国家総合職 合格体験記
まだ見果てぬ夢へ
金子 智奈美さん
DATA BANK
内定省庁 | 外務省 |
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出身校 | 慶応義塾大学 法学部 |
コース | 政治・国際2年本科生 |
受験区分 | 大卒程度 政治・国際区分 |
- 国家総合職を目指した理由・キッカケ
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いつでも夢を
中学生の頃から、1度きりの人生を、なるべく多くの人の幸福に捧げたいと考えていました。当時見識の浅い私なりに辿り着いた答えが、国際公務員として国際社会に貢献することです。国際連合の作業用語として英語と並ぶフランス語を学ぶため、高校2年生で単身ベルギーのフランス語圏へ渡りました。
帰国し、大学に入ってからの私は、あるギャップの間に揺れることになりました。西洋的価値観と日本的価値観、及び上京してから感じた、都市的生活と地方的生活です。いずれにも属しきれない自分という存在が、2つの価値観の間に引き裂かれるような思いがしました。そこで再び自分を見つめ直し、自分は国際社会のために働きたいけれども、日本という主体に属し、外交官として国民の幸福に貢献したいのだという思いを持つに至りました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由・良かったところ
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TAC・Wセミナーを選んで
TAC・Wセミナーを選んだのは、受講生や省庁内定者の数が多いためです。実際にTAC・Wセミナーに通って感じたのは、TAC・Wセミナーが国家総合職試験の択一試験や記述試験の対策のみならず、人事院面接や官庁訪問対策まで厚くサポートしてくれたことです。
また、本当にやる気のある仲間たちと出会えたことも、国家総合職を目指す上での大きな財産でした。講義や模試で仲良くなった友達と計画を練り、政策論文を互いに見せ合い、採点しあったのは自分にとってモチベーションとなりました。
- 所属校舎または講師のおすすめポイント
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国家総合職として働く上でも重要な「考えるヒント」を与えてくれる講師陣
TAC・Wセミナーの講師が教えてくれるのは、試験対策に必要な知識にとどまりません。例えば憲法の講師が講義中に、公務員として考えるべき問いを投げかけてくださいました。
国家総合職の試験勉強をする上で重要になるのは、「いかに自分ごととして考えるか」の一点に尽きると考えています。試験問題に取り組むことは、社会に存在する種々の問題をどう考えるかの鍵になるものです。その上で、講師の方々は国家総合職として働く上でも重要な「考えるヒント」を与えてくれるでしょう。
- 専門試験対策
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のちにつながる学び
TAC・Wセミナーの特徴として、人事院面接や官庁訪問対策も含めた包括的なサポートがあるという点が挙げられると思います。
模擬人事院面接では、講師の方が答えにくい質問を投げかけてくださり、本番で類似した質問をされた時に、落ち着いて答えることができました。
また、官庁訪問で行われる集団討論も、学生の視点からはテーマを想定しにくいため、模擬集団討論が大いに役に立ちました。実際に討論を行うことで時間の感覚がつかめ、普段の討論では担わない役割を行うよう意識して討論を行いました。
- 面接・官庁訪問対策
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面接にかかわるサポート
専門区分試験においては、いかに計画的に勉強を進めるかが重要だと感じています。TAC・Wセミナーでは2月末と3月末に模試があるので、2回の模試ごとにどの程度完成させるかの全体像を思い描き、勉強計画を練るようにしました。まず1ヶ月の到達点を設定し、それを週ごと、日ごとに下ろしていく作業をします。予備日を設けた上で実際に学習を進めてみて、目標と実際とのギャップを文字に書き起こし、視覚化することで勉強の進捗を測るようにしていました。
専門試験では、初めて政治学を体系的に学ぶことができました。この経験は、国家総合職の試験のみならず、官庁訪問においても大いに役に立つこととなりました。まだ勉強の途中ではありますが、外交官として働く上で国際法や国際関係論等の知識は大切なものだと思います。国家総合職試験を通じ、これらの学問の、初歩の基礎固めができたのではないかと感じています。
- これから受験する人へアドバイス
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学びの領分、遊びの領分
私は、国家総合職を志す上で、「学びの領分」「遊びの領分」どちらをも大切にした学生生活を送ってきました。
「世界は言葉でできている」という言葉が本当ならば、外交とは、言葉によってつくられた世界に、言葉によって調和をもたらそうとする営みなのではないかと思います。その上で必要になるのは、政策的知識はもちろんですが、最後はその人のひととなりをつくる、教養なのではないかと思います。
政治学、国際法、国際関係論等、自分の理想とする外交官像に必要な知識を体系的に深めていくことが、学生のうちでは必要になるかと思われます。そして同時に、読書や観劇、スポーツ等、趣味すなわち「遊びの領分」をも大切にすることで、人間的な深みを涵養し、それがいつの日か、外交において重要な人と人との繋がりに役立つのではないでしょうか。
「学びの領分」「遊びの領分」両方に立脚した人生が、今の自分を形成していると思います。これから働く上でも、与えていただいた機会に感謝し、この精神を忘れず努力していきたいと思います。