:大卒経済
内定先:外務省

■佐々木 風太(ささき ふうた)さん
大阪府出身、東京大学法学部(在学中合格)
受講コース:法律答練本科生(教室講座)受験区分:大卒法律
内定先:経済産業省

自分の身近な問題や関心にどうアプローチしていくか

──国家総合職をめざした理由を教えてください。

佐々木 高校時代に城山三郎さんの小説『官僚たちの夏』を読んで感銘を受け、憧れを抱いたのがきっかけです。せっかく生まれてきたのだから、将来は日本全体や人に尽くす大きな仕事がしてみたいと思いました。そこで、受験勉強に励んで東京大学に入り、そこから国家総合職をめざそうと決意しました。ところが、大学に入って優秀な人たちに圧倒されたことや、部活動にのめり込み過ぎてしまったこともあって、一度は国家総合職に就くことを諦めました。しかし、就職活動をしているうちに、「やはり社会全体に貢献していきたい」という気持ちが強くなっていき、大学4年生の6月に国家総合職をめざす覚悟を決めました。

溝江 私には障がいを持つ弟がおり、理学療法士や社会福祉士、市役所職員の方々から支援を受けてきました。そうした環境にいる中で、医療や福祉関係の仕事に就きたいと漠然と思うようになりました。国家総合職をめざす決心をしたのは高校での文理選択のタイミングです。最初は理系の学部から福祉に関わろうと考えましたが、調べてみると文系学部のほうが選択肢は多いことがわかりました。また、弟が通っている施設の支援計画を作成しているのが厚生労働省であることを知り、厚生労働省に入って日本全体の福祉を動かしていく立場の人間になりたいと思いました。そこで、法律を中心に社会科学を広く学ぶことのできる一橋大学に進学しました。

水本 インドネシアや香港で育った経験から、国際協力について関心があり、大学入学当初は日中韓学生ビジネスコンテストや、国際開発ユースフォーラムなどに参加していました。「外交官になりたい」とはっきり思ったのは、大学2年生の時です。当時、国際開発分野を志す人たちが集まる学生団体の代表を務めることになり、1年間かけてインドネシアと日本との間で学生による国際会議をゼロから立ち上げました。その過程でベテランのキャリア外交官の方と巡り会い、国益を背負って世界で活躍する姿を目の当たりにし、今の外務省が考える国際協力のあり方についても詳しく聞いたことで、自分もこんな風に働いていきたいと思うようになりました。

受講生一人ひとりの事情まで考慮してくれるTAC・Wセミナー

──受験勉強を始めた時期やTAC・Wセミナーを選んだ理由を聞かせてください。

溝江 受講を考え始めたのは大学1年生の秋です。大学に入り、まずは大学の授業に則って法律の勉強を始めてみたのですが、量をこなしても成績が上がらないことに愕然としました。高校までの勉強は時間をかければかけただけ伸びますが、大学の勉強はさらに深く理解していないと実力がつかない。だから、これ以上ひとりで勉強するのはやめようと思いました。いくつかの受験指導校に相談に行きましたが、勧誘が激しく、今すぐ申し込むように勧めてくる学校がある一方で、TAC・Wセミナーでは「勉強は2年生から始めても大丈夫だから、1年生のうちは大学生活を大切にして」と言われました。受験生のことを本当に考えてくれるのはTAC・Wセミナーだと思い、こちらを選びました。時期としては大学1年生の2月から、アクセスのよい渋谷校に通い始めました。

水本 大学3年生の5月まで交換留学でアメリカに行っていたため、帰国後の6~7月頃から教養区分試験の勉強を始めました。留学中は膨大な量の勉強をする必要があり、国家総合職の受験勉強は一切できませんでした。しかし、留学先の大学にはアメリカ合衆国国務省をめざしている学生もいて、「自分も負けられない」と発奮する材料には事欠きませんでした。帰国して間もなくTAC・Wセミナーに入会した理由は、省庁に合格した身近な先輩たちがそろって通っていたからです。個別に勉強の相談に乗ってもらえることや教材が充実していることも聞いていたので、他校と迷うことはありませんでした。

佐々木 私の場合はスタートが非常に遅く、大学4年生の6月から独学で教養区分の試験対策を始めました。大学時代は合気道部に入ってほぼ毎日練習をこなし、後半は幹部としてもコミットしていたので、大学3年生が終わるまでは軸足がどっぷり部活動に浸かっている状態でした。4年生になってやっと民間企業の就職活動を始めたのですが、考えれば考えるほど国家総合職が魅力的に思え、民間なのか公務員なのか、どっちつかずな日々が続きました。「このままではいけない」と覚悟を決めたのは大学4年生の6月10日です。経済産業省のインターンシップの申込締切が6月11日と知り、「今日1日で気持ちを切り替えて運命を変えよう」と強く決意。大学は1年留年し、国家総合職の受験に力を注ぐことに決めました。TAC・Wセミナーに入ったのは、大学4年生の12月です。教養区分で失敗してしまったので、同じ境遇の仲間と門を叩きました。選んだ理由は、内定者数の多さです。実際、大学内にもTAC・Wセミナーで合格した先輩は多いですし、実績も信頼もあるTAC・Wセミナーがいいと感じました。

秋の試験に失敗するも、春の試験で上位合格

──秋に行われた教養区分の試験ではみなさん残念な結果となりましたが、その後どのように気持ちを切り替えて春の試験に臨みましたか。

水本 教養区分に関しては、留学から帰って間もなかったことと、民間企業の就職活動を積極的にしていたこともあり、あまり勉強時間がとれませんでした。本番では数的処理が難しく、「やはりもっとしっかり勉強しなければ」と思いましたね。教養区分で合格したあと、民間企業の就職活動で内定をもらった状態で官庁訪問に行ければベストだと思っていましたが、現実は甘くなかったです。それでも、そこまで落ち込むことはなく春に向けてがんばろう、という気持ちでした。

佐々木 私の場合は1週間ほど落ち込んで、勉強が手につかなくなりました。独学で大丈夫だろうという空虚な自信があったのですが、数的処理や知識問題に手こずったのが予想外でした。同じ大学には教養区分で合格した人もいたので、劣等感にも苦しみました。このまま民間企業の就職活動に専念して、内定をもらった会社で働こうかとも考えたのですが、ここで諦めて後悔はしたくないと考え直しました。ちょうど自分と同じ状況にいた友人がいたので、一緒に12月からTAC・Wセミナーに入ってがんばろうと励まし合うことができました。

溝江 私も佐々木さんと同様に合格するつもりでいたのでショックでした。また、水本さんがおっしゃったように、教養区分で合格後に民間企業からの内定を得た状態で官庁訪問するというルートで行けると思い込んでいたので、「計画が狂った!」とパニックになりました。私たちが受験した年は、数的処理の難易度が例年よりも高かったようですね。もともと数的処理に苦手意識はなかったのですが、歯が立たなかったのを覚えています。それでも、民間企業だけに切り替えようとは思いませんでした。「私がやりたいことって何だろう」と改めて考え直した時、「やはり福祉の世界に貢献したい。それも現場からのアプローチでは物足りない。もっと広い範囲を対象にしたい。それには官僚しかない。」と再確認することができました。そして、春の試験で合格するために勉強の方法や量を変えようと、TAC・Wセミナーの渡辺先生のゼミに入りました。

──春の試験では、法律区分で溝江さんが1位、佐々木さんが2位で合格。経済区分で水本さんが4位で合格と、みなさんそれぞれ見事な成績を残されました。試験勉強や結果を振り返ってみていかがですか。

溝江 1位の実感は、未だにありません。受験生時代、私は特に成績が良いほうではありませんでした。3~4月の直前期は模擬試験でも大失敗し、「このままでは合格できない」と冷や汗をかいたくらいです。地頭が良いタイプでもなくて、高校受験も大学受験も勉強量でカバーしてきました。他の人より多く勉強して、やっと人並みだと思います。ただ大学3年生の2月頃からは、渡辺ゼミの友人と、その日のスケジュールと勉強時間をお互いに報告し合うということをしていました。「今日は就職活動があったから〇時間」「今日は予定がなかったから〇〇時間」という感じです。こうすることで、私の負けず嫌いなところが刺激されて「みんなよりも勉強してやる!」と思えたのです。報告するためにも勉強しなきゃとやる気が出て、この時期は平均して10~12時間、多い日で15時間は時間が確保できました。

佐々木 法律区分で2位になれたのは渡辺先生のお力と、偶然が味方してくれたからだと思います。本当に特別なことは何もしていなくて、渡辺先生に教えていただいた通りに、出された課題にしっかり取り組みました。行政法は先生が紹介された判例から問題が出たので、それが高得点に寄与したと思います。それから、溝江さんほどではありませんが、勉強時間は多くとりました。直前期の3月からは、毎日10~14時間は勉強しました。

水本 私も経済区分で4位に入れるとは思ってもみませんでした。模擬試験の結果はB判定やC判定と微妙なラインのことがほとんどで、試験当日もそこまで手ごたえを感じられなかったので驚いています。ただ、経済区分ではミクロ経済とマクロ経済の基礎知識が重要なのですが、1月までに基礎を徹底して勉強していたことが功を奏し、最後に知識問題を詰め込んで点数の底上げがうまくできたかなと思います。また、経済区分は他の区分に比べて暗記事項が少ないので、数学や計算が苦手でなければ効率がよく、対策がしやすいのではという思いもありました。実際、民間企業の就職活動や趣味のトライアスロンの練習で勉強時間が取れない時期もありましたが、計画的に勉強を進めた結果、合格に十分な点数を取ることができました。

──受験勉強中に気をつけていたことや、モチベーション維持の方法を教えてください。

水本 ひとつのことだけに力を入れすぎると苦しくなるタイプなので、複数のことをバランスよくやるようにしていました。社会を支える様々な職業について知っておきたかったので、民間企業の就職活動では政府系金融機関、総合商社、コンサルティング会社、投資銀行と興味のある業界を幅広くまわり、インターンにも参加しました。説明会や面接などの合間に受験勉強を入れていたので、変化のある毎日を過ごしながら勉強が続けられたと思います。ただ、留学をしていたために受験勉強は出遅れてしまったので、定期的に担任講師に面談をお願いし、自分の進捗状況を確認してもらっていました。あまり勉強時間についてはこだわらず、担任講師が提案してくださるスケジュールに沿って、勉強を進めていました。

佐々木 TAC・Wセミナーの受講料は、大学時代にアルバイトで作った貯金から自分で支払うことにし、晴れて国家総合職試験に合格したら、親からその分を補填してもらうという約束を取り付けました。金銭的モチベーション維持方法ですね。授業と部活動で忙しかった大学時代に、時間のない中で一生懸命稼いだお金なので、減らしてなるものか、絶対に回収しよう、という思いでがんばりました(笑)。また、受験仲間と励まし合ったり、官庁説明会に行って憧れの先輩の話を聞いたりしたのもいい刺激になりました。

溝江 常に動いていたい性格なので、勉強するだけの生活であれば合格できなかったと思います。私はアルバイトがいい気分転換になりました。子ども向け通信教育講座のチューター、家庭教師、飲食店のホールスタッフと3つ掛け持ちしていたのですが、4~5月の直前期以外は休みませんでした。夜中の空いた時間に自宅で作業したり、TAC・Wセミナーの講義が終わってから飲食店に出勤してレジ締めまでやったりと、臨機応変に働けたのがよかったです。また、私はネガティブなほうで、失敗するとクヨクヨと気に病んでしまいがちなのですが、一度やると決めたことは絶対に妥協しないと決めているので、落ち込んだらとにかく原点に戻って「厚生労働省で働くぞ!」と気合を入れ直していました。

物事を複数の観点から見る姿勢が政策を担う上で重要に

──国家総合職に必要な要素は何だと思いますか。また、人事院面接ではどんなところを見られていると感じましたか。

水本 国家総合職には体力やメンタルの強さも必要だと思います。先ほどお話ししたように、私はトライアスロンが趣味なので、大学3年生の2月末には就職活動と並行して海外のアイアンマンレースにも参加していました。その話をエントリーシートにも書いていたので、「君は体力があるよね」という前提で面接が進んだような印象があります(笑)。重要視されていると感じたことは2点あって、1点目は政策を担う立場として、物事を複数の観点から見ることができる人物かどうかという点。そして2点目は人間力です。国家総合職は将来的に組織をマネジメントすることが求められる仕事なので、これまでにリーダーシップを発揮できていたか、関係者の人たちから協力を引き出すことができていたかなどについては、特に見られていたように思います。

溝江 官庁訪問までを振り返ってみても、「うちの省は大変だよ、大丈夫?」と、仕事の厳しさについて確認される機会が何度もありました。水本さんの話にも通じますが、心身ともにタフであるかという点は見られていると思います。私の場合はほとんど運動をやっていなかったのですが、複数のサークル、ボランティア、アルバイトを掛け持ちした経験などを伝えて、根性があること、一度決めたら絶対に妥協しない性格であることをアピールしました。

佐々木 国家総合職の仕事は、利益を国全体に還元することが最も重要です。水本さんのおっしゃった通り、物事を複数の観点から見るという姿勢は必要不可欠だと思います。ですから、センシティブな問題について聞かれたときも、「この立場からはこんな意見が出ていて、反対の立場からはこういう意見もある」というように、どれかひとつの立場に偏らないよう、状況を俯瞰した上で自分の意見を話すようにしていました。

──官庁訪問攻略のカギは何だったと思いますか。

佐々木 「楽しむこと」だと思います。私の場合、経済産業省の方のお話が本当におもしろくて引き込まれてしまい、もっと知りたくなって質問してしまう。そうして政策に携わりたい気持ちが強くなっていったのですが、その気持ちの変化が面接官の方にも伝わったのではないかなと思っています。実際、担当官の方からも、「経済産業省の面接を楽しんでいるか」ということは見ていると言われました。

溝江 自分を表すキーワードを決めて使いこなせるといいと思いました。私は、面接対策でTAC・Wセミナーの先生方と話していくうちに「二軸で動く」という言葉を使って自分の強みを説明できるようになりました。例えば、私は目の前の人に寄り添うこともしつつ、全体としての利益も考えてバランスをとるのが得意です。また、大学時代は法律の勉強を深めつつ、社会学部の授業を受けて広い知識を得ることができたのですが、このようにあらゆる場面で「二つの軸」を設定して取り組むことができるという意味で、国家総合職としての適性をアピールできたのではないかと思います。

水本 官庁訪問に限ったことではないのですが、良い意味で自分の個性を表現することは大事なのではないかと思います。言い換えれば、「日本外交についてどう思うか」など、一歩踏み込んだ内容を重点的に渡辺先生とディスカッションしておいたのはよかったと思います。外務省志望者は留学経験のある人が多いので、いかに自分を差別化していくかをあらかじめ整理しておくとよいと思います。

できない理由を探すより、やりたい気持ちを優先

──国家総合職になったらどのように自分の体験や強みを活かしていきたいですか。

佐々木 会社員の父と看護師の母が忙しく働く姿を見て育ってきました。ふたりとも高収入ではありませんが、毎日生き生きとしていて、自分もこうありたいとずっと思っています。自分自身のことを振り返っても、まわりの人のことを見ても思うのですが、うまくいかないことがあっても、やりたいことが見つかれば人は元気に、前向きになります。だから、そんな人をひとりでも増やしていきたいです。GDP衰退、少子高齢化と問題は山積みですが、一人ひとりが希望を持てるような社会の基盤を作っていくのがこれからの私の仕事だと思います。不器用ですが、持ち前の粘り強さを活かして取り組んでいくつもりです。

溝江 障がいを持つ弟がいることもそうですが、地元の仙台で震災を経験したり、高校生の時に両親が離婚したりし、そのたびに周囲の人から助けられてきました。その経験から、将来はひとりでも多くの人の役に立つ仕事をして恩返ししていくのが私の使命です。私自身が社会的弱者の立場をいくつも体験してきたからこそ、困っている当事者や、その周りにいる人たちがどのような思いを持っているのかを的確につかんで伝え、国の制度作りに活かしていきたいと思います。

水本 香港に住んでいた小学生時代、所属していたサッカースクールで、唯一のアジア人としてヨーロッパ人中心のチームに入り、大会に参加したことがありました。英語力も足りず、コミュニケーション面で不安があったのですが、最終的に香港全土の大会で年代別優勝することができました。言語や文化の壁があっても、「サッカー」というツールを通じて目標を達成できたことがうれしくて、今でも強く心に残っています。これから、異なる立場の人々と協力して物事をやり遂げていく機会が増えていきます。困難にぶつかることもあるとは思いますが、この時感じた一体感を胸に、よりよい外交を実現していきたいです。

──大学生活を振り返って、「やっておいてよかったこと」や「やっておけばよかったと思うこと」があれば教えてください。

佐々木 やっておけばよかったと思うことは2つあります。1つは「多様な経験」です。学生時代は部活動に重点を置いたためにアルバイトも1つしかできませんでした。サークルでも留学でもいいので、もっといろいろな経験をしておきたかったな、という後悔があります。もう1つは「主体的に動くこと」です。部活動の中では、先輩が与えてくれた環境や伝統は絶対だ、と勝手に思い込んでしまって、運営体制などにも疑問を持たずに過ごしてしまいました。生意気だと思われてもいいから意見をするくらいの意識を、もっと早いうちから持っておくべきだったかなと思います。

溝江 大学1年生の早いうちに留学に行っておけばよかったです。大学では短期留学など気軽に参加できるプログラムがたくさんあったのですが、英語力に自信がなくて諦めてしまいました。できない理由をいろいろ考えるよりも、「行きたい気持ち」を優先して行動すればよかったです。

水本 やっておいてよかったと思うことのひとつは、大学3年生の時に元外務事務次官の方が主催する塾に入ったことです。学生から社会人まで多様なバックグラウンドを持つ人が集まり、月に1回関西で勉強会が開かれます。尊敬する元外交官の方や仲間たちと国際政治を中心としたテーマについて定期的に意見交換する機会があったことで、就職活動で忙しい時期でも外交に対する初心を忘れずにいることができたと思います。

挫折しそうになったら、何度でも初心に戻ろう

──入省前に勉強しておきたいことはありますか。

水本 大学であまり触れてこなかった国際法など、法律の勉強をしておきたいと思います。また、専門言語も決定しているのでしっかり学びたいです。同期はフランス語や中国語、ロシア語に堪能な人が多く、内心うらやましく思っています。私もこれから複数の言語を自分のものにしていきたいです。

佐々木 仕事上必要になる英語や経済の勉強をしたいです。実際の政策に関わる可能性もあるので、知的財産法や租税制度も知っておきたいです。吸収したいことがたくさんあるので、大変ですがワクワクしています。

溝江 厚生労働省の政策は範囲が広く、これから知らなければいけないことが山積みです。社会保障についての概論を押さえつつ、現場でどのような問題が起きているのかも見ていきたいと思います。また、私は日本国内のことに関心が偏りがちで、外交問題には疎いので、時間のあるうちに国際情勢なども学んでおきたいと思います。

──最後に、公務員試験合格をめざす方々に、メッセージをお願いいたします。

佐々木 前を向いて活動する人をこの世にひとりでも増やすことが、私自身の夢です。4月からはそれを目標に、社会人として歩んでいきたいと思います。自分の力でどれくらいできるかはわかりませんが、仕事でも趣味でもやりたいことに全力で突き進む人がどんどん増えていったら幸せです。一緒に挑戦していきましょう。

溝江 一度やろうと思ったら、困難にぶつかっても妥協せず、今の自分にできることを探して全部やってみてください。そうすれば、もし失敗したとしても諦めがつくし、全力を尽くしたという自信につながります。やり切っていないのに不完全燃焼で撤退するのはもったいないです。途中で迷い、挫折しそうになった時は、何度でも初心に戻ってみてください。やり切ることが大切です。応援しています。

水本 就職する上で最も大切なのは、後悔のない選択をすることだと思います。そのためには自ら選択肢を限定しないこと、モチベーションを維持すること、努力できる環境を整えていくことが必要です。「あれもできない」「これもできない」と選択肢を自分で狭めるのではなく、ポジティブ思考で進んでいってほしいです。

──みなさんの各省庁でのご活躍を楽しみにしています。本日はありがとうございました。

[TACNEWS 2020年2月号|特集]